声優
イヤホンズ3周年記念ライブツアー千秋楽レポート

高野麻里佳さん、高橋李依さん、長久友紀さんが紡ぐ物語は、幅広い表現力が織りなす夢の冒険!イヤホンズ3周年記念ライブツアー千秋楽レポート

高野麻里佳さん、高橋李依さん、長久友紀さんによる3人組声優ユニット“イヤホンズ”の3周年記念ライブツアー「イヤホンズ 3周年記念LIVE Some Dreams Tour 2018 -新次元の未来泥棒ども-」。愛知、大阪と巡ってきたツアーが、2018年7月7日(土)に東京・TOYOSU PIT公演で千秋楽を迎えました。

TVアニメ「それが声優!」とともに2015年6月に「耳の中へ」でデビューし、今年3周年を迎えたイヤホンズ。この3月にリリースした2ndアルバム「Some Dreams」を引っさげて行われた3周年記念ライブツアーはバックバンドを月蝕會議が担当。

東京公演には串田アキラさん、大槻ケンヂさん、永井ルイさんという豪華ゲストも登場して、熱いステージを繰り広げました。

さまざまな夢をめぐる冒険がスタート!

今回の会場はメインステージにランウェイのようなせり出しがあり、会場後方にはサブステージも設置。両ステージを繋ぐ形で、真ん中はモーゼの十戒のように移動できるのも特徴となっていました。

その会場が開演時間になると暗転。雄大な前奏から冒険に旅立つ3人の声があがると、会場いっぱいに集まったコマクちゃん(イヤホンズのファン)も掛け声をあげてともに出航です。

2ndアルバム「Some Dreams」はさまざまな夢を巡る、イヤホンズらしさが存分に詰め込まれた1枚です。今回のライブのセットリストは、ゲストの曲とラストスパートの1曲を除いてアルバムに準拠しており、その世界観をそのまま具現化。アルバム1曲目でもある「新次元航路」で冒険がスタートしました。

この曲はストーリー性の強い内容で、曲中の登場人物を演じる3人の声色の変化も聴きどころ。イヤホンズの声優・役者としての演技力を存分に発揮して、間奏での掛け合いやワルツやロックなど曲調の変化など目でも耳でも楽しませてくれます。パワフルで格好いい声には凄みすら覚えるほどです。

「いけんのかー!」と気合を注入して、続く「理想郷物語」ではさらに激アツなステージ。飛び上がるような気合と格好いいセリフ、セクシーな雰囲気といった幅広い表現で、一気にイヤホンズが紡ぐ世界へとみんなを誘っていきました。

「一件落着ゴ用心」(TVアニメ「AKIBA'S TRIP-THE ANIMATION-」OP主題歌)ではサブステージに登場した串田さんの前向上から、魂を震わせるヒーローソングを響かせます。ちなみに、以前のイベントではステージ袖に登場したこともある串田さんは、なかなか神出鬼没でもあります。

串田さんは会場中央の通路を悠然とあるいてメインステージへと移動し、イヤホンズと合流。熱い魂を注入された3人は一段と力強さと抑揚のある歌声に。ソロパートの応酬もインパクト抜群で、ラストは4人でビシっとポーズを決めていました。

MCで挨拶した後は、串田さんともう1曲ということであの名曲「宇宙刑事ギャバン」を熱唱。1番は串田さんメインで歌い、2番ではイヤホンズの3人が順番に串田さんとペアになって披露しました。マイクを会場に向けてみんなが一体となり、最後は全員で蒸着!!

