Uncle Bombの5thミニアルバム『Five Leaves』発売インタビュー|浪川大輔さん&吉野裕行さんが、新たな挑戦や表情が詰まった本作のこだわりを解説!
浪川大輔さんと吉野裕行さんによるユニット、Uncle Bombの5枚目のミニアルバム『Five Leaves』が2020年1月8日(水)発売! 大人っぽいリード曲「フォーレンリーフの休日」や、飼い犬のかわいい視点とラップをMIXさせた「Bowers」など、新たな挑戦や表情が垣間見えるミニアルバムとなっています。
そんな、ミニアルバムの中身を、浪川さんと吉野さんにご紹介いただきました!!
イベント『5チャンネル』のテーマ「バラエティー」をコンセプトに制作された本作で新たな挑戦!
――約1年ぶりにミニアルバムを制作することが決まった経緯を教えてください。
吉野裕行さん(以下、吉野):まずイベントが決まって、ライブパートもあるので、そこに向けてミニアルバムを制作するスタイルは今回も変わらなくて。だから、自分たちで課した義務というか。
浪川大輔さん(以下、浪川):ただ、曲の制作に関しては、1~4枚目と重ならないように新たな挑戦もしないとね、という部分は意識したし、オーダーもしました。
吉野:『5チャンネル』というイベントと同時並行して制作しているんですけど、今回はちょっと苦戦していますね。
コンペではなく、こちらから参考例と合わせて、「こんな曲をやりたいんです」と発注させていただきましたが、紆余曲折があって。
浪川:曲が上がってきて、全体的なバランスを見ると「この曲はもうちょっと明るいほうがいいかもね」とか「ゆっくりめにしようか」とか。
――それは、制作するにあたって、何かテーマを設けているからでしょうか?
吉野:特に統一したテーマは設けていません。前作の『dimension』では、イベント『4チャンネル』を「シネマ」というテーマにしたイベントにしたかったので、そういう曲を集めましたが、今回の『5』は難しくて。
浪川:『5チャンネル』のテーマとしては、「バラエティー」かなと思っていて。
バラエティー番組といえばトークやドッキリなど、いろいろなジャンルもあるし、スポーツも種目によって盛り上がり方も違うし、あえて絞る必要がないかなと。
なので、各曲ごとにテーマがあって切り替えていく。ある意味、声優らしいスタイルかもしれません。
吉野:前回の『4チャンネル』は「シネマ」を通したバラエティーだったけど、今回はそれさえも取っ払ってしまったことで難しくなった部分があって……そもそも『チャンネル』シリーズがバラエティーなのに。
浪川:そういえば、そうだね。俺、「頭痛が痛い」みたいなこと言ってるかな?(笑)
吉野:ただ、1曲それぞれにこだわりがあって、何度もやり取りを繰り返して。作家陣の皆さんもよく付き合ってくれているなと感謝しています。
ラグジュアリー感とちょっぴり背徳感のあるリード曲「フォーレンリーフの休暇」
――では、収録曲についてお聞きします。まず、リード曲「フォーレンリーフの休暇」はホーンが入って、ゴージャス感がありながらも、シティポップのようなおしゃれ感もありますね。
浪川:『dimension』の時、吉野さんに「勝負する前に自分を奮い立たせたり、集中力を高められるような曲がいいね」と話して、完成したのがリード曲「手のひら」でした。
今回のリード曲は最初、スポーツで盛り上がった時の高揚感がある曲があるとうれしいなと話していて。
吉野:時間的なリミットも迫ってきたので、まずリード曲から仕上げていこうと、6曲発注した中から「リード曲になりそうな曲は?」と考えて、選んだ楽曲がリード曲になりました。
この曲は「スカをやりたいです」とお願いして上がってきた、おしゃれな感じの曲で。
浪川:キーワードの1つに「ラグジュアリー」を挙げていたら、今までの僕らにはない雰囲気の楽曲になっていて。
吉野:確かに、こういう感じの曲はなかったですね。
浪川:そして、作詞に取り掛かってもらう前に、どういうのが優雅かなと話していくうちに、昼間からお酒を飲んじゃうとか……。
吉野:「背徳感」ですよね。でも、そのまま落とし込むと、生っぽく聴こえちゃうから比喩的にしようと思ったんです。
浪川:「夜中のラーメン」とかもそうですけど、悪いといえば悪いけど、自分がしたいことをする喜びや、贅沢さがあってもいいのかもと思って。
元々は繁華街で昼間からお酒を飲んで帰ってくるみたいな感じだったイメージを、「手のひら」と同じくミズノゲンキくんがうまく歌詞にまとめてくれました。
そのイメージをMUSIC CLIPにも入れ込もうと、女の子がうれしいことって何かな、映像で見せられたらいいねと、おじさん二人で考えました(笑)。
ストレートな楽曲「La lu la」&「Keep on Roaring」には、こだわりの歌詞♪
――「La lu la」は、ヒップホップっぽいイントロからゴスペルのような壮大なチアソングになり、ライブではお客さんと一緒に歌えるパートも。
浪川:シンプルだけど大好き。
吉野:僕もデモでいいなと思って、フルサイズで聴きたいなって思いました。
歌詞は、絵本作家のレオ・レオニが描いた絵本『スイミー』をテーマに書いてくださいとお願いしました。
浪川:吉野さんのこだわりも感じましたし、ストレートなメロディだからこそ、歌詞も単純にするのではなくて、衝突したり、ネガティブな部分も必要だと思いました。
――「Keep on Roaring」は、“Roar = 叫ぶ”のように勢いのあるロックチューンです。歌詞は「きみ」がいるから頑張れるし、守りたいと。
吉野:柿原徹也くんの楽曲制作や、ライブでもベースを担当している川島弘光さんの楽曲で、歌詞は大森祥子さんに書いてもらいました。
浪川:最初は別の方に歌詞を書いてもらったんですけど、楽曲がストレートなロックだったので、歌詞も直球よりはちょっと角度がある大森さんにと。
吉野:実は今回、お願いしたテーマがスライドして、別の曲で採用されるケースもあって。
浪川さんがリード曲の発注の時、「ライブの後半で、もうひと盛り上がりできる曲」もテーマに挙げていたのですが、それがこの曲になりました。
浪川:四つ打ち(のリズム)で、めちゃめちゃアガれる感じで。
ただ、ラスサビの「Keep on Roaring」のキーが僕には高すぎるけど、(ファンの中には)女性の方が多いので、声を思い切り出してもらうには「これより低くするとキツいです」と言われて。
――高音域は、かなり大変そうですよね。
浪川:今回は全曲大変。全部、限界超えちゃってるんだもん。
吉野:前回よりも幅が上がっていたから、僕は歌いやすくなってました。
浪川:だから、僕としては体力的にキツい曲です。
吉野:命を削って……。
浪川:腰や背中の痛みに耐えながら歌う曲になりそうです(笑)。