横山智佐さんがサクラ大戦アコースティック音楽会『桜の夕べ』で伊倉一恵さん、折笠愛さん、高乃麗さんと神曲連発!|レポート
横山智佐さんが伊倉一恵さん、折笠愛さん、高乃麗さんと共にサクラ大戦アコースティック音楽会『桜の夕べ』を開催しました。
この時期にお客様を迎えてコンサートを行い、つつがなくやり遂げた横山さんたち出演者、それに参加されたお客様全員が無事だったことを、まずは御報告します。
今回は演奏がジャズアレンジだったり、ほかの花組メンバーの持ち歌を歌うといった意欲的な試みも多く、コンサートの構成もオープニングからまさに神曲連発!
最近ますます増えている若い世代の『サクラ大戦』ファンは、映像でしか歌謡ショウを観ることができなかったわけですが、「夢のつづき」というサクラ大戦歌謡ショウの看板曲のひとつをオープニングに持ってきた横山さんのサービスぶり!
会場の浅草花劇場に詰めかけて初サクラを体験したファンは感涙し、配信で観たファンの興奮した様子も伝わってきました。実際、近年のサクラライブでも屈指の名ステージでした。
2020年9月25日(金)と10月2日(金)にそれぞれ昼・夜公演が行われましたが、今回は両日の昼公演の模様をお伝えします。
掛け声禁止、立ち上がり禁止の中での神曲連発
席は2つ空けて座り、最前列のお客様にはフェイスシールド着用と、徹底した感染防止対策のもとで開催されたコンサート。掛け声もかけられず、最後の「ゲキテイ」で立ち上がることもできない。
それでも、サクラ史上初の試みがいくつもあった、素晴らしい音楽会でした。
歌謡ショウやアニメ作品がネットの配信コンテンツとして手軽に視聴できるようになったこともあり、近年、新たな『サクラ大戦』ファンが着実に増えています。そして映像でサクラワールドの魅力に次々と目覚めていったファンが、初めて生でステージを観る、あるいはリアルタイムで配信を観る機会を迎えられたのが、『桜の夕べ』です。
「夢のつづき」「花咲く乙女」と、「帝国歌劇団」「帝国華撃団」を代表する2曲をオープニングから並べた構成には、早くも感極まる観客が現れます。
▲昼の部の衣裳「桜ドレス」は、横山智佐さんのために江古田メイド喫茶「made mode」がフルオーダーで用意 ▲バイオリンのMIZさんは楽器隊「帝都浪漫楽団・改」の紅一点今回は横山さんのたっての希望でバイオリンが加わりましたが、ひとつ楽器が増えるだけでこれまでの演奏とは色合いが大きく変わるのが、アンサンブルの面白さです。
『新・青い鳥』の劇中歌「ブルーバード」と、お客様の前で歌うのは初めてという湯川マサエ(劇中劇『少年レッド』のヒロイン。演:真宮寺さくら)の「暁の戦士」は、どちらもバイオリンがさらに感情を昂らせる抜群の選曲でした。
MIZさんは二胡も弾けるとのことで、横山さんも初めての体験という二胡の伴奏による「新西遊記 ~命がめぐり世界が繋がる時~」「ユンホォア ~レビュウ桜花乱舞~」を披露。
「ユンホォア」のような中国旋律の曲と二胡の相性の良さは言うに及ばず、中国の悠久の歴史を体現するような二胡の響きは、大曲「新西遊記」のオリジナル版とも違う、独特の趣がありました。
▲9月25日の日替わりゲストは折笠愛さん。原曲よりさらにジャジーになった「夜のサンバ」を妖しく艶やかに歌い上げます ▲横山さん、折笠さん、そこに伊倉一恵さんも加わり、外出自粛期間中どのように過ごしたかをトーク。伊倉さんは星野源さんの「うちで踊ろう」を、いつか思い出話にできるように歌っていたと語り、その前向きな過ごし方に横山さんたちも感服 ▲10月2日の日替わりゲストは高乃麗さん。雰囲気たっぷりに歌う「古いピアノ」がとにかくかっこいい! ▲この夏、スタンドアップパドルボードに挑戦したという高乃さん。しかし撮影用のスマホを持って乗ってしまったため、絶対に海に落ちるわけにいかないと踏ん張り、脚がものすごい筋肉痛になったとか ▲伊倉さんはサクラソング屈指の応援歌「トランプの裏表」を披露。大変な時代だからこそ、人生の良いときと悪いときは表裏一体、トランプの裏表だから負けちゃダメだと背中を支えてくれるような一曲 ▲アイリス(西原久美子さん)とレニ(伊倉一恵さん)の曲「輝き」を、横山さんと伊倉さんでデュエット。持ち歌の垣根を越えて組み合わせれば、サクラソングの可能性は無限大!今回はほかの花組メンバーの持ち歌を、自由な組み合わせで歌うのが特色だけに、サクラ史上でも初めての試みが続出しました。
10月2日の公演では、横山さんと高乃さんがさくらとマリアの名デュエット曲「愛ゆえに」を披露した後、伊倉さんと高乃さんが神崎すみれ(富沢美智恵さん)と桐島カンナ(田中真弓さん)の名デュエット曲「愛は永久に」を絶唱!
レニとマリア、ふたりとも花組では男役だけに、伊倉さんが女役のすみれパートを担当したのは大変貴重です。 ▲9月25日の公演では、歌詞で浅草の街が歌われる「メトロで行こう」を折笠さんと横山さんで和やかに ▲「愛ゆえに」では、最後にクレモンティーヌを撃つオンドレを、高乃さんが指鉄砲でお茶目に再現 ▲本家のすみれ&カンナコンビにも引けを取らない 、レニ&マリアの「愛は永久に」。歌い手の組み合わせによって、サクラソングがいくらでも斬新に生まれ変わることを証明した珠玉のパフォーマンス
▲かつてパラパラ化もされた帝劇3人娘の「恋の発車オーライ!」は、サクラソングでも屈指の盛り上げ曲。今回はスウィング調にアレンジされ、歌う側もノリノリに!
そして特筆すべきは横山さんによる「センタースポット」。神崎すみれの帝国歌劇団・花組トップスタアとしての矜持を歌った名曲ですが、今回の横山さんの決意や覚悟がそのまま歌詞に表されているようで、その時々の心に寄り添う歌がしっかりあるサクラソングの懐の深さを改めて思い知りました。
なお、感動だけで終わらせないのがサクラワールド。しっかり笑いも取りに来ます。アンコールに「カンナの妄想」として知られるネタ曲のメドレーをぶちかまし、しっとりした空気を笑い飛ばしてから、ラストナンバーの「檄!帝国華撃団」へ突入します。
いつものように立って踊ることができない「ゲキテイ」を、座ったまま手の振りだけで行っている客席。かつての日常を取り戻せる日がいつになるかはわかりません。来年は『サクラ大戦』発売25周年記念イヤーですが、どうなるかわかりません。
今の状況はそれこそトランプの裏側です。でも、トランプはまたいずれ表にひっくり返ります。そのときこそ思う存分「ゲキテイ」を踊りましょう!
▲「あなたのお気に入り」「怪人デベソ」「ヨーデル妄想」と続く妄想メドレーを毎回出演者の誰かが歌います。歌唱力の無駄遣い? いやいや、これも含めてサクラソングです▲立ち上がれなくても、掛け声をかけられなくても、「ゲキテイ」が始まれば心が躍る! ▲締めは「全国のサクラファンの皆様に、敬礼!」。オープニングからラストまで、完璧に計算された見事な構成でした
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