この記事をかいた人
- 福室美綺
- 福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。親友であり敵のような複雑な関係性が大好物です。
声優・アーティストとして活躍している鈴村健一さんのライブ「鈴村健一 LIVE 2019 “WARAUTA”」が2019年1月5日(土)と6日(日)の2日間、パシフィコ横浜 国立大ホールにて開催されました。
楽曲はもちろんのこと、鈴村さんらしいユーモアな演出もあり、2019年初めから笑顔に包まれたパシフィコ横浜。さらに、シークレットゲストとして、話題沸騰中の“King&Rogueone”も登場しました!
本稿では、そんなライブ2日目となる6日(日)の模様をお届けします!
会場が暗転すると、ステージの画面に映し出されたのはニュース「インテンション」。スーツ姿に身を包んだ鈴村さんことキャスターの福来太流(ふくきたる)がライブ中継をお届けするというユーモアな演出でスタートです!
お正月の定番曲「春の海」が流れると袴姿の鈴村さんがステージに現れ、「皆さま、新年明けましておめでとうございます。」と新年のご挨拶。
2018年は鈴村さんのアーティスト10周年イヤーということで盛り上がりましたが、“今年の2019年もさらに盛り上がりましょう!”と呼びかけ、1曲目「あいうえおんがく」をノリノリで披露しました。
ファンたちも2019年の始まりを楽しむかのように、スタートから熱気ムンムンに包まれます。「パシフィコ横浜、明けましておめでとうございます!」と曲の最中で礼儀正しくお辞儀する鈴村さんに、ペンライトとレスポンスで応えるファンたち。
「ハイ!ハイ!ハイ!」とパシフィコ横浜中に声が鳴り響いたのは「ミトコンドリア」。ステージギリギリまでファンに近づき、楽しそうに歌う姿を見るとこちらも楽しくなります。
次に披露した「NAKED MAN」では、鈴村さんがハーモニカを取り出して自ら音を奏でます。袴姿にハーモニカという斬新的な姿で無邪気な少年のように、バンドメンバーとハーモニカでセッションする姿が印象的でした。
最初のMCに入ると、「改めまして鈴村健一です! 新年明けましておめでとうございますー!」「新年早々、よく来てくれました。ありがとうございます!」と、笑顔満開で感謝の気持ちを伝える鈴村さん。
「今日も1日楽しんでいってくれーい!」と会場を盛り上げると、再び、ステージ上の画面にニュース「インテンション」のキャスター・福来太流が登場しました。
福来太流キャスターは「素敵な楽曲でしたね。鈴村健一さん天才だな、と思わせてくれる素敵な曲だと思います。」と自画自賛(?)するシーンに笑いが起こります。
ニュース「インテンション」もライブ同様盛り上がっていきたいということで、みなさんの幸せを祈って、書道家の文字書蔵(もじかくぞう)先生が書道パフォーマンスをしてくれるとのこと。
画面が切り替わると、大きな紙の前で正座をしている文字書蔵先生(※鈴村さん)が映し出されました。現場のレポーターによると、セッティングは終わっている状態ですが、先生は精神統一をしているのだそう。(目を閉じて精神統一している鈴村さんに笑いが起こる会場内)
緊張感のある現場からのレポートでしたが、会場のファンたちはニヤニヤ。番組終了内(ライブ終了内)には、きっと先生の書道パフォーマンスが見られるとのことなので、こちらも楽しみです!
