自分だけど自分ではない、空想人物の心の動くままに――|石原夏織5thシングル「Against.」インタビュー
声優・アーティストとして活躍している石原夏織さんの5thシングル「Against.」が、2020年11月4日にリリースされます。
表題曲は、好評放送中のTVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」のオープニングテーマ。作品の世界観を描いた内容は、格好良さの中に切なさもある、心に残る楽曲となっています。MVも雰囲気たっぷりのもので、作品を合わせて堪能すると感慨深さひとしおです。
そんな魅力あふれる1枚をリリースする石原さんに、楽曲の聴きどころやレコーディング秘話、さらに今後のイベント、ライブのことなどたっぷりお話をうかがいました。
「Shalala…」のメロディが最初にいいなと思いました
――Instagramを拝見したら先日期間限定のアイスクリームを買っていましたが、どんなことで秋を感じますか? 石原さんは夏のイメージが強くてあまり秋のイメージがないもので……。
石原夏織さん(以下、石原):そうですよね(笑)。私自身、秋にはあまりイメージがなくて。特に最近は冬までの期間がすごく短く感じるじゃないですか。服を買ってもなかなか着られないから諦めようと思う季節でもあって、う〜ん……あ、紅葉を見ると秋を感じますね。
――食べ物よりそっちなのですね。
石原:食べ物で秋っていうと、栗とか芋ですかね。でも、食べようと思ったら1年中食べられるし、秋じゃない時に食べているイメージも強くて(笑)。
――そんな秋といえば、今回の「Against.」は曲の内容もジャケットもMVも、10月新番のTVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」をかなり意識していると感じました。
石原:そうかもしれないです。(同じくアニメタイアップであった)3rdシングルの時よりもテーマに寄っていて、制作している段階での雰囲気もいつもと違う感じがしました。
――本作にはご自身も音々・アルカストーネ役として出演されていますので、原作は読まれたと思います。その作品のオープニングである曲の第一印象はいかがでしたか?
石原:初めてこの曲を聴いたのはコンペで、(正式な)歌詞はついていない段階でした。その時点で原作は読んでいたので、戦いものだから格好良く、惹かれ合う2人だけど背景的に(一緒になるのが)難しい切なさも感じられる曲がいいなと思って。何十曲とある中から、一番しっくりきたのがこの曲だったんです。
――選んだ時点では藤林聖子さんの詞があったわけではなく、あくまでメロディ的に作品に合うと感じたわけですね。
石原:そうです。メロディをわかりやすくするために仮歌詞がついていただけなので、単純にメロディや曲の雰囲気で選びました。
――どのあたりが一番ビビッときたのでしょうか?
石原:やっぱり、今は「Shalala…」となっているところです。こういう繰り返すようなのはこれまであまり歌ってこなかったですし、私自身も欲しいと思っていたので、まずはそこに惹かれました。作品の曲だからということだけでなく、私はいつも個人の曲として何度も聴きたくなるものがいいなと思っているんです。
――オープニングとしても楽曲そのものとしても耳馴染みがよくしっくりきました。歌詞を読んだ時はいかがでしたか?
石原:作品の風景が目に浮かぶような詞だなと感じました。全部が全部、作品のためとは思っていないですけど、作品を見てくださった方が「これはあのシーン(の心情)に当てはまるのかな……」と浮かぶんじゃないかなって。本当に素敵な詞を書いていただきました。