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『ケムリクサ』りん役 小松未可子 EDテーマ発売記念インタビュー

『ケムリクサ』りん役 小松未可子さんインタビュー|りん・りつ・りなの3人合わさって、どんな化学反応が起きるのか楽しみなEDテーマ

2019年1月よりスタートした、たつき監督が手掛ける話題のアニメ『ケムリクサ』。オンエア&配信後にはファンの間で謎解きや考察が繰り広げられるなど注目を集めています。

そんな『ケムリクサ』のED曲「INDETERMINATE UNIVERSE」が、オリジナルのゆうゆfeat.ケムリクサと、りん(CV.小松未可子)・りつ(CV.清都ありさ)・りな(CV.鷲見友美ジェナ)が歌うケムリクサver.を収録したシングルが3月20日に発売!

CDの発売を記念して本編で姉妹を演じ、今回キャラソンも担当した3人のキャストに収録直後にリレーインタビューを敢行! 第1回目はりん役の小松未可子さんです。
 


 

暗い世界観とキャラの明るさのアンバランスさが魅力。裏設定いっぱいで宝探し感も

――まず『ケムリクサ』の印象をお聞かせください。

 
りん役 小松未可子さん(以下、小松):荒廃した世界観で、私たちが見たことがあるような景色が広がる中、りんたち以外に誰も人がいなくて。常に太陽がない世界なので、すごく暗い印象なのかなと思いきや、登場するキャラ、特にりながめちゃめちゃ明るくて、元気でムードメーカー的な存在で、そのアンバランスさや危うげな雰囲気にひかれました。

たつき監督の描く世界観には細部にも情報が散りばめられ、単純に姉妹たちが頑張って生き抜いていこうとする物語ではなく、裏設定がいっぱいあって。宝探しというか、それがまたやみつきになる作品だなと思いました。
 


 

限られたキャラたちが繰り広げる奥深い物語

――キャラがこんなに少ないのに不思議かつ濃厚で、謎もたくさんあるのがすごいですね。

 
小松:この姉妹以外にもキャラがいたことは会話からもわかりますが、画面上にはりん、りつ、りな、わかばだけしかいなくて。あとムシくらい(笑)。普通のアフレコだとお話が進むにつれて、人数が増えていくか、あるいは減っていくか(笑)、なんですが、この変わらない人数の中で物語がこんなに奥深くなるんだなと。

また人数が少ないことでマンネリ感を生み出してしまう危険性もあると思うんですが、深く掘り下げられていく世界観と共にキャラクター像も掘り下げられていくので、どんどん興味が増していくんですよね。正直、1話では何の説明もないじゃないですか(笑)。

でもその多くの謎と魅力に引き寄せられて見てしまうんですよね。私たちキャストも現場で「あれってもしかして?」と話し合っていて、いち早く見られる視聴者みたいな感覚です。
 


 

私たちの未来の世界かもと思える描写と見逃せない繊細な動き

――背景やキャラなど絵の雰囲気についてはどう思われましたか?

 
小松:色味的には深くて、暗い色をしているけど、もしかしたらずっと前に私たちが住んでいた世界かもと思えてゾワゾワして。その描かれている美術的な描写とキャラクターたちのバランスが絶妙だなと思います。

また出てくる人数が少ない分、ちょっとした動きでも敏感になると思うんです。キャラだけでなく、ムシの些細な動きとか。コンマ1秒の部分の変化や、映像を止めてみて初めて気が付くこともあって、驚かさられることも多いです。
 

りんは一見、冷静沈着だけどデレを隠せないかわいさも

――演じるりんについての印象は?

 
小松:オーディションを受けた時は情報がほとんどなかったので、姉妹の中では引っ張っていくような立場で、責任感が強くて、他の姉妹に比べると感情を出すほうでもなく、常にクールで冷静沈着で強い子かなと。

一貫する意味で一辺倒に演じていた部分がありましたが、掘り下げていくと姉妹の過去の状況からりんが生まれて、更にわかばとの出会いで変化していって……と3人の中で一番変化があるキャラかなと感じました。少ない表情や感情をあまり出さない中での変化が表情ひとつひとつに出ていた気がして、翻弄され、振り回されているキャラですね。

――ツンデレ感ありますよね。

小松:ありますね。絶妙にツンを守りつつ、デレが隠し切れてないところがすごくかわいいなと思います。一番トガっているようで、一番チョロいキャラという(笑)。
 


 

強さの中にあるかわいらしさや感情の出し方を意識

――ディレクションはあったのでしょうか?

