映画『ちえりとチェリー』声優・高森奈津美さん、中村誠監督登壇の舞台挨拶をレポート|花束を持ったチェブラーシカがお祝いに駆け付ける!
2019年2月15日(金)、東京都内某所にて日本初の長編オリジナルパペットアニメーション『ちえりとチェリー』の初日舞台挨拶が行われました。
高森奈津美さん&星野源さんW主演で、サンドウィッチマンら豪華キャストが声優を務めるほか、Salyuさんが担当する主題歌など話題を集めている本作。ステージには高森奈津美さん、中村誠監督が登壇し、公開を迎えた心境について語ってくれました。
また、イベントの途中では同時上映される『チェブラーシカ 動物園へ行く』より、チェブラーシカが登場する一幕も。2月14日に誕生日を迎えた高森さんに花束が手渡され、会場は温かい雰囲気に包まれていました。
「高森さんならできるっしょ!」監督が主人公役に高森さんを選んだ理由とは?
本作を作るきっかけを尋ねられると、中村監督は「ちょっと暗い話になるのですが……」と前置きし、2010年の12月に母親がお亡くなりになり、人の死について考えたという過程を語ります。映画の製作を開始してすぐに2011年の東日本大震災があり、「ものを作る人間はどういうことを考えながら作ったらいいんだろうと考えた」と続けました。
キャスティングについて「高森さんならできるっしょ!」と信頼しきっていた様子。主人公・ちえりが映画の中で少しずつ変わっていく過程、生来持っている悲しみのようなものを高森さんに感じたと理由を打ち明けます。
高森さんは、中村監督から「普通に演じてほしい」とリクエストされ、「一番難しいオーダーが来た!」と強いプレッシャーを感じたと本音を吐露。ちえりはアニメや絵の華やかさに助けられるタイプの子ではなく、等身大の身の回りにいる女の子なので、どのように演じるかが難しかったそうです。
役が決まってからアフレコに取り組むまで数年あったため、日常生活の中で子どもたちを眺めつつ、ずっとちえりの役どころについて考えていたと話します。高森さんの苦労話を聞き、中村監督が「ごめんなさい!」と頭を下げると、会場からは大きな笑いが起こっていました。
チェブラーシカが高森さんにサプライズプレゼント!
ストップモーションアニメーションという手法について、中村監督は平均して1日8秒分しか撮影が進まず、気の遠くなる作業の連続だったと振り返ります。さらに、その繰り返しがあるからこそ活き活きした映像になったと自信たっぷりな表情を見せてくれました。
映画の感想について高森さんは「音のない状態で声だけを当てているので、音楽が入って、空気感、SE、色々なものが組み合わさったらこんなにもすごいものになるんだ」と感動した様子。「みなさんがどう感じてもらえるか考えると感慨深いし、とてもワクワクしています」と公開を迎えた心境について語ってくれました。
イベントの途中では、同時上映される『チェブラーシカ 動物園へ行く』より、チェブラーシカが登場する一幕も。2月14日に誕生日だった高森さんに向けて、チェブラーシカから花束が手渡されると、会場は温かな雰囲気に包まれます。
最後に、高森さんが「色々なことを感じることができる作品なので、作品をどうか楽しんで観ていただけたらと思います。よろしくお願いします」とコメントし、舞台挨拶は終了となりました。
『ちえりとチェリー』は2月15日(金)より全国のイオンシネマで2週間限定での公開となります。
映画『ちえりとチェリー』作品概要
「ちえりとチェリー」は、中村誠監督による初のオリジナルストップモーションアニメ。中村誠監督は、2010年にロシアで国民的な人気を誇る「チェブラーシカ」の27年ぶりとなる新作を、本国のロシアをはじめ国際色豊かなスタッフと共に制作し、賞賛を浴びた。
その中村誠監督が、“いのち”と“想像力”の大切さをテーマに2010年版「チェブラーシカ」の主要スタッフを集結させて制作した作品が「ちえりとチェリー」だ。
大好きな父親を亡くし喪失感を抱えた少女ちえりが、いのちの輝きに触れ、新たな未来に向けて一歩踏み出そうとする姿を描いた冒険ファンタジーで、少女がちょっぴり大人になる心の軌跡をファンタスティックで美しい映像で魅せるパペットアニメーション!
キャスト
ちえり役:高森奈津美
チェリー役:星野源
万里恵役:尾野真千子
ねずざえもん役:栗田貫一
レディ・エメラルド役:田中敦子
住職役:伊達みきお(サンドウィッチマン)
大黒様役:富澤たけし(サンドウィッチマン)
敬子役:和希沙也
勝太役:北川里奈
絵美役:佐武宇綺(9nine) ほか
スタッフ
監督・原作・脚本 :中村誠
脚本 :島田満
キャラクターデザイン:レオニード・シュワルツマン、伊部由起子
音楽:大谷幸
主題歌:Salyu 「青空」(作詞&作曲:桜井和寿 編曲:小林武史 )(Courtesy of OORONG-SHA MUSIC PUBLISHER)
最後に
「ちえりとチェリー」は、スローシネマという上映スタイルにて、主に各地域の地方自治体や企業様等と協力し、公民館などの公共施設等を中心に上映活動をスタートしました。
2016年夏には、ユーロスペース(東京)等、一部の映画館でも公開。最近は、より多くの人に作品を観てもらう機会を増やすために、自主上映会の主催者様を一般の方からも募集するなど新たな試みも始め、幅広い上映活動を展開し、積極的に上映の機会を増やす努力をしています。
今後も「ちえりとチェリー」という作品を、一過性のものとして忘れ去られることなく、長きに渡って多くの方々に親しんでもらえるような作品となることを目指し、上映活動の継続、拡大に努めて参ります。その為に、是非とも、皆さまからの応援をお願いできますと幸いです。
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