春アニメ『LISTENERS リスナーズ』ミュウ役：高橋李依さんメールインタビュー|高橋さんが憧れる“ミュウらしさ”を感じた台詞とは？

『カゲロウプロジェクト』のクリエイター・じん氏と『交響詩篇エウレカセブン』の脚本家・佐藤大氏、音楽とテキストを巧みに織り交ぜるふたりのクリエイターによるオリジナルアニメ『LISTENERS リスナーズ』。スクラップ拾いの少年・エコヲと、腰にインプットジャックの空いた記憶喪失の少女・ミュウの出会いから始まる、記憶と音楽をめぐる壮大な旅路を描いた作品です。

2020年4月よりスタートした放送も残すところわずか。物語はクライマックスに突入していきます。そこで今回アニメイトタイムズでは、ヒロイン・ミュウを演じる高橋李依さんにメールインタビューを実施！

アフレコから時間を経て改めて感じる作品の魅力や、ミュウらしさを感じる台詞を挙げてもらったほか、相棒の少年・エコヲを演じる村瀬歩さん、楽曲プロデュースや自身が歌うED楽曲のディレクションに携わったじん氏など、ともに作品を作り上げたキャスト・スタッフへの印象や、作中で登場した場所で行ってみたいところなど、『LISTENERS』について、幅広くたっぷりと語っていただきました！

「受け取り手の自由」さが作品の魅力

――初回放送から2か月が経ち、物語も佳境に向かっています。視聴者からの反響や、完成映像をご覧になってみての感想をお聞かせください。

ミュウ役・高橋李依さん（以下、高橋）：監督がtwitterでファンアートを見つけてきてくださるので、私もそれを見るのが楽しみのひとつになってきています。

後半では、自分でもオンエアを見ながら緊張してしまうほどの展開の連続で、毎週楽しくリアルタイム視聴しています！

――シナリオを初めて読んだ際や、作品の世界観を聞いたときに感じた印象はいかがでしたか？

高橋：世界観は、pomodorosaさんのキャラクターデザインの印象から入りました。水彩や淡い色使いがとても自然体だったのと、太ももやふくらはぎがしっかりしていたので、人間の軸がたくましい話なんだろうなと（笑）。

シナリオに関しては、初見でまんまとミスリードされてしまい、後半に向けてスタッフ陣に何度も話を聞きに行ったのが懐かしいです。

――アフレコを終え、放送が進む中、時間が経った今改めて『LISTENERS』という作品の魅力をどんなところに感じていますか？

高橋：私自身が役者だからか、特にキャラクター同士の掛け合いに魅力を感じますね。生きた人間が喋っているようで、いろんな人生の面白さ、説得力がそれぞれのキャラから滲むように伝わってくるんです。

あとは、音楽のように、受け取った人ごとの楽しみ方があるんじゃないかなって。セリフ一つを取っても、かっこいいなと感じるのか、元ネタにクスッとするのか、自分自身の生き方に置き換えてみるのか。

「受け取り手の自由」なのが魅力なのかな、と受け取りました。

「私」自身がどう感じたか

――ミュウは記憶喪失でありながらも、悲観的にならずどんどん前へ進んでいくエネルギッシュなキャラクターなのが印象的です。どのようにキャラクターをつかんでいきましたか？　また、ミュウという人物を象徴すると思う台詞やシーンがあれば教えてください。

高橋：記憶がなくても肝が座っているたくましさと、性に恥じらいのあるキュートさの、二面性のような印象から入りました。あとはインプットジャックを刺すと興奮状態のような高揚感があるとのことで、オーディションの際に荒さを加えてみて、といった感じです。

ミュウらしい台詞だなと感じたのは、この辺りですかね……。

「私、悩むのとかそういうの苦手みたい。それに、私は私だから。」

「私そういうの、超大好き」

「お前らが私を決めるな」

彼女を構成しているのは、「私」自身がどう感じたかなんだなあと。憧れます。

――監督や音響監督からはミュウを演じるうえでどのようなディレクションがありましたか？　また、シリーズ構成やストーリー原案を務める佐藤大氏からは説明やアドバイスはあったのでしょうか？

高橋：最初のオーディションの時に、上記のようなベースで固まったので、あとは役者さんの個性で自由にということでした。そこから「もっとドスを効かせてみて」等、そのシーンに合うパターンを試しているようなディレクションが多かったと思います。

あと本線ではプレスコだったため、今どんな場所にいるか、どんな空気感の世界なのか、今後の展開などの確認をこまめにさせていただいていました。