この記事をかいた人
- 篭法
- 内向的で口下手、典型的な陰の者。テーマやメッセージ、登場人物の心情を考えさせられるアニメが好み。小説も好き。
天城ケイ先生によるライトノベルを原作としたTVアニメ『アサシンズプライド』。2019年10月10日(木)より、TOKYO MXほかにて放送がスタートします。
その放送に先駆け、9月22日(日)にTOHOシネマズ日本橋にて先行上映会が開催されました。アニメ第1話を上映後、声優・小野友樹さん(クーファ役)、楠木ともりさん(メリダ役)、石川由依さん(エリーゼ役)、薮内満里奈さん(ロゼッティ役)が登壇。出演者の両脇を屈強なSPが警護するなか、作品の見どころや収録時のエピソードがたっぷりと語られました。
アニメのシリアスな世界観とは裏腹に、笑いが絶えなかった本イベント。声優陣の仲の良さや作品への手応えが伺えた、濃密なトークショーの模様をお届けします!
会場に入るやいなや、黒スーツとサングラス姿の屈強な男ふたりが出迎えます。お客さん一同困惑を隠しきれないまま、すぐさま第1話の上映がスタート。
本作は巨大なガラス容器の“中”に存在する都市国家が舞台となっており、その独特で幻想的な世界観や、「マナ」と呼ばれる特殊能力が登場するなど物語に一気に引き込まれます。他にも迫力のバトルシーンや、主人公・クーファとヒロイン・メリダの出会いが情感たっぷりに描かれるなど、第1話から魅力的なシーンが盛りだくさん! あっという間に時間が過ぎていきました。
興奮も冷めやらぬ中、続いてはトークショーに移ります。名前が紹介された、暗殺者・アサシンから声優陣を守るふたりのSP「リッキー」と「レオ」が見守る中、小野友樹さん(クーファ役)、楠木ともりさん(メリダ役)、石川由依さん(エリーゼ役)、薮内満里奈さん(ロゼッティ役)が、大きな拍手に迎えられながら登場します。
さっそくトークが始まるかと思いきや、小野さんを無断で撮影する不届き者が突如乱入。もちろんこれはスタッフの仕込みだったのですが、すぐさまSPのふたりが連行し、"マナー違反をするとこうなるぞ"、というお手本(?)が示されました。
小野さんが第1話をようやくお披露目できた喜びを述べ、トークがスタート。自身が演じるキャラクターについて話していきます。
楠木さんはメリダを「とにかく可愛い」と大絶賛! また、「13歳にして背負わされた過酷な運命に立ち向かっていく、強さを尊敬している」と、キャラクターへの思いを明かします。
続く石川さんはエリーゼについて、第1話時点では「なかなかしゃべらせてもらえない」と台詞の少なさに言及。口数は少ないながらも、ミステリアスな雰囲気を出すべく演じたそうです。
薮内さんはロゼッティを「とにかく元気で明るい」と話し、「メリダやエリーゼより年上でありながらも、年上感のない気さくな雰囲気になるようにした」と、演じるうえでのポイントを紹介しました。
次の話題はメリダが歌うEDテーマ「異人たちの時間」について。
メリダが亡き母に向けて歌っている曲だけに、「歌うというより、話しかける、語りかける感覚で、あまりメロディーを追おうとしないでください」というディレクションがあったそう。「繊細な雰囲気を大切にして歌った」と楠木さんが楽曲へのこだわりと魅力をアピールします。
小野さんは入りの「ねえ…」が好きすぎると言い、裏声できれいな高音を出して実演! 会場が驚きと笑いに包まれました。
「喉の構造上、裏声が出にくいのに、真似を続けるうちに裏声が出るようになった」と、意外な効能を力説。
石川さんは「曲がかかるタイミングが毎回良い」、薮内さんは「収録前のチェック映像でもEDを必ず聞いてから、(映像の)頭に戻るようにしている」とそれぞれ絶賛。
曲の良いところが出るたび、3人が「分かる~!」と共感し、楠木さんが「照れる~!」と返す、和やかな雰囲気にこちらもつられて思わず笑みがこぼれました。
すでにアフレコが全話終了していることについて、小野さんが「さびしいと思えるくらい楽しい現場だった」と話し、話題はアフレコ時の思い出に。
「にぎやか」を通り越して「うるさかった」とスタッフに言わしめるほど、会話の絶えない現場だったようで、「雑談はもちろん、細かな演技のすり合わせもかなり多く行えた」と楠木さんもアフレコ時を振り返ります。
キャラクター同士の「関係性」が重要な作品だけに、「今、どのくらいの距離感なのか?」といった相談を、監督とも頻繁にしたそうです。
続く「特に印象的だったできごとは?」という質問について、小野さんはジン役の鈴木達央さんから「作品の空気感を作る、座長としての活躍に期待している」と激励の言葉をいただいたエピソードを紹介。
楠木さんは「メリダとエリーゼの掛け合いが特に難しく印象的だった」と話します。最初はギクシャクしていたふたりが、少しずつ打ち解けていく心境の変化を表すのが難しかったそうです。
