飯田里穂さん「皆さんの毎日が特別な毎日になりますように」Riho Iida Acoustic Tour 2019 -rippihylosophy-追加公演レポート
1人でも多くの方に彼女の歌声を聴いてもらいたい。素直にそう思えるステージだったと思えるほど、今回の20周年記念ライブは最高に素晴らしかった。
2020年2月15日(土)、声優アーティストの飯田里穂さんが「Riho Iida Acoustic Tour 2019 -rippihylosophy-」の追加公演を新宿ReNYで開催した。
愛知、大阪、埼玉の三ヶ所で開催されたライブツアーの追加公演は、飯田里穂さんがソロデビューライブを行った記念の場所である新宿ReNYで開催。
2015年11月15日に「私にとっても、みんなにとっても一度しかないファーストライブ」と彼女が語った場所に今日“凱旋”する。
これは素晴らしく特別なライブなるに違いない。そんな期待をしつつ、プレス席に腰を下ろした。
飯田里穂さんの魅力は歌声にあり
ライブ本編の話へ移る前に、アーティスト・飯田里穂さんについて僕が思っていることを書いておこう。
飯田里穂さんと言えば、元気で華やかなキャラクターと耳に優しい声が印象的だ。
最近スタートしたYouTubeチャンネル「飯田里穂タイム」でもその魅力を遺憾なく発揮し、表現の広さを発信し続けている。
ただし、ライブで飯田里穂さんの歌声を聞いた時にその印象は一変した。
深みがあって、胸にグッとくるメッセージ性のある歌声。そんな彼女の歌声が会場全体に広がる光景を見て、思わず心がいっぱいになったのを今でもハッキリと覚えている。
実は僕が飯田里穂さんのライブに足を運ぶのは3回目だったりする。そして、今回のライブが初レポート執筆となる。
あくまでも個人的な意見にはなるが、飯田里穂さんの本領は歌、特に生歌にある。と、僕は思っている。それだけに今回の追加公演はキチンとその魅力を伝えたいと思っていた。
始まりたいカノン
「……そろそろかな?」気になる人からの通知を待ちわびてスマホを見る時のような、待ちきれない雰囲気が新宿ReNYには漂っていた。
まず気になっていたのは、一曲目に何を歌うのかということだ。これまでのツアーでは「Special days」と「いつか世界が変わるまで」が交互にオープニングナンバーとして披露されていた。
追加公演でもこの2曲の内のどちらかをセレクトするのか。それとも別の曲を大抜擢するのか。
どんな曲でファンを一曲目から釘付けにするのかと考えつつ、飯田里穂さんの登場を待つ。左手首のApple Watchに目を落とすと今の時刻は17時56分。いよいよライブが始まる。
定刻通りに会場が暗転。新宿ReNYから怒号のような歓声が飛び交うと飯田里穂さんが登場した。
一曲目はなんと...「始まりたいカノン」だ。ファーストアルバム「rippi-rippi」の一曲目を記念ライブに持ってきた。
作詞、畑亜貴さん、作曲、酒井康男さんが飯田里穂さんのために生み出した名曲。それが「始まりたいカノン」。
まず、「始まりたい私 見つけてしまったの……」という歌い出しが素晴らしい。
「20th Anniversary Album -rippihylosophy-」でリアレンジされた際には、魅惑的なベースラインの上を自由に若々しく歌っている原曲から一転。
グッと大人っぽさを押し出したリズミカルなカッティングの上で成長した歌声が躍動している楽曲に変化した。彼女自身が5年の間に大きく成長したことが音を通じて伝わってくるようだ。
僕自身、この曲でアーティスト・飯田里穂さんを知り、繰り返しCDを聴いていただけに、思わず引き込まれるライブの出だしとなった。
と、感慨深い気持ちに浸っていたら2曲目「カラフルストーリー」がスタートした。
飯田里穂さんは2020年2月13日に公開された「飯田里穂タイム」で、「every♥ing!」のカラフルストーリーの踊ってみたをアップしていた。
アコースティックライブにダンスを加えると知り、一体どんな形式になるのかと思っていたが、合点がいった。なるほど、こう来るのか、と。
せっかくの“凱旋ライブ”だけに、アコースティックだけではなく、色々な表現でとことん楽しもうという気持ちがステージからヒシヒシと伝わってくる。
続く「JoinUs!!」では、コールアンドレスポンスを繰り返しならなら会場のボルテージを引き上げていく。
「行くよ!」
「りっぴー!」
昨晩は雨がパラつく天気だったが、今日は春一番が吹いたかのような暖かい気候に包まれた東京都。“晴れ女”こと飯田里穂さんの力は偉大である。