『Re:ゼロから始める異世界生活』2nd season:スバル役 小林裕介さん×フレデリカ役 名塚佳織さん、どんどん不穏さを予感させた35話を語る|インタビュー後編
フレデリカの印象的なエピソードはエルザとのバトルやスバルのベアトリスなどの叫びがあった31話
――名塚さんが35話までで印象に残ったシーンを挙げてください。
名塚:フレデリカの登場シーンでいえば、戦い方ですね。普段はメイドとして清楚で凛々しく振る舞っているけど、31話でエルザと戦った時は印象的でした。獣化しながらも判断力は早く、しかも忠誠心の強さが短いシーンでしたが、よく出ていたと思います。
その後、1人残されたスバルがたどり着いたのがベアトリスの書庫で、助けたベアトリスの悲痛な叫びも印象的で。仲間たちを救うための死に戻りを阻止された怒りと悲しみに満ちていて、『リゼロ』の良さをより理解できた気がして、印象深い回でした。
――35話の終盤でフレデリカとペトラに、屋敷を一時的に留守にするようにスバルが指示したシーンで、フレデリカに「無茶言って悪いがお前だから任せるんだ」と言ったり、ペトラからご褒美のデートをお願いされて「初デートに相手になれるのは光栄」と言ったり、妙に女性の扱いに慣れている感じはどう思いますか?
名塚:なるほどね。そこも成長したんですね(笑)。たくさんの女性と接してきたから。
小林:それは何も考えずに言っていると思いますよ。ラノベやマンガから得た知識を元に接しているだけで、やましさは一切ありません。
名塚:スバルに言われた後、「メイド心をくすぐるのがお上手ですわね」と返したセリフも好き。うまくかわしている感じが。普段は使うことがない言葉なので(笑)。
名塚さんが収録現場で見た小林さんの様子とは?
――『リゼロ』の収録現場といえば、小林さんが1人苦悩している姿が名物ですが……。
小林:どんな名物ですか!
名塚:私が参加した時はそんな姿は見てないですね。
小林:確かにフレデリカがいる時は意外とのどかな回が多かったから。
名塚:お茶したり、日常っぽいシーンで。話している内容は確信をついたりすることもあるけど、ギスギスしていないし、バチバチもしていないし、和やかな感じで。だから苦悩する姿はあまり見てないです。
小林:苦悩している時は1人でロビーに出ているので(笑)。
名塚:むしろ作品について、よく教えてくれています。だから大丈夫だよね。
小林:大丈夫って?(笑)
もし自分の複製体がいたら?
――もしリューズのように自分の複製体がいたらやってみたいことは?
小林:今の仕事量を倍にします。オーディションもスケジュールを考えずに受けて、収録が重なったら「じゃあ、3号よろしく!」って。
名塚:別の現場に行ってくれるのもいいけど、仕事は自分で行きたいから家のことをやってもらうかな(笑)。自分が仕事をしているうちに、家の掃除が終わって、お風呂も沸いていて、夕飯の準備もできていたらいいですね。しかも、複製体なら自分の好みを全部理解しているし、今日食べたいものの意志も疎通できそうだし(笑)。
小林:くっきり分かれましたね。「仕事」か、「家庭」かで。
名塚:仕事が楽しいし、もう1人の自分が楽しい現場に行っているのが悔しいから。仕事を分担したらヤキモチを焼いてしまいそう。
小林:すごいなあ。僕はヤキモチを焼かないと思うけど、意志が疎通しているからおもしろそうな時は「次の回は俺が行きたいんだけど」と交渉しますね。「前回の現場でのどをやっちゃったから次の『リゼロ』お願いしていい?」とか。
――『リゼロ』は全話、オリジナルの小林さんでお願いします(笑)。
名塚:でも声帯問題はあるかもね。
小林:あとは歌担当、ラジオ担当、イベント担当などに分けて、各分野のトップランナーを目指してもらって。でも仕事から考え方を離したほうがいいな(笑)。