buzz★Vibes『魔術士オーフェン はぐれ旅』OPテーマ「Calling U」インタビュー|自身にとって大切な作品、初のアニメタイアップへの想いと熱量を詰め込んで
オーフェンの姿と自身の想いを重ねて
――OP曲「Calling U」はきれいなピアノをバックにラップを叩き込むAメロからBメロでギターのカッティングなどダンサブルなテンポになって、サビではディスコ風のアレンジと今の音楽要素が詰め込まれています。それも作品自体が20年の時を経ても色あせない証明でもあるんですよね。
MKB:原作は25周年を迎えましたが、今読んでもおもしろくて。最初のTVシリーズを演じていた時は20代でしたが、40代になった今感じるオーフェンのイメージは違っても、普遍的なおもしろさがあるんですよね。
今回はより原作に忠実にというアプローチで制作されているし、僕以外のキャストも新しくなっているので、Shinnosukeはいろいろ悩むところはあったと思うけど、buzz★Vibesとして新たな気持ちで臨めました。
――歌詞も曲頭の「終わらない そうさエンディングの無い旅路へ」は作品だけではなく、森久保さんご自身の気持ちも詰まっているんだろうなと。
MKB:buzz★Vibesとして歌う以上は自分の言葉や感情として歌いたいから。
今、『オーフェン』の原作を1巻から朗読する仕事もしていて感じたんですけど、オーフェンは未成熟だけど、大きなものを背負って、前に進んで、戦っているところは自分にもフィードバックできる部分もあって。
まさに挙げていただいたフレーズが共感できるテーマで、この先に正解があるのかわからないけど、進んでいくしかないし、今やっていることが正しいのか、何が正義なのかもわからない、そんな葛藤があっても歩き出さなきゃいけない時があって。
そして理想の自分にどう近づけるのか、そういう旅路を描きたいと思って歌詞を書きました。
――また終盤の「We Go!!」が何度も繰り返されるところはbuzz★Vibesとして歩みを止めないという決意にも聴こえました。この曲で注目してほしいポイントや聴きどころを挙げるとすれば?
MKB:12月7、8日の『おれパラ』神戸公演で初披露したんですけど、buzzだけでなく、ソロとして歌った曲も含めて、こんな感情でこんな風にお客さんに届ける歌は初めてだなと。
お客さんに届ける歌が多いけど、この曲は遠いどこか、空に向かって歌った感覚でとても気持ちよくて。目の前のお客さんだけではなく、ここではないどこかにも気持ちが飛んで歌えたのは初めてで新鮮でした。
もちろんサウンドや歌詞の込めたかった気持ちも相まってですが、レコーディングでは気付かなったけど、ライブで気付けたことでした。
Shinnosuke:「We Go!!」のセクションは歌詞がハマるデモの段階からずっと絶対に入れたいなと思っていて。
MKB:確かにどのテイクでも入っていたね。
Shinnosuke:倍の長さのバージョンもあったけど、長すぎるから半分にしろと。でもライブでやったら絶対、勢いが出る確信がありました。畳みかけるようなフレーズで脳内のエンドルフィンが高まってくる感じで。
そして『おれパラ』でやったら想像以上で、しかもバンドでやれたので、とても気持ちよかったです。ただフルバージョンでしか聴けないので、ぜひ買ってください(笑)。
MKB:あと今回、『おれパラ』バンドのバンドマスター、鈴木マサキさんがガットギター、エレキギターなどすべてのギターを弾いてくれているので、そこも注目して聴いてみてください。
――Music Clipは、前作の「ZETSUBOU FUNK」の明るく、楽しい映像と対照的な雰囲気で旅を感じさせます。
MKB:僕ひとりで撮影が始まって、場所を変えてからShinnosukeが途中から合流する珍しい形でした。まず千葉の砂丘のような場所で撮影して、東京で合流して、今度は箱根へ。
Shinnosuke:曲にピアノの音が入っているから、どうしてもピアノを弾きたくて。それが可能な場所を探してもらったら箱根だったんです。
MKB:終わったら新幹線で帰ろうと思ったけど、終わらず。おかげでカッコいい、いい絵が撮れました。
Shinnosuke:アニメに連動しているし。
MKB:白いグランドピアノがあって、洋館の世界観もあり、ストーリー仕立てになっていて、と今までの映像とは違ったものになりました。
――サビのフレーズは抜けがいい広大な自然が合いそうですよね。
MKB:本当はもっと遠くに連れていかれそうになって。
Shinnosuke:雨が降ったらどうするのか? というリスクも抱えつつ(笑)。