 
小松:自分が思っているより姉妹のかわいらしさを忘れずにいてくださいと常にディレクションをいただいています。ここ最近のディレクションだと、彼女のしゃべり方はずっと変わらないけど、感情の出具合……例えばわかばとの距離感だと、最初は「処理するぞ」と決して心を許さないようにしようと思いながらも、少しずつ近づいてしまっているところが難しくて、ディレクションに毎回助けていただいています。「そこはもうちょっと寄り添っていいよ」とか「わかばに対してそこまで冷たくしなくていいよ」とか。
 

年長で母性あふれるりつ、好奇心旺盛だけど謎多きりな

――りつとりなについての印象もお聞かせください。

 
小松:りつは年長のお姉さんということで、母性にあふれていて。りんが一番最初にわかばに対して謎の感情が芽生えている点で、一番感受性の豊かさがあるのかなと思いますが、りつは受け入れる度量が広くて、わかっているようでとらえどころがないような。

語尾も「にゃー」で、昨今のアニメ的な印象だと萌えキャラなのかなと思いがちですが、そうではなくて。妹たちのことを広い視野で見守ってくれている印象があります。

りなはコミュ力高めだなと思います。未知の存在のわかばとのフィーリングも意外に合っていて、彼に対して一番興味津々で、臆せず距離を近づいていけるのがりなかなと。でもそこまで賢さがないので(笑)。

細かい部分はりんやりつに任せて、自由に行動できるので、その奔放さが作品を明るくしてくれていると思います。姉妹にはそれぞれ足りない部分があって、全員そろって1つという感じですね。りなも欠かせない1人だけど、更に分裂しながらそれぞれが役割を担っているので、一番謎多きキャラかもしれないなと思っています。
 

――収録現場の雰囲気はいかがですか?

 
小松:少人数だからこそ、助け合っています。わかば役の野島健児さんが唯一の男性であり、一番先輩なので、フォローしていただくことも多くて。やはり話す話題はこの作品のことが多いですね。収録時の数少ない情報から意見交換をしたりしてます。
 


 

意味深なED映像。楽曲はOP曲とは違う形で『ケムリクサ』を描いているのかも?

――ゆうゆさんの曲「INDETERMINATE UNIVERSE」が流れたED映像をご覧になった感想は?

 
小松:かなり意味深ですよね。ポイントが多過ぎて。最初に姉妹全員のシルエットが並んでいて、少しずついなくなったり、りつをつなぐ線が少しずつ細くなっていくし、あとわかばはどこから来たのかなとか。あとケムリクサがいろいろな葉っぱの種類が出てきて、モチーフになっている葉っぱがあるんだなとか。

「監督はここまで仕込んでいるのか」と考えるとまだ見逃している部分がありそうで、何度も見直してしまうほどです。ED映像だからこそ、話が進むごとに答え合わせができるような、すごいED映像だなと思いました。
 

――――オリジナルの「INDETERMINATE UNIVERSE」を聴いた時の印象は?

 
小松:1話のEDでイントロが流れたので聴けるのかなと思ったらイントロで終わってしまって(笑)。ナノさんが歌うOP曲「ケムリクサ」はバトルっぽい疾走感のある曲ですが、それとは違って世界観そのものも1つの答えを描いているような。またキャラたちが人ならざるものなのかもしれないと考えた時、ボカロ(ボーカロイド)ボイスが映えてくるなと思いました。

あとこの歌詞が成り立った過程をぜひ知りたいなと思いました。歌詞に情報を入れ過ぎるとネタバレになりかねないので、絶妙なラインで入っていると思うんです。監督との間にどういうやり取りがあって、どこまでその要素を活かしていいのかと話したんじゃないかなと気になって。もしかしたら、私たちよりゆうゆさんのほうが知っているんじゃないかと思っています。
 

姉妹が歌うことで視点が変わり、見えない心の叫びも表現できたら

――その曲を、りん、りつ、りなの3人でケムリクサver.として歌ってみた感想は?

 
小松:キャラが入るとまったく違って印象になるなと思いました。ボカロボイスだと俯瞰した視点で見られますが、姉妹で歌うとそれぞれの視点での印象になると思うので。私の前にレコーディングした(鷲見友美)ジェナちゃんがりなのイメージで歌っているのを聴いて、自分が歌った印象とまったく違ったので、3人合わさって、どんな化学反応が起きるのか楽しみになりました。

特にキャラソンってキャラのイメージが湧きやすいものが多いですが、この姉妹で歌うとどうなるのか想像がつかなくて、家で練習していてもイメージが湧かなくて。現場でジェナちゃんの歌を聴いて、レコーディングに臨みました。
 

――レコーディングで意識した点や苦戦したところは?