そんな幕間映像を楽しみつつ、ライブもまだまだ始まったばかり。ストライプ柄の衣装にチェンジした鈴村さんが再登場し、「シンプルな未来」を歌い上げます。
「よく見てよ僕を 得意げな顔しているでしょ?」と歌うシーンでは、カメラにキメ顔をするもカメラワークとタイミングが合わずに失敗してしまう鈴村さん。「おい!」と笑顔でカメラマンに言う鈴村さんの姿がとても可愛く、その場にいた全ての人が虜になったはずです。
続いて「春の日よ」「CHAPPY」を披露し、さらに会場は鈴村さんのパワーで笑顔に包まれていきます。
歓声が鳴り止まないまま、再びニュース「インテンション」の映像が映し出され、文字書蔵先生の様子を報告。前回と変わらない様子で目を閉じ正座をしている先生ですが、カメラが回っていないときは大爆笑しながらそうめんを美味しくすすっていたそうです。
ニュースが切り替わり、CM風の映像が流れ始めると、某音楽番組をモチーフとしたCGキャラクターの3人が映し出され、「ここからはアニソンスペシャルライブ!あの名作アニメの曲たちを鈴村さんが熱唱しちゃうよ!」と一言。
カッコいいジャケットを身につけて登場した鈴村さんが、TVアニメ『神様のメモ帳』のエンディング主題歌に起用された「あすなろ」を歌い上げます。無邪気な少年の姿を見せたかと思えば、大人のかっこよさを魅せる鈴村さん。そのギャップがたまりません。
そのまま披露したのは、TVアニメ『CØDE:BREAKER』のエンディング主題歌である「シロイカラス」。スタンドマイクで熱唱する鈴村さんは、自分らしさを誇る“白いカラス”のように羽ばたいているかのようで、目が離せませんでした。
カッコいいパフォーマンスの余韻に浸る暇もないまま、「やぁ」と鈴村さんの一言でMCへ。よく似ていると言われる“知り合い”の文字書蔵先生に出演してもらったり、ニュースが流れたりするなど、今回のライブは色々準備したという鈴村さん。
そんな鈴村さんは“ひげ”を生やしたいそうで、バンドメンバーにカッコいいひげの生やし方や整え方を教えてもらうなど、“ひげ談義”に花を咲かせていました。
そして、アニソンを2曲続けて披露。ここで、新年にぴったりないつもと違うアニソンを歌いたいと伝え、「なんかないかなぁ〜」と一言。すると、ステージ上にサッカーボールが投げ込まれました。
サッカーボールといえば、そう、あの名作アニメです! 「ボールは友達だ!」と叫ぶ鈴村さんの声で、TVアニメ『キャプテン翼』より「燃えてヒーロー」のカバーが流れると、情熱的に鈴村さんが歌い上げていきます。
まさかのカバー曲に、ファンたちのテンションも急上昇!大興奮と熱気の中、アニソンメドレーを多くのファンたちが堪能していた様子でした。
“朗読”について語る鈴村さんのドキュメンタリー映像が流れた後、ピアノの音色とともに、“鈴村さんの楽曲”に向けて皆さんからいただいたメールを鈴村さん自信が朗読で紹介していきます。
「新しい音色」「messenger」「光よりはやく飛ぶロケット」「さあ見栄張りましょう」に向けて贈られたメッセージを大切に想いを込めて読む鈴村さん。
「光よりはやく飛ぶロケット」の歌詞は、自分の気持ちが抑えつけられ焦りを感じながらも一生懸命書いたのだそう。メッセージと自身の経験を重ね合わせた上で、「スランプやいろいろなこと、生きていくのはとても大変。でも、それを1つ1つ逃げずに向き合っていくことが大事だと思わせてくれた楽曲です」と伝えました。
そして、「ここにいるよ」という歌詞のワンフレーズに重ね、「どんなに大変でいろいろなことに締め付けられていても、“ちゃんとここにいる”と自分が分かっていれば、そんな自分も認めてあげられる。そんな風に感じていただけたら嬉しいな」と応援メッセージを送ります。
そのほかにも、人生を諦めかけた時に「messenger」を聞いて励まされたというメッセージを朗読した鈴村さんは、
「人生って何が起きるのか分からない。今の自分の器の中で出会い、それが手に余る時はたいてい苦しい時。しんどい時に出会ったものに対して”しんどい”と思ったり、憎んでしまったりすれば、ずっと自分は成長しないし、何かを憎み続ける、後ろを向いてしまう、そんな人生になってしまう気がします。」
「今は辛いかもしれないけど、これから先、きっと何かが待ってる。気がついたらそんな辛いことが笑い話になったりすることもある。人生捨てたもんじゃないなと思います。何とか生きていれば、必ず笑い話にできる。僕はそんな風に思って、いつも生きています。」
と、鈴村さんらしい優しいメッセージで、心の中にポッと灯りがともされたような穏やかな空気に包まれます。
メッセージを聞いていると、どれだけ多くの人が鈴村さんの音楽、言葉に励まされてきたのか実感でき、自然と涙が溢れ出てくるほど。
1つ1つの言葉を大切に朗読した鈴村さんは、メッセージが贈られた楽曲を「“WARAUTA” medley」というメドレー形式で披露し、ステージを後にします。
ニュース「インテンション」のTVCMとしてグッズ紹介の映像が流れた後、お正月の定番ともいえる“隠し芸大会”と称して、鈴村さんが巨大なコマを回すジャグリングの一種である“ディアボロ”に挑戦! 見事、空中に投げたコマを両手のハンドスティックを通した糸でキャッチし、成功しました!