石川さんは、ギャグシーンでの演技のさじ加減をピックアップ。物静かなエリーゼのギャグシーンはどこまで許されるのか、スタッフ内でも議論が巻き起こったそう。
初めて、アニメのメインキャラクターを務めることになった薮内さんは、「収録初日、皆さんが優しく声をかけてくださって、緊張がほぐれた」と、3人への感謝の気持ちを告げました。
最後は、あらためて『アサシンズプライド』の見どころの紹介に。
薮内さんは、師弟関係や友情などの「キャラクター同士の絆」と話します。
続く石川さんは、「キャラクターたちの背負うものが、交流を通してほぐれていく過程を描いたストーリーが素敵」と紹介。また、エリーゼに関しては「“ポンコツ”な部分が見えるところも楽しみにしてほしい」と語ります。
「全部が見どころ! と言いたいところですが……」と言う楠木さんは、「いろんな人の力を借りたり、自分自身を奮い立たせながら成長していくメリダをぜひ見届けてください!」と力強くコメント。
トリを務める小野さんは、「世界観の描き方」をチョイス。スタッフの気合のこもった背景などにも注目してほしい、と述べました。
登壇した4名が「アフレコが終わって寂しかった」と、口を揃えて話すなど、作品の手応えと充実感が、言葉の端々からにじみ出ていたトークショー。小野さんが考案した独自の挨拶「よろしクーファ!」で、笑い声と拍手とともに締めくくられました。
TVアニメ『アサシンズプライド』は、いよいよ10月10日(木)より放送開始です。ぜひお見逃しなく!
[取材・文/篭法]
中学までは運動部だったが、だんだんインドア趣味になり、今では完全に陰の者。小説が好き。ライターを志すきっかけになったアニメは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。その他に好きな作品は『91Days』『SSSS.GRIDMAN』『ワンダーエッグ・プライオリティ』など。アイドル系の作品にはあまり触れてこなかったが、1年ほど前から『シャニマス』にハマり、ライブにも足を運ぶようになった。
『アサシンズプライド』のラジオ番組の配信が10月より決定!
パーソナリティにクーファ役の小野友樹さんとメリダ役の楠木ともりさんを迎え、『アサシンズプライド』の魅力をおつたえしていきます。
番組名:アサシンズプラジオ
パーソナリティ:小野友樹・楠木ともり
配信先:響ラジオステーション
配信時期:10月からスタート予定(月2回配信予定)
『アサシンズプライド』の放送直前記念番組の配信が決定! 放送前に声優陣によるスペシャル番組でぜひ作品の内容をチェック!
番組名:アサシンズプラジオ 放送直前記念特番-10/10からよろしクーファ!-
配信日:2019年10月8日(火)※時間は後日お知らせします。
配信先:YoutubeLive・periscope予定
出演:小野友樹・楠木ともり・石川由依・薮内満里奈
10月10日(木)より放送開始!
TOKYO MX:毎週木曜24:00~
サンテレビ:毎週木曜24:30~
BS日テレ:毎週木曜25:00~
AT-X:毎週木曜23:30~
※リピート放送:毎週(土)15:30/毎週(日)8:00/毎週(水)7:30
※週1話ずつ4回放送
U-NEXTで独占配信 10月10日よりスタート予定
マナという能力を持つ貴族が、人類を守る責務を負う世界。
能力者の養成校に通う貴族でありながら、マナを持たない特異な少女メリダ=アンジェル。彼女の才能を見出すため、家庭教師としてクーファ=ヴァンピールが派遣される。『彼女に才なき場合、暗殺する』という任務を背負い――。
能力が全ての社会、報われぬ努力を続けるメリダに、クーファは残酷な決断を下そうとするのだが……。
「オレに命を預けてみませんか」
暗殺者でもなく教師でもない暗殺教師の矜持(プライド)にかけて、少女の価値を世界に示せ!
原作:天城ケイ(ファンタジア文庫)
原作イラスト:ニノモトニノ
監督:相浦和也
構成:赤尾でこ
キャラクターデザイン・総作画監督:吉川真帆
総作画監督:齊藤佳子
美術監督:松本実希子(スタジオ風雅)
色彩設計:小山知子(Fine Colors)
撮影監督:宮坂凌平(レアトリック)
CG監督:柴田渉(EMT2)
編集:瀧川三智(リアル・ティ)
音響監督:本山哲
音響制作:HALF H・P STUDIO
制作:EMTスクエアード
クーファ=ヴァンピール:小野友樹
メリダ=アンジェル:楠木ともり
エリーゼ=アンジェル:石川由依
ロゼッティ=プリケット:薮内満里奈
ネルヴァ=マルティーリョ:佐倉綾音
ミュール=ラ・モール:内田真礼
サラシャ=シクザール:和氣あずみ
ほか