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映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ネッド役 ジェイコブ・バタロンさんが撮影秘話や魅力を語る|BD&DVD発売記念インタビュー
ネッドを演じるのは4作目なので自然に役に。トムとの掛け合いはアドリブばかり!?
――『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』はどのような気持ちで撮影に臨まれたのでしょうか?
ジェイコブ:ネッドを演じるのは4本目なので、自然に役になりきれた感じがします。他の共演者ともいい関係で、『ホームカミング』から絆が生まれて、お互いにコミュニケーションを取ったり、支え合ったり、本当の家族のように思えて。
年齢的にも近いキャストが多くて、同じ境遇、同じ船に乗る乗組員みたいな関係で付き合っています。
――撮影ではアドリブが多いとお聞きしましたが、それも共演者との信頼感や絆があるから?
ジェイコブ:アドリブが多いのは僕とトムだけです(笑)。他の人達、(クラスメイトのユージーン役の)トニー・レヴォロリや、(ブラッド役の)レミー・ハイ達はちゃんとセリフを覚えてくるけど、僕らの掛け合いは自然と言葉が出てきて、セリフ通りじゃなくなってしまうんです。
あまりにも僕らがアドリブばかりするからジョン・ワッツ監督もプロデューサーも「自由にやれ」と(笑)。僕らは一緒にいる時間も長いし、お互いのリズムもわかっているからスクリーン上でもリアルな親友同士に見えるんじゃないかなと思います。
今回初登場のベティ役のゲリー(アンガーリー・ライス)はどう対処していいか、わからなかったみたいだけど、僕がどんどんセリフを変えてしまうのに耐えて、ついてくれて。どれだけ彼女が臨機応変で柔軟性があるのか、証明されていると思います(笑)。
今作ではネッドにガールフレンドが!?
――今回、ネッドにベティというガールフレンドができたことについては?
ジェイコブ:ちょっとネッドらしくないかなと。とてもビックリしたし、最後は夢オチかなと思ったくらい(笑)。
最初の『ホームカミング』ではアクションに参加したり、スパイダーマンの相棒として活躍したいという希望があったけど、今回は急にガールフレンドとデートしたいとか『バチェラー』みたいにモテたいと興味が変わって。
ちなみにゲリーとは『エブリデイ』でも共演していて、同じようなシチュエーションで出演していたので、そこも皮肉っぽくておもしろいなと思いました。
――二人の恋の結末は意外とクールで。
ジェイコブ:恋愛は早く始まって、すぐに終わったのがおもしろかったし、メインストーリーが緊張感あふれているので、少し笑いを提供する役割だったのかなと思います。
――ちなみにベティみたいな子はお好きですか?
ジェイコブ:それはパーソナルなことなのでノーコメントでもいいかな(笑)。
今作ではピーターのクラスメイトにも危機が!? ドローンや仮想現実を取り入れた世界観と80年代文化の融合はワッツ監督らしい
――今作のストーリーについて、そして今回の敵についての印象をお聞かせください。
ジェイコブ:『ホームカミング』ではピーターにだけ危険が迫ったけど、今回はネッド達クラスメイトに、世界中まで危機にさらされているのでかなりストーリーが違うかなと。
また悪役は『ホームカミング』でバルチャーを演じたマイケル・キートンはすごい俳優で、いい悪役だったと思うけど、今回のジェイク・ギレンホールもミステリオを魅力的に演じていて。
ヒーローものの作品は悪役も存在感や魅力的じゃないといけないし、共感できる人物だからこそ突然、ピーターを裏切るのが意外でおもしろいのだと思います。
――今作はドローンや仮想現実など現代科学がバックグラウンドにあるところは今までのシリーズにはなかったところかなと。
ジェイコブ:監督は人々の興味を持っていることをクリエイティブに考え出していると思います。またコミックの中でもミステリオは仮想現実を作りだすヒーローとして描かれているので、こういう設定やストーリーになったのかなと思います。
――21世紀の最先端科学が描かれる中で、劇中に流れる歌は80年代の懐かしい洋楽というのもギャップがあっておもしろいなと思いました。
ジェイコブ:監督が80年代の文化や、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『プリティ・イン・ピンク』などの映画に影響を受けているからだと思います。