隠し芸大会を成功させた鈴村さんは、そのまま客席に降り、ゴンドラに乗りながら「ハナサカ」を披露します♩ 歌いながら客席に向けてフラワーシャワーをする鈴村さんは、とても楽しそう。
「The whole world」では、「タオルをまわせ〜〜〜〜!」と叫び、全員がタオルを空中でブンブンと回します。最後は全員で合唱するなど、鈴村さんもファンたちも笑顔が満開です!
時間が経過するたびに盛り上がりを増す中のMCでは、先ほどサッカーボールを直撃させてしまったファンの方へ改めて謝る鈴村さん。必死に謝り心配してくれる鈴村さんに、ファンの方も笑顔を向けていました。
そんな鈴村さんは、ここで同級生の方から手紙が事務所に届いたという話を打ち明けます。なんと、TVアニメ『キャプテン翼』で若林源三役を鈴村さんが演じていることを知り、わざわざ調べて手紙を書いてくれたのだそうです。
その話を興奮気味で語る鈴村さんは「若林が同級生とつないでくれた!」と一言。すると、会場から若林コールが起こり、『キャプテン翼』がつないでくれた縁にその場にいた全員が感激していた様子でした。先ほど、鈴村さんがおっしゃっていたように、本当に人生は何が起きるのか分かりません……!
若林コールが鳴り響いた後、再び、ステージの画面上にニュース「インテンション」から、文字書蔵先生の様子が映し出されました。ついに、ついに! ずっと目を閉じていた先生の目が開き、大きな筆を取った先生が、大きな白い紙に文字を書き始めます。
書道パフォーマンスが画面で披露されている中、ステージに“だるま”を持った鈴村さんが登場し「HIDE-AND-SEEK」を披露。歌い終わりと同時に、文字書蔵先生の書道パフォーマンスも無事に終わったそうです。
先生がどんな文字を書いたのか、そこに映し出されたのは「みんな大好き」という文字。けれども、その文字だけではありません! なんと、隣に「次はKing&Rogueone」という小さな文字が!!!!
そう、あの、12月末開催の「おれパラ」で話題をさらった“King&Rogueone”の2人が、このパシフィコ横浜に降臨しました!!!
