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冬アニメ『魔術士オーフェンはぐれ旅』秋田禎信&森久保祥太郎インタビュー

冬アニメ『魔術士オーフェンはぐれ旅』原作者・秋田禎信さん&オーフェン役・森久保祥太郎さんインタビュー|森久保さんが現場一番の若手から若手を引っ張る座長へ

森久保さんも感じる作品リスペクト

――今回のアニメ新シリーズ制作にあたって、先生からオーダーされたことやこだわった点は?

秋田:原作の序盤の部分と改めて、向き合わないといけなくて。僕がまだ若くて未熟だった頃のものと。

今読むと設定的にも矛盾があったりして、「通しで見て、大丈夫かな?」という疑念が湧いて、序盤のプロットを1回全部書き直したんです。

森久保:えっ!

秋田:それで書いているうちに止まらなくなって。五巻くらいの内容まで手を入れ始めたあたりで「俺、ドツボにハマっているな」と気付いて。「こんなことじゃいかん。なるべくおとなしくしよう」と。

森久保:結局?(笑)

秋田:変な言い方ですけど、ちゃんとした人達が作ってくれているので、変に口出しをして専門家を困らせることはしないようにと思って、なるべくおとなしくしてました。原作についての疑問点にはお答えしましたけど。

――先生は脚本もチェックされていると思いますが、ご覧になった感想は?

秋田:申し訳ない気持ちでいっぱいで(笑)。僕の文章はクセが強くて、セリフも話し言葉じゃなくて。

ちょうど僕が海外のミステリーにハマっていた頃でもあって、言い回しが回りくどかったりしたんですけど、脚本の方も忠実に再現してくださって。「もう少し話しやすいように変えていただいたほうがいいんじゃないでしょうか?」と言ったんですけど……。

森久保:秋田グルーヴじゃないと(笑)。

秋田:だからキャストさんも実際に読む時、テンポが難しかったと思うんですよね。文章は目で見て読むものだけど、音声になった時には数秒で聞いて、視聴者が理解できないといけないし。いろいろな人にご苦労おかけしてしまったなと。

――今作ではキャスト陣も大幅に変わっていますが、秋田先生らしさは大切にしているということですよね。

森久保:原作に対するリスペクトがあるアプローチをされていると思います。

――完成した映像をご覧になった感想は?

森久保:第1話の完成版はスタジオで、みんなと見て感動しました。「オーフェンが動いてる!」と思うと……。

そして作品の世界観がいつの時代であっても違和感なく、決して昔のものではないんですよね。そこに今ならではのアニメの技術や演出が加わっているので、新作としての存在感があると思います。

秋田:まずは暴走せずに任せてよかったなと(笑)。まじめにしっかり作っていただいているのが隅々まで感じられる第1話になっていました。

――オーフェンのあの詠唱を聞いた瞬間、「きたっ!」と思いました。そしてカッコいいマジクや、クリーオウ、ボルカンやドーチンのトラブルメーカーぶりも相変わらずで。

森久保:そうですね。キャスト陣は、僕以外は新しいメンバーですが、原作を読んでいた世代やアニメを見ていた世代の人もいて、ことあるごとに瑠美ちゃんに確認してたし(笑)。

小林君もアニメを見ていたし、みんな作品に対するリスペクトが強いから、新キャストになっても違和感がまったくなく、新鮮な気持ちで収録できています。

新しい『オーフェン』だけど、原作好きの方にも楽しんでいただけるし、アニメを見ていた方にも新たなインパクトを与えられる作品になっているんじゃないかと思っています。

もちろん前シリーズを見ていなかったり、『オーフェン』に触れたことがない方にもわかりやすく、入りやすくなっています。

秋田:丁寧に作っていただいています。

――そして作品全体からあふれる雰囲気、見ていると感じるドキドキわくわく感、改めてファンタジー作品の王道だなと。

森久保:まさにファンタジーの醍醐味が詰まっていると思いますね。

秋田:僕の天邪鬼な部分も端々に出ているところも。なぜか謎の拳法を使って敵を倒したり、「魔法は使わないの?」という疑問もあるかもしれませんけど(笑)。

――シリアスなシーンとコミカルなシーンの緩急も絶妙ですね。

森久保:ボルカンとドーチンが明るい雰囲気にしてくれて。

秋田:役者さん達も皆さん、上手なのもあって。収録もとてもスムーズでした。

森久保:毎回、終わるのが早いんですよね。

秋田:だから集合時間を遅らせたりしましたよね。こんなに早く始めなくてもいいだろうって。

森久保:それくらい、いいメンバーでやらせていただきました。

秋田:現場の雰囲気もそうですが、森久保さんがいるからだなと感じていて。20年前には一番若手だった森久保さんが今は座長で、引っ張っていってくれて。森久保さんの元で早くから現場もまとまったように感じられたし、ありがたかったです。

森久保:朝からの収録だったので終わったらみんなでご飯を食べに行って。先生も来ていただいて。瑠美ちゃんは先生に聞きたいことがたくさんあったみたいで。

秋田:大久保さんがやけにいろいろと詳しくて、すごいなと。「こんなに事前に調べているんだ! 役者の鬼だな」と思っていたらそうではなくて(笑)。脚本の間違いを一番最初に見つけるのも僕らじゃなくてなぜか大久保さんで。

森久保:読み方とか。

秋田:僕の知らないこともたくさん知ってましたから。

森久保:僕自身、このタイミングでまた演じられたこともうれしくて。僕にとってはいろいろなことが始まるきっかけになった作品だったから。これが先生の30~40周年の時だったら年齢的にも僕じゃなかったかもしれないし(笑)。

秋田:例え、そうだったとしても森久保さんですよ。

森久保:ありがとうございます。20年前は先輩方にお世話になったし、今回は一番年上なので頑張らないといけないなと。

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