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秋アニメ『イングレス』中島ヨシキ、上田麗奈、喜山茂雄、緒方恵美インタビュー

秋アニメ『イングレス』中島ヨシキさん、上田麗奈さん、喜山茂雄さん、緒方恵美さんインタビュー|TVアニメがひとつ上のステージに行こうとしている瞬間を目撃せよ!

2018年10月17日から放送開始となったTVアニメ『INGRESS THE ANIMATION』(『イングレス』)。スマートフォンなどの位置情報を利用したARゲームがまさかのアニメ化を果たし、話題となっている本作。

アニメでは、触れた物の記憶を読む特殊能力を持った主人公・翠川誠、記憶を失った女性・サラ、二人を追う謎の男・ジャック、3人の主要人物たちが人間の精神に影響を与える『XM(エキゾチック・マター)』を中心とした大きな事件に巻き込まれていくストーリーが描かれます。

アニメイトタイムズでは、翠川誠役の中島ヨシキさん、サラ役の上田麗奈さん、ジャック役の喜山茂雄さん、ADA役の緒方恵美さんにインタビューを実施! 10月13日に行われた先行上映会の感想や、収録現場の様子、本作の見どころについて語っていただきました。

キズナアイとまさかのコラボを果たした「ADAの部屋」についても、緒方さんからコメントをいただいています!

大成功だった『イングレス』先行上映会

——2018年10月13日に『イングレス』の先行上映会が行われました。『イングレス』初のイベントを行った感想についてお聞かせください。

上田麗奈さん(以下、上田):上映が終わったあと、「面白かったですか?」と観客のみなさんに聞いた時にすごく大きな拍手が起こっていたのが印象的でした。長い期間『Ingress』を好きでいてくださった方々がアニメを観て、面白いと思って下さったのがすごく嬉しかったです。

中島ヨシキさん(以下、中島):『イングレス』のイベントは初めてだったので、ファンの方の反応や熱量がインターネットを通してしか分からなかったんです。実際にファンの方を目の前にすることによって、自分の思っていた以上の熱量で応援してくれている人がいることが分かり、嬉しかったですね。

先行上映と言っても、普通は1話・2話までじゃないですか。そんな中『イングレス』は4話まで流しちゃうという気前の良さがあって驚きました。そこまで観たら、最終話まで追いかけるしかないじゃないですか(笑)。

みなさんが前のめりになって本作を観てくださっているのも感じられたので、すごく良かったです。

緒方恵美さん(以下、緒方):『イングレス』の客層は普通のアニメのイベントの客層とは違っていましたね。だいたいアニメの先行上映会というと、見終わった直後の感動が、ストレートにわーっと伝わって来ることが多いんですけど。

『イングレス』では、特に原作(ゲーム)を知っている方々がみんな冷静というか、よく分からない落ち着きがあって、さすがエージェントだと(笑)。本作に対するファンの真剣さが伝わってきました。

喜山茂雄さん(以下、喜山):今回のイベントへは、まだゲームをやっていない方も来てくださったと聞いています。

このイベントを機会に『Ingress』を始めてくれる方が増えるというのも、この記事が出た頃には分かるんじゃないかと(笑)。それも楽しみにしたいと思います。

——喜山さんはイベントに合わせて、衣装も演じられているキャラクター・ジャックに合わせていますよね?

喜山:そうですね。エージェントということもあり、カチッとしていた方がいいんじゃないかと思って。髪型もセットしたりと、コスプレで挑みました(笑)。

先行上映会のレポート記事はコチラ

サラはジャックより強し!? 声優陣がアニメ本編をふりかえる

——次に、アニメの収録を終えた感想をお願いします。

緒方:ストーリーが海外ドラマの作りに似ていたこともあり、アニメの現場というよりは外画の現場という感じでしたね。

あと、毎週決まった曜日じゃなくて土曜日か日曜日どちらかに集まって1日に2話ぶん録るという工程も特殊でした。

中島:1話録ってお昼を食べに行って。帰ってきてから2話目を録るみたいな。

——お昼に行ったときは、作品の話をするのでしょうか?

中島:「この後どんな展開になるんだろう?」とか、少しする程度ですね。誰が聞いてるか分からないから、声優さんって外で仕事の話はしないと思うんですよ。ご飯を食べている時は“どプライベート”な話をします(笑)。

——なるほど(笑)。

喜山:それこそ僕はアニメにはほとんど出ておらず、外画畑の人間なんです。だから「この空気懐かしいぞ!」っていう(笑)。よくよく見たら他の役者さんも、みんな外画で一緒にやっていた仲間だったので、「おう!」と挨拶しながら(笑)。

アニメの独特な空気は逆に僕は分からないんですけど、多分もっと和気あいあいとしているんだと思います(笑)。

緒方:こんなにオッサンがたくさん出てくるアニメ、昨今はないですもんね(笑)。若いイケメンのお兄さんがたくさんか、可愛い女の子がたくさんの現場が多くて。オッサンばっかりの現場はあんまりない。あ、オッサン女性声優な私もその中に含まれて、ですよ?(笑)

喜山:(笑)。ひょっとしたら、お芝居もアニメとは一味変わった感じになっているじゃないかなと思います。アニメとは色が違うお芝居になっていると思うので、そこも楽しんでもらえたらと思います。

——第4話にはエージェントであるジャックが漫画喫茶で『ゴルゴ13』にドハマりしたりと、キャラクターを掘り下げる描写がありました。キャラクターについて、序盤と終盤とで印象は変わりましたか?