すぐさま会場内は今日一の大歓声に包まれ、サングラス姿が特徴的な2人が「King&Rogueone」をキレッキレで歌い上げます。
鈴村さんのライブということで、「鈴村はいいやつ、面白い、天才」と褒めまくる2人に会場からは歓声に笑い声が混ざり始めました。それでも平静を装うクールな2人は、キザでかっこいい雰囲気をまといながら「Catch your eyes」と2曲目を披露。
客席からは「L.O.V.E.キング&ローグワン!」というレスポンスが鳴り止みません。「おれパラ」で初登場し、今回で2回目とは思えない貫禄っぷりにステージから去った後もざわめきが収まらないほどでした。
“King&Rogueone”の2人がステージから去った後、入れ違いで戸惑いながら登場した鈴村さん。2人のサプライズに、本人も驚いていた様子(笑)。
落ち着いたところで、改めて、10年アーティストを続けて来られたのはみんなのおかげだと語りかけます。これからも新しいことをしていきたい、2019年も好きなところを見つけてほしいと集まったファンたちに伝え、「この世界の好きなところ」を語りかけるように歌いました。
鈴村さんの声から紡ぎ出される歌を聞いていると、まるで「自分は自分でいい、あなたのままでいいんだよ」と背中を押され、前へと踏み出したくなるような感覚になります。
そんな中、最後に披露したのは「Go my rail」。鈴村さんは、ステージの端から端まで動きまわり、最後までファンの1人1人に笑顔を向けていました。そして、ステージの画面に、ニュース「インテンション」の提供:“僕が大好きなみなさん”と表示され、さらに会場は歓声に包まれます。
アンコールの声に応えて、ライブTシャツに着替えて再登場した鈴村さん。マイクなしで「ありがとう!」と呼びかけながら、「2019年もみなさんにとってbrand newな1年になりますように……!」と言い、アンコールの1曲目「brand new」を披露しました。
歌い終わるとMCに入り、ここでサプライズゲストの寺島拓篤さんが登場! トークパート(しかもアンコール)のゲストに呼ばれました、と笑いながらステージに上がります。
寺島さんは、楽屋裏で噂の“King&Rogueone”とぶつかり、イケメンボイスで「気をつけろよ」と言われドキドキしたそうです。その後、2019年最初のライブということもあり、おもちの食べ方を熱心に伝え、“てらしーコール”に包まれながらステージを去りました。
台風のようにやってきては去っていった寺島さんですが、鈴村さんとの2ショットとトークに、ファンたちは興奮が収まりません。
そんなサプライズもありながら、アンコール2曲目の「CHRONICLE」へ。会場は緑色のペンライトでいっぱいになり、鈴村さんもライブの余韻を噛みしめるかのように笑顔を向けていました。
そして、ついにアンコールも最後の曲「ポジティヴマンタロウ」へと進みます。コール&レスポンスが止まらず、手を振っては客席を煽る鈴村さん。ステージの後ろには紅白の弾幕が上がり、鈴村さんらしいポジティブな楽曲で、ファンと一緒に作り上げたライブは閉幕となりました。
楽しもうとする気持ちが全身で伝わってくるほど、ずっと笑顔を見せていた鈴村さん。少年のような無邪気な一面や、カッコいい大人な一面、いろいろな表情を魅せてくれるからこそ、目も心も離れなくなります。
3月25日(月)には、今回レポートをお届けした1月6日のライブ模様の模様が「M-ON!」にて独占初放送。2019年6月8日、9日には毎年恒例の「満天LIVE 2019」が河口湖ステラシアターにて開催されるので、ぜひこちらもお見逃しなく!
[取材・文/福室美綺]
01.あいうえおんがく
02.ミトコンドリア
03.NAKED MAN
04.シンプルな未来
05.春の日よ
06.CHAPPY
07.あすなろ
08.シロイカラス
09.燃えてヒーロー(TVアニメ『キャプテン翼』エンディングテーマ ※カバー)
10.“WARAUTA” medley(新しい音色/messenger/光よりはやく飛ぶロケット/さあ見栄張りましょう)
11.ハナサカ
12.The whole world
13.HIDE-AND-SEEK
14.King&Rogueone/King&Rogueone
15.Catch your eyes/King&Rogueone
16.この世界の好きなところ
17.Go my rail
-ENCORE-
01.brand new
02.CHRONICLE
03.ポジティヴマンタロウ
福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。好きな作品は『Free!』『NO.6』『十二国記』『ギヴン』『新世界より』など。好きな声優さんは保志総一朗さんと坂本真綾さん。ハッピーエンドよりも意義のあるトゥルーエンドや両片想いが大好物な関係性オタクで、主にイベントレポートやインタビューを担当しています。最近はVTuberがマイブーム。