「宇宙刑事ギャバン」を歌わせてもらって大興奮の3人は、七夕への願いとして「今日来てくれた皆さんが、今までで最高の七夕だと思ってもらうことです」と述べていました。

ここからは“一緒に楽しみたいパート”と宣言して、まずは振り付け講座から「ミーチャイキュットンティーガプリウテグバンコ」。軽快かつコミカルに展開されるこの曲は楽しさいっぱい。みんなで一緒に振り付けすると、後半はひとりずつセンターに移動しての早口パートも披露していました。

「あたしのなかのものがたり」では雰囲気をがらりと変化させ、幻想的でふわっとした空気に。人生の分岐点に立った高野さんが、左右の高橋さんと長久さん(別の道を選んだ未来の自分)と対話する物語は没入感たっぷり。

曲後には、「何か選択をしなくてはいけない時に、その人の背中を押せるようになったら嬉しい」との言葉も口にしていました。

そして、クリアで美しいバラード曲「Fuwa くちゃ Dreamer」で会場を優しく包み込む3人。イヤホンズは賑やかで楽しい楽曲のイメージが強いかもしれませんが、美しいハーモニーも彼女たちの魅力。浮遊感のある雰囲気を創りだした3人は、いったんステージを後にしました。

ロックでダーク、ダンスナンバーと幅広いステージ!

幕間には船内アナウンスが流れ、イヤホンズの冒険は現在から未来へ。「お手持ちのペンライトを照らしてください!」というと、未来への航路を照らすようにペンライトの明かりが灯ります。客室業務員や船長となったバンド・月蝕會議のメンバーを紹介して、さまざまな夢をめぐる冒険(ライブ)は後半へ。

後半戦のスタートは、新たに搭乗するゲストとして大槻ケンヂさんが姿を現し、衣装チェンジしたイヤホンズとともに「現象のブレイド」を熱唱。大槻さんの魂のこもった歌声に、3人の可愛い声が彩りを添えます。Bメロでの大槻さんと3人のやり取りはコントラストも印象的で、熱いステージを見せてくれました。

直後のMCでは曲中とは打って変わって「どうもお久しぶりです」とフレンドリーな大槻さん。以前のイベントの時は体調の問題があってこの曲を歌うことが出来なかったため、今回が初披露だといいます。しかも、大槻さんはイヤホンズのCDを家でよく聴いているそうで、3人は嬉しさと恐縮さいっぱいでした。

4人は続けて「林檎もぎれビーム!」(TVアニメ「懺・さよなら絶望先生」OPテーマ)を披露。原曲は“大槻ケンヂと絶望少女達”で歌われていたものが、イヤホンズバージョンとして新たな色を生み出していきます。

ゲストのパワーを受けてますます気合の入ったイヤホンズは、「我々の力も見せていきましょう!」とより攻撃的な楽曲へ。真っ赤に染まったステージでロックオペラ全開に「予め失われた僕らのバラッド(PS Vita用ソフト「神獄塔メアリースケルター」主題歌)を披露します。

そして、「ウィッチクラフト 《テオフィルの奇蹟》」でダークな世界観を醸し出す3人。ヘドバンもあるロックな楽曲は、呪文を唱えるパートや3人が手を繋いで円を描き悪魔を召喚するシーンも印象的です。


さらに、闇パーティーの開演となった「Yummy Yummy Party」では表現の幅を感じさせつつ、間奏の毒リンゴを食べてしまうパフォーマンスでも楽しませてくれました。

MCでは先ほどのへドバンの話題になり、振り乱した髪と汗に関するトーク。新陳代謝が激しく汗びっしょりの長久さんに対して、あまり汗をかきにくい体質だった高野さんも最近は汗をかくようになったのだとか。

そのまま7月12日にリリースされたPS Vita用ソフト「神獄塔メアリースケルター」に三姉妹役として出演していることを改めて告知。作中にはメタ発言もあるとポイントを語っていました。

「ツアーファイナル、最後まで盛り上がっていきましょう!」と気合を入れると、ラストスパートとして「サンキトウセン!」(TVアニメ「AKIBA'S TRIP-THE ANIMATION-」ED主題歌)へ。

跳びはねるようなダンス、早口を交えた軽快な歌とイヤホンズらしさ全開で盛り上がります。曲の後半には一気にオレンジのペンライトが輝く場面もあり、みんなでライブを創りあげます。

本編ラストは「未来泥棒」。ゲストの永井さんも加わった熱く激しい伴奏にのせて、悠久を旅してきたような美しい歌声を響かせる3人。終着点に向けた感動的なステージの最後は、ゆっくりと階段を登ってひとりずつ退場。会場には壊れたアンドロイドの声が響き、冒険は終わりを迎えました。

イヤホンズにとって大切な7月7日にあの曲を!

