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アニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』村瀬歩さん×石川界人さんインタビュー

TVアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』村瀬歩さん×石川界人さんインタビュー|“新生ハイキュー!!”の気持ちで臨む本作では、原作から感じた「つないでいく大切さ」を表現!

MBS/TBS系全国28局ネット“スーパーアニメイズム”枠にて放送中のTVアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』。

今作では、念願の全国大会行きを決めた烏野高校排球部の日向翔陽や影山飛雄ら烏野メンバーが、全国の頂を目指して成長していく姿が描かれていきます。

本稿では、日向翔陽役・村瀬歩さんと影山飛雄役・石川界人さんにインタビュー!

新シリーズでの作品・キャラクターとの向き合い方、気になる新キャラクターや印象に残っているシーンなどについて伺いました。

キャラクターや作品と一緒に成長してきたことで感じる自身とのシンクロ感☆

――まず、収録が始まっての感想や意気込みをお聞かせください。

日向翔陽役・村瀬歩さん(以降、村瀬):『ハイキュー!!』のシリーズが走り始めてから6年近く経っていて、期間が空いたりしながらも続いてきて。

その後も続きを「やりたい」と、キャスト含め、作品を見ていただいている皆さんからのお声もあり。そのおかげもあって、こうして新シリーズをやれることが、ひとえにうれしいなと思います。

あと、本作では各地方(の春の高校バレー県大会)を勝ち抜いてきた猛者ぞろいなので、そこに対してちゃんと戦っていけるよう整えているというか、成長をかみ締めながら大事にお芝居させていただいています。

影山飛雄役・石川界人さん(以降、石川):世に僕らの名前が出たのが、この『ハイキュー!!』という作品なので、そういう意味でも役と一緒にここまで歩んできました。

僕らもある程度声優として成長したり力をつけてきたこのタイミングで、(春の高校バレー)全国大会を演じられるのは非常に良かったなと思いつつも、当時の自分と今の自分では大きく違うところもあるので、不安もあったりします。

でもそれは、役自身が「ちゃんとバレーボールをやるんだ」とか「勝つんだ」という気持ちでありつつも、負けたら怖いという不安もあったりするので、そういう意味でシンクロしているのかなと思って。

あまり無理に作らず、自然体でアフレコに臨んでいければいいのかなと思っています。

――お2人にとって、この6年は早かったですか?

石川:(村瀬さんの方を見て)どうですか?

村瀬:早くはないですよね。振り返ると、あっという間だったなとは思いますけど、一つ一つの出来事というか、いろいろなことがあって濃密だったので、振り返れば早いけれど一瞬だったとは思わないですね。

石川:前シリーズが終わり、新シリーズが決まるまでの期間は、特に長かったような気がします。

村瀬:確かにそうだね。

石川:おそらくやるだろうな、という気持ちではいたんですけど、決定を聞くまでは(本当にやるのか)ずっとわからないので。

その間、“まだまだやりたい”という気持ちは持っていて、そのために自分は何ができるのか、何を培っていけるかみたいなことも考えなきゃいけなかったので、少し長い気はしました。

――最初のシリーズと比べて、ご自身の中で作品との向き合い方の変化とかはありますか?

石川:(村瀬さんに)どうですか?

村瀬:(笑)。そうですね、アニメ『ハイキュー!!』が始まった頃は、いくつかレギュラーの仕事もありましたけど、今ほど仕事をする場もあまりなく。

そんな中で、一心不乱に、すごく集中して『ハイキュー!!』に取り組むという環境だったのが、放送されてからはすごく反響もあって。

見てくださる皆様だけではなくて、制作サイドの方にも自分の名前をすごく知っていただけたことで、いろいろな現場に行く機会がすごく増えて。そこから、『ハイキュー!!』以外の現場でも勉強させていただくことによって、自分の中に引き出しが増えました。

役によって、その時必要なこと・要らないことのような区別があると思うんですけど、引き出しが増えたことで、逆に日向を演じるというか、日向の声を当てさせていただくことに対して、その区別が難しいなと思う時期とかもあって。

新シリーズになって、日向がまた一段階成長する中で、彼自身苦しみながら自分の中で答えを探して、探して、たどり着くという、結構フラストレーションを与えられているんです。

そこに対して、6年前の自分より成長しているからこそ、今もう一度、鍛えられないといけないというか、プレッシャーと戦いながら演じているという感じで。

その時の自分だと、そういう考え方もできなかったし、苦しむことの大事さみたいなことを、改めて今すごく感じられているという気はしますね。

――お話を伺って、作品の中での日向の成長と、村瀬さん自身がリンクしていると感じられているかと思うのですが、やはり作品と一緒に成長してきたという感覚なのでしょうか?

村瀬:それはもちろん、あります。『ハイキュー!!』だけではなく、素敵な作品が世の中には他にもたくさんあって。

関わらせていただいている中で、どれが一番とかではなく、(『ハイキュー!!』は)自分の成長の礎というか、教科書的な存在でもあり、日向と影山の関係性と、僕と界人くんの関係性が結構、回を追うごとに「似ているな」と思ったり。

不思議とシンクロしている感じはあったので、それはキャスティングの妙とかもあったのかなとは思います。

――石川さんはいかがですか?

石川:新シリーズが始まった時に、(役との)向き合い方が変わっていたことにビックリして。

最初の頃は、今ある自分の全てをもって、とにかく全力で役を演じるんだという気持ちで突っ走ってきたのが、5年も経つと、いろいろな現場をやらせてもらうようになり、自分の幅について考えるようになってくるんです。

自分の持つ選択肢の中で何を選択していくのか、選択肢にないものをどう広げていくのかということを考えながら役に臨んでいくことに主軸を置いてきたので、新シリーズが始まった時は正直「ヤバい」と思いました。

今、自分のやっていることが“見え過ぎている”ということがあって、これまで自分がやっていたことは、そうではなくて。もっと全力で、がむしゃらで、自分の体や喉のことなど何も労ることなく、全て投げ出す気持ちで影山を演じていたことを思い出しました。

そういう意味では、仕事に対する向き合い方が、僕の中では、この5年で大きく変わったのかなと思います。

――その中で、初期のがむしゃらな感覚に立ち返らなければ、というような思いはあったのでしょうか?

石川:ありました。村瀬さんの(新シリーズ)第1話の第一声を聞いた時に、「ヤバい、そうだった」と思って(笑)。

村瀬:えぇ!?(笑)

石川:村瀬さんも俺も、2人して早く(役に)戻らなきゃみたいに思って。

村瀬:そうだね。

石川:何より、村瀬さんの日向を聞いた時に、「あぁ、日向はこれだよな」と思ったので、自分の影山に違和感が出たらどうしようという恐怖もありました。

(C)古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
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