『Re:ゼロから始める異世界生活』レム役 水瀬いのりさん、新編集版25話で追加されたラストシーンに「ドキドキ」と「ゾワっと」!?|アニメ第2期&第1期新編集版BD-BOX発売記念インタビュー【連載】
ブラッシュアップされ、第2期へのモチベーションにつながった新編集版
――先日、放送された新編集版はご覧になりましたか?
水瀬:はい。新編集版の放送を知った時は、これがきっかけで『リゼロ』未体験の方に見ていただく方が増えるうれしさと、「こんなにスゴイ作品があるんだぞ」という誇らしい気持ちもありました。
実際にオンエアを見てみると改めて「やっぱり、『リゼロ』っておもしろいな」と再確認すると同時に第1期を収録していた記憶を思い出しました。スタッフさんやキャストさんと一丸となって努力し、苦難を乗り越えた末の結晶だなと。
また1回の放送で1時間、2話分が放送されたことで、ギュッと詰め込まれて見やすさと見応えがあったと思います。それに加えて、映像のブラッシュアップや新規カットも加わっていて、まだまだ高みを目指そうとするスタッフさんたちの姿勢も素晴らしいと思ったし、現在制作中の第2期へのモチベーションやパワーにもつながる新編集版でした。
待ち受ける苦しさがわかっていながら見てしまう理由と魅力は?
――第1期を見ていた自分にとっては痛みや苦しい場面がたくさんあることがわかっているけど、それ以上にもう一度、乗り越えたカタルシスや感動を味わいたい気持ちで見ていました。
水瀬:そうですよね。それでもスバルと一緒に同じ景色を見たいと思えるのは、苦難の先に目指しているものや救いたいものがあるのがわかるし、壁や絶望を超えていけるだけの強さがスバルやエミリアたちにはあるはずと信じられる、希望があるんですよね。苦しさが大きいがゆえに、何倍もの大きな喜びがあって、私たちや見ている方の胸を打つのではないでしょうか。
――25話ではラストシーン(Cパート)として新たなシーンが加わっていましたが、衝撃的な内容でした。
水瀬: 25話の放送が近づくにつれ、見た方はどう受け止めるのかなとドキドキしていました。実際にオンエアされた後、原作を読んでいた方には「ああっ」と叫びや驚き、「遂にか」という複雑な心境が、先のストーリーを知らない方には「えっ!?」という困惑など、いろいろな反響があったようですね。
――レムの身にとんでもないことが起こるだけに水瀬さんが一番複雑な気持ちですよね。
水瀬:エミリアが口にした「レムって誰のこと?」というセリフが音声として再生された時の破壊力といったら(笑)。ゾワっとしながら聞いてました。Cパートの先に待っている第2期の1話はお見逃しなく!
――新編集版のBD-BOXが5月27日に発売されました。見どころやオススメの楽しみ方をご紹介ください。
水瀬:まず一気見できるのがいいですよね。『リゼロ』は一気見に向いている作品だと思うので。すごくツラかったり、ダメージを受けるシーンも結構ありますが、先の展開が気になるし、何度も立ち上がるスバルの姿にパワーや感動をもらえると思います。
第三者的にふかんで物語を見たり、考察して、気が付いた伏線に戻って確認するのもアリですし、スバルに自分を投影しながら見るのいいし、音楽や美術に注目するもよしと、いろいろな楽しみ方がある作品です。お手元に置いて、何でも見て、どっぷりハマってください。
第2期1話の収録は緊張感とギアが再び上がった感覚に
――第2期の制作が決まった時の感想は?
水瀬:第1期シリーズ後の展開も原作で読んでいたし、「第2期はどんな感じになるのかな?」と自分なりに想像はしていました。そして新編集版の25話の新編集版Cパートを演じることでいよいよ始まるんだ!と思いました。
――どんな気持ちで収録に臨まれたのでしょうか?
水瀬:第1期終了後もOVAの2作品に加え、コラボ案件も多くて、レムを演じるのは定期的にありましたが、テレビシリーズとなると賭ける想いや緊張感が違うのか、収録当日、早めにスタジオに入ったらメインキャストの皆さんが既にそろっていて、アフレコブースで座るやいなや、台本を開いてチューニングを始めていて。それぞれのキャラのセリフを読んで、「あれ?」、「こんな感じだったっけ?」と戸惑っている人もいたりして勿論私もその1人でした(笑)
私たちキャスト陣やスタッフの方々にとっては第1期から時間が空いているけど、キャラクターたちは時間の流れがつながっているので、その時間軸を取り戻すのに必死でした。
――ある意味、戦場に戻るような?
水瀬:そうなんですよね。『Memory Snow』で描かれていた平和で幸せな日常生活を演じていく中で、いい方向で『リゼロ』のスイッチが緩めに入っていたところで、第2期の1話の台本を渡されて「あっ、そうだ。『リゼロ』ってこうだった」とギアがまた上がるような感覚で。いつもなら休憩時間にはお菓子を食べたり、おしゃべりしていたりしたけど、みんな、めちゃめちゃ緊張して、台本を真剣に読んだり、床や天井を見つめたり、それぞれ精神統一しながら収録に臨んでいました。