TVアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』慎導灼役・梶裕貴さんインタビュー|「新しい作品が生まれている自信があった」
もはやファンみたいなところがある
――そして、そんな灼とバディを組むのが炯・ミハイル・イグナトフですね。この2人のバディはどんなふうに見ていますか?
梶:まだ途中ではありますが、現時点でもこれ以上ないほどのバディですよね。まるで家族のような、かけがえのない2人だと思います。
劇中でも言われていましたが、この2人が組むことはシビュラには勧められていないんですよね。だけど、そんなことを微塵も感じさせず同じ場所を目指し、同じ方向を向いている二人。だからこそ、常に一緒にいられるんだろうなと思います。
――第一期にも第二期にもなかった、不思議な関係性ですよね。
梶:2人は、第一期の常守朱ちゃんと同じく新人監視官ですが、朱ちゃんのようにピュアピュアだったところから経験を積み重ねて成長していくという構図ではないんですよね。2人共、最初からどこか達観しているというか。得体はしれないけれど、なんだか頼りになりそうだ、強そうな人たちだというのは感じていました。
――また、さきほどもお話に出ていましたが、各所で狡噛慎也や宜野座伸元、六合塚弥生ら元一係メンバーが登場するところもアツいですよね。
梶:演じている役者さんはみなさん、僕からしたらほとんどの皆さんが先輩ですし、『PSYCHO-PASS サイコパス』歴からしても当然先輩なので、もはやいちファンみたいなところがあります。「わあ、登場した!」「会話しちゃった!」みたいな(笑)。
もちろん、お芝居するときは切り替わっていますが、やっぱりこのメンバーが築いてきた時代が確かにあって、そこで出きたものもあれば失ったものもある。それが第三期の世界観に繋がっているのを非常に強く感じるので、圧倒的存在感を持つ人たちだと思っています。
――ちなみに、このなかでとくに気になるキャラクターはいますか?
梶:難しいなあ…気になる人ばっかりですもんね(笑)。なぜか幽閉されている朱が気になりますし、灼の父である慎導篤志のことも気になりますし。あと、コミッサ太郎も大好きなんです。
――劇中ではマスコットですよね。ころっとしていて可愛らしい。
梶:そうなんです。だけど、緊迫した状況でもあの軽い口調で喋るので逆に怖いんですよね(笑)。それと挙げておきたいのはやっぱり梓澤(廣一)さん。コミカルな印象も強いですが「そこだけではない」というのがだんだんとわかってきたじゃないですか。これから先どうなっていくのか僕もとても楽しみです。
政治や宗教色がだんだんと強くなり、『PSYCHO-PASS サイコパス 3』らしさがより濃くなってきました。TVシリーズのアニメーションでここまで重たいものを描くってなかなかできないと思うんですよね。そんなところにも踏み込んでいくのは、さすが『PSYCHO-PASS サイコパス』。
――確かに、ほかではお目にかかれない世界観ですね。
梶:なので正直、一度見ただけですべてを把握することは難しいと思います。僕も繰り返し観て、今後に備えたいと思っています。そして、今後みなさんの前でこの展開についてお話できる機会があればいいなと思っています。
[取材・文/松本まゆげ]
作品情報
TVアニメ第三期『PSYCHO-PASS サイコパス 3』
フジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送中!!
フジテレビ“ノイタミナ”にて毎週木曜日24:55~25:55拡大枠にて放送中(全8話)
Amazon Prime Videoにて日本・海外独占配信中
毎話フジテレビ放送開始1時間後より配信予定
「正義」は、新たな世界を切り開く。
魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。シビュラシステムの導入後、日本は海外との交流を断ち、長らく事実上の鎖国状態にあった。2120年、開国政策により変革の刻が迫ろうとしている。変わりゆく世界で、犯罪に関する数値〈犯罪係数〉を測定する銃〈ドミネーター〉を持つ刑事たちは、犯罪を犯す前の〈潜在犯〉を追う。
2012年にスタートしたオリジナルTVアニメーション作品『PSYCHO-PASS サイコパス』は、2014年にTVシリーズ第二期を放送、2015年に劇場版を公開、そして2019年に『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System』として三部作が劇場公開された。
そして、TVシリーズ第三期となる本作は、ふたりの新人監視官の物語。
慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフは、厚生省公安局の刑事となり、変わりゆく世界で真実を求めていく。はたして2人のたどり着く場所は?
世界が待ち望んでいた『PSYCHO-PASS サイコパス』の新時代が幕を開ける。
STAFF
監督:塩谷直義
シリーズ構成:冲方丁
脚本:深見真、冲方丁、吉上亮
キャラクター原案:天野明
キャラクターデザイン・総作画監督:恩田尚之
色彩設計:鈴木麻希子
美術監督:草森秀一
3Dディレクター:大矢和也
撮影監督:村井沙樹子
撮影視覚効果:荒井栄児
編集:村上義典
音楽:菅野祐悟
音響監督:岩浪美和
オープニング・テーマ:Who-ya Extended「Q-vism」(SMEレコーズ)
エンディング・テーマ:Cö shu Nie「bullet」(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
アニメーション制作:Production I.G
CAST
慎導灼:梶裕貴
炯・ミハイル・イグナトフ:中村悠一
雛河翔:櫻井孝宏
廿六木天馬:大塚明夫
入江一途:諏訪部順一
如月真緒:名塚佳織
唐之杜志恩:沢城みゆき
霜月美佳:佐倉綾音
ドミネーター:日髙のり子
法斑静火:宮野真守
代銀遙煕:中博史
裁園寺莢子:田中敦子
小宮カリナ:日笠陽子
ラウンドロビン:森川智之
梓澤廣一:堀内賢雄
小畑千夜:矢作紗友里
狡噛慎也:関智一
宜野座伸元:野島健児
須郷徹平:東地宏樹
六合塚弥生:伊藤静
花城フレデリカ:本田貴子
常守朱:花澤香菜