アンコールを求める「イヤホンズ!」コールに応えて、ライブTシャツ姿で再登場した3人。今後の活動告知のために新たなゲストをお呼びします、と言ってステージに登場したのは……ハローキティ!!

「イヤホンズ単独ライブイベント in サンリオピューロランド」が2018年12月16日(日)に開催されることが発表されると、大歓声が沸き起こりました。3人とも大喜びで、特に高橋さんはキティちゃんの投げキッスを受けて腰を抜かしてしまうほどでした。自分たちもキティちゃんとコラボをしたいと意気込んでいましたので、今後の情報を楽しみに待ちましょう。

そして、ランウェイを歩くようにライブグッズの紹介をした後は、7月7日がイヤホンズにとって大事な日であることを告げます。

7月7日は「それが声優!」のTVアニメ第1話が放送された日(2015年)。

その大事な日にぜひ聴いて欲しい曲として、主題歌「それが声優!」を披露。曲の冒頭には、先日結婚した作品の生みの親である浅野真澄さんと畑健二郎先生への祝福の言葉を述べ、大きなハートマークを形作った3人。

コマクちゃんたちの手拍子や掛け声からも3年間の積み重ねを感じると同時に、なによりも3年前のリリースイベントで見せていた曲中の早口言葉に戦々恐々とする姿はもうありません。堂々と、そして笑顔で早口言葉を披露する3人が印象的でした。

続く「応援歌!」では、背中を押してくれる暖かな声を届けてくれます。ひとつひとつの言葉を大切に歌う3人が腕を左右に振ると、会場に光の波が起こっていました。

みんなで記念撮影をして、改めて3人から挨拶。こんなにたくさんの人が来てくれたことへの感謝や本当に幸せであること口々に語ります。リーダーの高橋さんからは「4年目もついてきてください!」との力強い言葉もありました。

そして、最後は「皆さんと笑顔でこの曲を歌いたい」としてゲストも交えた全員で「ヨロコビノウタ」。力強さを増した3人それぞれのソロから、それが重なって一気にブレイク。会場の歓声と熱気も最高潮となり、全員の合唱が会場に響き渡ります。

「終わりたくない」「『それが声優!』の2期をやりたい」などと興奮気味に口にする3人。生声で改めて感謝を述べ、「わたしたち~!イヤホンズでした!」とポーズを決めます。恒例の言葉ではありますが、そこには3年間で着実に声優としてもアーティストとしても成長した3人の姿がありました。

楽しさと声優としての魅力、そして笑顔を届けてくれたイヤホンズ。4年目に突入して今度はどのような世界を見せてくれるか、ますます楽しみに思わせてくれたライブツアーはこうして幕を閉じました。


[取材・文/千葉研一]

セットリスト

「イヤホンズ 3周年記念LIVE Some Dreams Tour 2018 -新次元の未来泥棒ども-」
2018年7月7日(土) 東京都 TOYOSU PIT

01. 新次元航路
02. 理想郷物語
03. 一件落着ゴ用心
04. 宇宙刑事ギャバン
05. ミーチャイキュットンティーガプリウテグバンコ
06. あたしのなかのものがたり
07. Fuwa くちゃ Dreamer
08. 現象のブレイド
09. 林檎もぎれビーム!
10. 予め失われた僕らのバラッド
11. ウィッチクラフト 《テオフィルの奇蹟》
12. Yummy Yummy Party
13. サンキトウセン!
14. 未来泥棒

<ENCORE>
EN1. それが声優!
EN2. 応援歌!
EN3. ヨロコビノウタ

イヤホンズ公式サイト
イヤホンズ公式Twitter

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