橋本晃太朗さん、沢城千春さん、山下誠一郎さんが演じるキャラのように「バラバラなようで、まとまっている」コンテンツ|おとぎ話×音楽がコンセプトの『音戯の譜~CHRONICLE~』無色の空と嗤う糸収録レポ&インタビュー
他人に興味のないノノと、カン&クモオのデコボココンビは意外とチームワーク抜群!?
――まず、収録を終えての感想を教えてください。
ノノ役・橋本晃太朗さん(以降、橋本):今回、初めてユニットの皆さんとお会いできて、どんな感じか全く想像がついていなかったのですが、ノノが静かなキャラクターなので、ほぼ無音みたいなドラマになるのかなと思っていたら、お二方が盛り上げてくださって、非常に楽しく収録に臨めました。
クモオ役・山下誠一郎さん(以降、山下):台本を読ませていただき、キャラクターに対して細かい設定がそこまで決まっていなかったので、自由に演じさせていただけて楽しかったです。
3人で初めて収録するので、お2人のお声や雰囲気を聞いて、(声や芝居を)作っていこうという気持ちではいたので、その組み立てとかやり取りが新鮮で、楽しくて。良い汗かいたな、という感じです。
カン役・沢城千春さん(以降、沢城):最初は「無色の空と嗤う糸 DRAMA TRACK 01」から読んで、ちょっと暗い話なのかなと思っていたのですが、「無色の空と嗤う糸 DRAMA TRACK 02」を読んだ時に結構コメディな感じなのかなとも思って(笑)。
でも、あまり現場でコメディ感をやりすぎるとOKが出ないだろうなと思いつつも、コメディで演じてみたらOKが出たので楽しくやらせていただきました。今後の展開が楽しみです!
――お互いのキャラクターの印象はいかがでしたか?
山下:設定、ストーリー上、全てはノノあっての2人というか、ベースになっている『蜘蛛の糸』の通り、地獄から救われて、半ば強引に自分たちが生きなきゃいけない使命を得てしまうというところで、そこはノノ任せに成らざるを得ないというのは大前提にあったので、そこからどう演じるかだなと。
クモオとして、こうしたい、こうしようというプランはあったんですけど、やはりノノあっての自分たちでもあったと思うので、そこはある種考えすぎずに演じたところが強いと思います。答えになっているでしょうか?(苦笑)
クモオはキャラクター的にも、あまりしゃべる方ではないから、1つ1つのリアクションを大切にしようとか、カンとのやり取りが上手くかみ合えばいいなと。
思っていたよりテンションが低くて、その中でできることは何だろうとか、ドラマパートにディースバッハ男爵が出ることも含めると、なおキャラクターとして負けないようにするにはどうしたらいいかというところで、カンとは良くも悪くも最高の連携ができました。
カンの方がガーッと言って、自分がそれに追い付いていくかと思ったら、意外とカンに負けないツッコミとかやり取りができたので、そこはカンとの連携がすごく良かったなと思っています。
一方で、ノノは思っていたより怖かったんですよ。演出もそうですが、お芝居ももちろん1つ“怖い”の究極が見えたというか。ノノの演技を聞いて、地獄から釣り上げられ、本気でやるしかないんだなという気持ちになれたので、ちょっと衝撃でしたね。すごいと思いました。
――カンとの連携が良かったということですが、沢城さんはいかがですか?
沢城:僕は結構、自由に演じさせていただいたなという感じがしています。もっとクールに、クールにと思っていたんですけど、演じているうちにすごく楽しくなっちゃって(笑)。
自分で限界を決めすぎるのもよくないかなと思い、ひたすらいろいろと挑戦してみたところもあって。それでOKをいただいたので、先ほども言ったように今後の展開が楽しみです。最初はもっと暗い印象があったので、ちょっと“沢城千春”としての要素を、少し……だいぶ?
山下:だいぶ(笑)。
沢城:(笑)。だいぶ、混ぜてやらせていただきました。今後も楽しんで演じていきたい役です。ということと、クモオさんはですね、本当にツッコミが上手くて。
一同:(笑)。
沢城:僕が何か自由にやっても、クモオさんが制御してくれるので。その点ではクモオさんを信じて、ひたすらギアを“6”にして、ずっと進んでいった感じですね。
山下:自転車の重めのギアですね。
沢城:そうです(笑)。ノノさんは、キャラクターがキャラクターなのですが……「もっと(テンポよく)早くしゃべれ~!」と、カン的にも言いたい(笑)。
橋本:う、う~ん……。
山下:気持ちよくツッコミたいだけじゃないですか!
一同:(笑)。
沢城:「早いスピードで」と思うわけですけど、それがノノさんの迫力にもつながっている部分なんじゃないかなと。カンとクモオのデコボコ感に、ノノさんの怖さとかがうまく合わさって、非常に良いチームワークになっているユニットなんじゃないかなと思いました。
――という、カンからの要望がありましたが、ノノはいかがでしょう?
橋本:いや、僕だってもっと早くしゃべりたい!
一同:(笑)。
橋本:もちろん、僕も早くしゃべりたくなる時もありますよ(笑)。
ノノというキャラクターは、人なのかもよく分からない存在で、ずっと底が知れない感じがあって。初めて歌わせていただいた時とか、楽曲からこのバンドの世界観みたいなのが感じ取れて、少しずつ少しずつノノの世界が見えてきたところで。
ただ、会話が成立しているのかというくらい他人に興味を持たない中で、時々興味を持つ人間もいて、カンとクモオの出会いも、ノノが興味を持ったことから始まったので、もっとカンとクモオをぞんざいに、ただのアイテムとして扱っているのかなという印象があったんですけど、ドラマを収録して、少しホッとしたというか。
実はノノは優しいんじゃないかみたいなところが、チラッと見えた気がして、僕としてはうれしかったですけど、たぶん……そんなことないんだろうなと思いながら、ノノとは付き合っていこうかなと思っています(苦笑)。
僕もまだ知らないですが、ノノの過去とか、どういう人物なのかというのを掘り下げていった先に答えがあるのかなとか、浮世離れしているけど、みんなと同じ目線の部分もあるというところを少しでも見つけられたら、それを出したいなと思って演じていました。
2人については、カンがとても元気で(笑)。カンがいてくれないと、ちょっと、重たいなぁ……みたいな。
沢城:暗い感じがね。
橋本:ノノの暗い感じがずっと続いちゃうかなと思ったので、カンを拾って良かったなと思います。
沢城:釣り上げてね。
山下:たまたまね。
橋本:でも、カンにツッコむ能力はノノは持ち合わせていないので、クモオがいてこそで。クモオは意外とまとめ役なんですけど、たまにカンにノって行くので……。
山下:それはカンの影響です!
橋本:(笑)。関係性が二分しているようで、実は仲が良いんじゃないのかという絡み方もしているので、思っていたより仲良くなれそうだな、ノノがカンとクモオともうまくやっていけそうだなという印象を持ちました。