喜山:エージェントだけどガードマンなのか傭兵なのか分からないという印象のまま収録を始めていました。とりあえずタフで屈強な男をメインにしていたというのがあって、他の設定は後からどんどん肉付けされていったんです。

漫画喫茶のコーヒーを飲んで「美味い」と呟くシーンもそうですけど、「こんなキャラだったんだ!」と僕がその時に知るという(笑)。

どのようなリアクションをしようとか、脚本の仕掛けにどれだけ応えようかと考えるのが楽しかったです。「こうきたか、なるほど分かってきたぞ」と思ったらまたガラッと変わったり(笑)。

——ご自身でも驚きがあったんですね。

喜山:そうですね。それこそ11話まで全部分かっていた状態ではなくて、1話ずつ順を追って台本を読ませてもらっていました。ジャックは4話で撃たれるシーンがあるのに平気な顔してるから、「この人はターミネーターなのかな?」とか思っちゃったり(笑)。

攻撃を受けたダメージを引きずるようなそぶりもなく、何事もなかったかのように戦闘を続けるんですね。不思議な感覚だけど、このまま続けるしかないなと。いろんな点が線になったというのが、最後の11話でしたね。

中島:確かになぁ〜……。11話を観てからもう一度1話を観ると、だいぶ見え方が変わるかもしれないですね。

緒方:サラも3話でだいぶ印象が変わるもんね(笑)。

上田:3話が一番コミカルなサラが観られる話じゃないかなと思うんです。サラが本来持っているお茶目さや、隙があるところとか。頭は良いんだけど空回りしちゃったり、抜けていたりという場面が楽しめる回になっていると思います。

サラにはそういう一面もあるのかと、視聴者の中にはビックリされる方もいるかもしれませんね。

喜山:よくよく考えると、サラは怖い女だよね(笑)。

中島:ジャックはサラに2回も殴り倒されてるから。

喜山:ジャックを2回も倒している女はサラしかいないよ。どんな屈強な男にも負けなかったのに(笑)。

上田:身近な道具を使ってこう、バコンと。

喜山:「いける!」と思ったらすぐ殴るんですよね。

中島:全くためらいが無かったもん。腕なんか振り切っちゃってるから。

上田:力をいっぱい込めて演じました(笑)。

中島:そんなことしたら普通死んじゃうからね。

上田:ジャックがターミネーターでよかったよ(笑)。

キズナアイとまさかのコラボを果たした「ADAの部屋」

——誠とサラの関係性についても気になります。2人の絆が深まっていく様子について、どのように観ていましたか?

喜山:誠とサラの関係は恋愛感情なのか自分と同じ能力を持っているというシンパシーから生まれたのか、いろんな角度から捉えられるようになっていると思います。最終的には「恋だね!」っていう感じには見えましたけど(笑)。

中島:サラと誠は離れ離れになってしまう期間が長いのですが、心の中で繋がっているような描写があったり。

喜山:誠はジャックと2人で旅をしている中でも、ずっとサラの名前を呼んでいて。

上田:遠い場所にいるはずのサラも「誠、誠、誠」って(笑)。

喜山:なんだこの2人は(笑)。

中島:ずっとお互いの名前を呼び合っているんですよ。

上田:「誠」って一番言っているセリフだと思います。

——2人の関係について、視聴者の方がどのように捉えてくださるか楽しみですね(笑)。次に、緒方さんが演じるADAがMCを務めている「ADAの部屋」についてお聞かせください。

緒方:『イングレス』の面白さをどのように伝えようと考えた時に、普通の番組ではなかなか伝わりづらいというところがあって。そこからAIであるADAがキャストの皆さんをお迎えして、インタビューをするというアイデアが出てきたんです。

一番最初は音声番組として、録音したボイスが宣材写真の吹き出しにつくといった作りにしようという話だったんですね。でも、それだとAIとキャストの差異が伝わりにくいということで、動画での撮影を行うことになりました。

そこからどんどんエスカレートして、みなさんにはご迷惑をおかけしてしまって(笑)。

喜山:めっちゃ面白かったですよ!(笑)。

上田:ADAが好きになる番組だと思います。

緒方:そうかな!?(笑)。

喜山:印象的だったのが、上田さんの回で「サラの魅力を富山県の名物に例えてください」という無茶ぶりをするシーン。上田さんがサラを寒ブリで例え始めて……(笑)。緒方さんもめっちゃウケてましたよね。