 
小松:ボカロボイスに準拠するというより、3人の声が合わさった時を考えて、ジェナちゃんの歌を参考にしていました。

ただりん、りつ、りなが歌うということは本編で見ることがない姿になっていると思いますが、彼女たちのモノローグ部分、内側ではありえる心の叫びになればいいなと。モノローグで感情を吐露するシーンは本編でも時々出てきますが、それは刹那的で自分でもどうしてなのか、わからない感情で。この曲で具現化して、自分の口で語るとこうなるのかなと思いました。
 

聴きどころはドラマチックで意味のあるDメロ

――お気に入りのフレーズや聴きどころは?

 
小松:Dメロに好きな言葉があって、ここで来たかと。「芽吹いたモノ」が何なのか、皆さんにも想像してほしいです。Dメロまでは過去のことを歌っているけど、Dメロで一瞬、今になってというのがいいんですよね。オチサビはもともとドラマチックになるので好きなんですが、さらに意味のあるDメロになったなと。このフレーズにどんな意味があるのか、皆さんに感じてほしいです。

あと個人的にはりなが歌っているイメージがまったく想像つかなかったんですけど、ジェナちゃんの歌を聴いて、例えりながこんな気持ちを持っていたとしても絶対、本編で出すことはない部分を歌うとこうなるんだなと思えて。りなが自身のことを忘れてしまうくらい、自分の気持ちになってしまうんだろうなと。そこがはかなくて、ぐっときたし、好きです。
 

みんなで考察し、楽しめる作品。最終話まで見たら改めてケムリクサver.を聴いてください

――最後にメッセージをお願いします。

 
小松:作品もいよいよ終盤に入っていきました。私が先行上映会の時にポロっと言った「ケムペディア」を作ってほしいという要望を叶えてくださった皆さん、キャスト全員で参考にさせていただいています(笑)。

みんなで考察して、意見を出し合えるのもこの作品の楽しさだと思いますし、最終話を迎えた時はきっと「こんなにすごい世界が待っていたのか!?」と驚かされるんだろうなと思うので、そのドキドキを最後まで持っていていただけたら。

また私たちがキャラソンとして歌わせていただいた曲がリリースされるのがこの時期というのも絶妙ですよね。個人的には最終話まで見たら、改めて3人で歌ったバージョンを聴いてもらえたらエモいなと思っています(笑)。
 

ED曲「INDETERMINATE UNIVERSE」リリース情報

2019年3月20日発売 1,500円(税別)
発売:エイベックス

※オリジナル(ゆうゆfeat.ケムリクサ)、ケムリクサ.ver(りん[CV:小松未可子]、りつ[CV:清都ありさ]、りな[CV:鷲見友美ジェナ])、インストルメンタルの3曲を収録
 

アニメイトオンラインショップでの購入は以下より

【主題歌】TV ケムリクサ ED「INDETERMINATE UNIVERSE」/ゆうゆ feat.ケムリクサ

 

TVアニメ『ケムリクサ』作品情報

作品概要

たつき率いる自主制作アニメチームirodoriが2010年からネットに投稿していたオリジナルアニメーション。2019年1月よりこの自主制作版ケムリクサを原作にテレビシリーズとしてリブートする。
 


 

放送情報

TOKYO MX:毎週水曜22:30~
サンテレビ:毎週水曜24:00~
とちぎテレビ:毎週水曜24:00~
BSフジ:毎週水曜24:30~
北海道文化放送:毎週水曜24:55~
チバテレビ:毎週水曜25:00~
三重テレビ:毎週水曜26:20~
熊本放送:3月4日より毎週月曜日26:00~
 

配信情報

Amazon Prime Video 毎週水曜22:15頃~独占先行配信

※第1話永久無料配信中! Amazon prime 非会員の方もお楽しみ頂けますのでこの機会に是非ご覧ください。試聴はこちら
 

STAFF

原作・脚本・監督:たつき
作画監督:伊佐佳久
美術監督:白水優子
アニメプロデューサー:福原慶匡
制作:ヤオヨロズ
製作:ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
 

CAST

りん:小松未可子
りつ:清都ありさ
りな:鷲見友美ジェナ
わかば:野島健児
 
TVアニメ『ケムリクサ』式サイト
TVアニメ『ケムリクサ』公式ツイッター(@kemurikusa)

(C)ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
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