『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』神谷浩史さん・井上和彦さんら登壇で初日舞台挨拶を実施! 作品に因んで「出会いと別れ」のエピソードも披露
9月29日(土)、初の長編映画となる『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』が、全国公開を迎えました。この日は、東京・新宿の新宿バルト9にて、初回上映後に舞台挨拶を実施。
会場には、レギュラー声優の神谷浩史さん、井上和彦さん、小林沙苗さん、堀江一眞さん、佐藤利奈さん、ゲスト声優を務めた高良健吾さん、島本須美さん、バイきんぐ(小峠英二さん&西村瑞樹さん)が登壇しました。
本舞台挨拶の模様は、全国126館にライブビューイング中継もされ、全国各地のファンたちも大喜び。幸先の良いスタートを切りました。今回、当日の模様を記した公式レポートをご紹介しましょう。
9月29日(土)初日舞台挨拶より公式レポート到着!
エンドロールが終わると劇場には温かい拍手がわき起こり、声優陣が姿を見せると大歓声に包まれた。改めて10年、第六期までのTVアニメシリーズを経て、ついに劇場版公開となった『夏目友人帳』の魅力について問われると、井上さんはニャンコ先生の声で「そりゃ、間違いなく私だろ」とアピール。
神谷さんがニャンコ先生のぬいぐるみを指して「悔しいけどそうでしょうね。(映画のポスターなどで)街中でこいつを見かけるんですよ」と応じると「気安く“こいつ”とか言うな!」と返し、2人の掛け合いに会場は笑いに包まれる。
神谷さんは「10年間も関わってきたのに(本シリーズの魅力が)思い浮かばなくて…でも、見終わって『いいもの見たなぁ』という気持ちになるんですよね」としみじみと語る。小林さんは「妖怪たちの思いの強さにいつもジーンと感動します」と語り、堀江さんも「妖怪たちに見習うことがあるんですよね」とうなずいた。
高良さんは、今回の声優挑戦について、以前から本作品を好きだったことを明かし「せっかく好きな作品なので、俳優が声優をやる意味を考えながら参加しました。(普段の俳優業と違って)いろんな制限がある中で、難しかったですが楽しかったです」と充実の表情。
そんな高良さん演じる津村椋雄の母・容莉枝を演じた島本さんは「こんなに優しくて素敵な息子ができて幸せです」とニッコリ。
島本さんは、過去に何度も井上さんと夫婦役や恋人役で共演しており「和彦さんがいるなら安心!」と思ってスタジオに足を踏み入れたと語ったが、そこでニャンコ先生の声を耳にし「『何この声? おもしろい(苦笑)! 』と思って(笑)、この作品はどんな作品なの? と迷ったりもしましたが、演じる上では、アニメアニメした声じゃなく、スクリーンの中で容莉枝が生きているかのように、見終わった後も成長していくのを想像していただけるようにできたらと、できるだけ自然体で演じました」と振り返った。
また、作品のテーマである「出会いと別れ」のエピソードを尋ねると、佐藤さんは「実生活でも猫を飼ってて、猫との出会いと別れはすごく印象的です。(自身が演じる)多軌ちゃんがニャンコ先生を大好きなので、多軌ちゃんと出会えたことも出会いです」と語り、井上さんが持つニャンコ先生のぬいぐるみを見て「カワイイ! 持って帰りたい! たまらない!」と大興奮。
堀江さん、小林さん、井上さんは、声優の世界に入ったきっかけとなった出会いと別れを述懐。堀江さんは「高校の時のクラスメイトが事故で亡くなって、すごく落ち込んで、その子も何かやりたいことがあったんじゃないかと思い、その子のためにも自分も何か燃えるものを見つけてやらなきゃと声優を目指した」と告白。
小林さんは、恩師、声優・たてかべ和也さんに声を掛けられ、この世界に入ったことを明かし「最初にお会いしたときの、たてかべさんの太陽のような笑顔が忘れられないです。作品の影響で、服もオレンジが多くなるとおっしゃっていて、私生活から作品を大事にしている姿が印象的で、この仕事を始めてからも、その思いがずっとあります」と語る。
井上さんは、声優・永井一郎さんとの出会いを挙げ「もうお亡くなりになりましたが、ずっとお世話になっていて、永井さんにお会いしていなければ声優になっていなかったし、ニャンコ先生の役はもしかすると別の人がやっていたかもしれないですし」と感謝を口にした。
舞台挨拶中、終始“ハゲ”ネタでトークを展開していた小峠さんは、最初に司会に「ぬらりひょん役」と紹介されると「アニメが違う(笑)!」とツッコみ、自身の出演理由についても「(演じたもんもんぼうの見た目が)ハゲているからかと…」と自虐。さらに、別れに関するエピソードでも、親戚一同がみんなハゲていることを明かし「お葬式とかハゲが全員集合のところにハゲたお坊さんが来て『故人にお別れを』と言われて棺を開けると故人もハゲてて…」と語り、会場は笑いに包まれる。
そんな小峠さんに対し、なぜか島本さんが「棺に爪や髪の毛を棺に入れたりする風習がある土地もあるけど、そういうときはどうするんですか?」「小峠さんがメイクルームでメイクをすると聞いて、何をするのかと…。テカリを抑えたり?」などと果敢にイジりまくり、会場はそのたびに爆笑に包まれていた。
西村さんは、そんな相棒の小峠さんとの出会いについて「22年前。大分の教習所でこいつと出会って、その後、養成所の面接で偶然、再会したんです」と懐かしそうに明かしていた。
最後に神谷さんは、満員の劇場、そして全国のライブビューイング視聴者に向けて「もし、『夏目友人帳』が2018年に始まったとしても、10年後の2028年にきっと劇場版にたどり着いていたと思います。何が言いたいかと言うと、この作品はいつの時代にあっても、変わらずにみなさんの心にあり続ける作品だということ。また10年後にこの作品を見た時、同じ気持ちになっていただけると思います」と語りかけ、会場は再び温かい拍手に包まれた。
『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』は公開中。
作品情報
「劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~」
全国ロードショー中!
