アニメ映画『羅小黒戦記（ロシャオヘイセンキ） ぼくが選ぶ未来』ムゲン役・宮野真守さんインタビュー｜シャオヘイが近づいてきてくれたときに見せるムゲンの笑う顔が大好き

中国のアニメーター、アニメ監督のMTJJ及び寒木春華（HMCH）スタジオが制作したアニメ映画『羅小黒戦記（ロシャオヘイセンキ）』。その日本語吹替版が、2020年11月7日（土）より全国公開中！

本作は、人間たちの自然破壊により居場所を失った黒猫の妖精・シャオヘイが、同じ妖精のフーシーたちや人間でありながら最強の執行人であるムゲンと出会い、新たな居場所を見つける人と妖精の物語です。

今回、アニメイトタイムズでは、ムゲン役・宮野真守さんにインタビューを行いました。

『羅小黒戦記』は人々の心に残るテーマ性があると話す宮野さん。自身が演じたムゲンやシャオヘイ、フーシーに対する印象、そして本作から感じられるメッセージ性などについて語っていただきました。

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◆フーシー役・櫻井孝宏インタビュー

『羅小黒戦記』に新しいエンタメを感じた

――最初に、映像をご覧になっての感想をお聞かせください。

宮野：このお話をいただいてから作品を知ったのですが、映像を見させていただいてとても衝撃を受けましたし、感動しました。

今まで観てきたいろいろな海外の作品とは空気感が違うというか、日本のアニメーションの方向性にシンパシーを感じた部分もあり、もしかしたらキャラクターデザインの方向性も含めて、日本が作ってきたアニメーション文化が世界に伝わっているのでは、日本の魅力が良い影響を与えているのでは、とも思いました。

僕自身もアニメーションの世界に身を置かせていただいているので、影響し合えているのはとても嬉しいですし、映像だけでなく役者さんたちのお芝居もとても素晴らしくて、新しいエンタメを生んでいることに感動を覚えました。

――櫻井さんにインタビューさせていただいたときも話されていたのですが、アクションシーンは本当にエンタメ性を感じる部分というか、すごいの一言ですよね。

宮野：アクションシーンはやっぱりすごかったです。この迫力をこの手書きのアニメーションで魅せるのは本当にすごいことなので、大変な作業だとは思いますが、そこにアニメーションを作るという気合いを感じました。

物語のテーマもとても普遍的で、自然と人間の共存の難しさというのは、現代の世の中に照らし合わせてみても人間のエゴが大きいところでもあります。

僕たちが生きていく上で無視できないテーマですし、それをこの特殊な世界観で描くことによって新たなエンタメになり、人々の心に残るテーマ性になっている。

それを表現する上でお国柄が出ていたり、質感や空気感に日本のアニメーションと違うところがあったりするので、そこを含めてすごく面白いです。

――アクションシーン以外にもお気に入りのシーンはありますか？

宮野：シャオヘイは何も知らないという意味での純真無垢な部分があるので、得体の知れないムゲンに対してぶつかります。

でも、その中でお互いの本当の目的は違くとも一緒に旅をする、一緒に修行するシーンはとても微笑ましいシーンです。

そこでしか見せないムゲンのコミカルさやこぼれ落ちるやさしさは非常に印象的だな、と思いました。