緒方:麗奈ちゃんがね、「ブリはビタビタビタ!」って。その手の動きは何なのと(笑)。

上田:ブリの荒々しいしっぽを表現していました(笑)。

緒方:あれは面白かったね(笑)。今後は喜山くんとか監督とか、そういう人をお呼びしてやりたいとみんなで言っているんです。

とりあえず『イングレス』が始まる前までの段階で親しみを持ってもらって、よく分からないけど面白いことがあるんじゃないか的な感じのことをやろうという。

その話の途中で何故かキズナアイちゃんがコラボをするということにもなって。どういうコラボなんだと思いました(笑)。

——コラボするという話を聞いた時は驚かれましたよね?

緒方:「どうやって?」と(笑)。一応AIとAIだから親和性はなくはないのかなと。まさかの感じでしたね。本当にまさかな感じだったので、ぜひ動画を観てもらえればと思います。

——最後に、本作を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

喜山:僕が一番良いと思ったのが、音へのこだわりですね。特に気に入っているのが、2話で誠とサラが夜の神社に逃げ込むシーン。静寂の中で風の音がふわっと届き、木々が揺れるといった臨場感がすごくて。

目をつぶったらまるでそこにいるんじゃないかというくらい、すごくいい音を作っているんですよ。音へのこだわりにぜひ注目して欲しいです。

緒方:ゲームのユーザーさんから見たら、ゲーム中に出てくる音であったりマークであったり、そういうものがたくさん出てくるので、まさに『Ingress』の世界にダイブしているかのような印象が楽しめると思います。

美しいCG映像と共に、『Ingress』の世界を楽しんでもらえればと思います。

上田:オープンエンドでもお洒落な英語で話されていたりと、本当に海外ドラマのようなテイストがあるなあと思っていて。役者さんも外画で活躍されている方が集まっているというのもありますし、なかなか普通のアニメーションでは観られないような作品になっています。

アニメが好きな方、『Ingress』で遊んでくれた方々、さらには海外ドラマが好きな方、アニメやゲームにあまり触れてこなかったという方にも入りやすい作品になっていると思っています。ぜひよろしくお願いします。

——それでは中島さんお願いします。

中島:……以下同文(笑)。

一同:(笑)。

緒方:主人公! 作品を代表して下さい(笑)。

中島:(笑)。東京オリンピックの開催が決まったり年号が変わるといった激動の時代の中で、新しいテレビアニメーションとしてひとつの時代を作る作品になっていると思います。

本作に主人公として携われたことが、役者人生においてとてもありがたいことだと思います。ひとつ上のステージにテレビアニメが行こうとしているというところを、ぜひアニメファンの方に観ていきたいと思います。

——インタビューは以上となります。ありがとうございました!

[取材・写真・文/島中一郎]

TVアニメ『INGRESS THE ANIMATION』作品情報

2018年10月より、フジテレビ「+Ultra」にて放送!

ストーリー

翠川誠は幼い頃から、触れた物の記憶を読む、奇妙な力を持っていた。制御できないその力を隠しながら警察の特殊捜査官として働く彼は、未知の物質「XM」の研究所爆発事故現場で不可解な記憶を見る。事故の唯一の生存者、サラの指環に残されていた記憶。それは人が赤い光に飲み込まれ、消失する光景だった。巨大な陰謀に巻き込まれていく誠。人間の精神に影響する物質「XM」を巡る戦いが、始まる――。

放送情報

2018年10月17日よりフジテレビ「+Ultra」にて毎週水曜日24:55から放送
NETFLIXにて全世界配信

ほか各局にて放送関西テレビ/東海テレビ/テレビ西日本/北海道文化放送/BSフジ

スタッフ

原作:Niantic, Inc.
監督:櫻木優平
脚本:月島総記/月島トラ/赤坂創
音楽:カワイヒデヒロ
キャラクター原案:本田雄
副監督:入川慶也
CGディレクター:古川厚
美術監督:加藤浩(ととにゃん)/坂上裕文
美術監督補佐:新井帆海
コンセプトアーティスト:幸田和磨
モデリングディレクター:宮岡将志
アニメーションディレクター:小林丸
撮影監督:野村達哉
アニメーション制作:クラフター

キャスト

翠川誠:中島ヨシキ
サラ・コッポラ:上田麗奈
ジャック・ノーマン:喜山茂雄
クリストファー・ブラント:新垣樽助
劉天華:鳥海浩輔
国木田慈恩:利根健太朗
ハンク・ジョンソン:佐々木啓夫
ADA:緒方恵美

TVアニメ『イングレス』公式サイト
TVアニメ『イングレス 』公式ツイッター(@IngressAnime)
推奨ハッシュタグ:#IngressAnime

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