<INTRODUCTION>
「夏目友人帳」シリーズ初の長編オリジナルエピソードがスクリーンに登場
2003年の初出当初から多くの読者を魅了してきた緑川ゆきの代表作「夏目友人帳」(白泉社 月刊LaLa連載)は、優しさと切なさの溢れる描写が話題となり、漫画ファンを中心に圧倒的な支持を得てきました。TVアニメ第一期は2008年に放送を開始、その後2017年の第六期まで継続され、深夜アニメとしては他に類を見ないロングシリーズとなりました。
そして、2018年秋、アニメ「夏目友人帳」の集大成ともなる劇場版がスクリーンに登場。本作では、シリーズ初の長編映画として、原作者監修による完全新作のオリジナルエピソードが描かれます。総監督は、第一期~第四期TVシリーズの監督(第五期~第六期は総監督)をつとめ、実写的な演出に定評のある大森貴弘。監督はアニメーターとしても幅広く活躍する伊藤秀樹。脚本は数多くの劇場作品を手掛けてきた村井さだゆき。アニメーション制作はTVシリーズを担当してきた朱夏。確かな実力と多くの経験を積んだスタッフの手によって、待望の劇場アニメーションが誕生します。
<あらすじ>
小さい頃から、他の人には見えない妖を目に映すことができた夏目貴志。
亡き祖母レイコが勝負をしかけ、負かした妖に名前を書かせた契約書の束「友人帳」を継いで以来、自称用心棒・ニャンコ先生とともに、妖たちに名を返す日々――。
人と妖の間で忙しい毎日を送る夏目は、偶然昔の同級生・結城と再会したことで、妖にまつわる苦い記憶を思い出す。そんな頃、夏目は、名前を返した妖の記憶に出てきた女性・津村容莉枝と知り合う。レイコのことを知る彼女は、いまは一人息子の椋雄とともに穏やかに暮らしていた。彼らとの交流に心が和む夏目。だが、親子の住む町には謎の妖が潜んでいるらしかった。そのことを調べに行った帰り、ニャンコ先生の体についてきた"妖の種"が、藤原家の庭先で、一夜のうちに木となって実をつける。どことなく自分に似た形のその実を食べてしまったニャンコ先生が、なんと3つに分裂してしまう――!?
<STAFF>
原作:緑川ゆき/月刊LaLa(白泉社)連載
総監督:大森貴弘
監督:伊藤秀樹
脚本:村井さだゆき
妖怪デザイン・アクション作監:山田起生
サブキャラクターデザイン:萩原弘光
美術:渋谷幸弘
色彩設定:宮脇裕美
編集:関 一彦
撮影:田村 仁・川田哲矢
音楽:吉森 信
アニメーション制作:朱夏
製作:夏目友人帳プロジェクト
配給:アニプレックス
<CAST>
夏目貴志:神谷浩史
ニャンコ先生・斑:井上和彦
夏目レイコ:小林沙苗
夏目貴志(少年時代):藤村 歩
結城大輔:村瀬 歩
藤原塔子:伊藤美紀
藤原 滋:伊藤栄次
田沼 要:堀江一眞
多軌 透:佐藤利奈
西村 悟:木村良平
北本篤史:菅沼久義
笹田 純:沢城みゆき
名取周一:石田 彰
柊:ゆきのさつき
笹後:川澄綾子
瓜姫:樋口あかり
ヒノエ:岡村明美
三篠:黒田崇矢
ちょびひげ:チョー
一つ目の中級妖怪:松山鷹志
牛顔の中級妖怪:下崎紘史
河童:知桐京子
もんもんぼう:小峠英二(バイきんぐ)
六本腕:西村瑞樹(バイきんぐ)
津村容莉枝:島本須美
津村椋雄:高良健吾
劇場版『夏目友人帳』公式サイト
『夏目友人帳』パッケージ情報サイト
『夏目友人帳』公式ツイッター(@NatsumeYujincho)