この記事をかいた人
- 福室美綺
- 福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。親友であり敵のような複雑な関係性が大好物です。
——最後になりますが、本作を通じて観客に伝えたいことは何でしょう? また、私にとってもたくさんの人に見てもらいたい作品になりましたが、注目してほしいシーンなどがありましたら教えてください。
ダナー:自分の経験から云々は答えるのは難しいけれど、私は観客には、映画という経験を通じて驚きを感じていただきたいです。なので、観客の予想したものを完璧に覆すものであるのが1番興奮するものだと考えています。
ピート:僕たちが本作で伝えたいと思うことですが……人生がどういうものであるか、もし言葉で説明できるのなら、そもそも映画を作る必要なんてないでしょうね。
本作は、人生とは何かを、より感情的な経験として語ろうと試みたものです。僕としては、観客の皆さんに本作を見ていただいて、日々自分たちの周囲にあるのに普段は目に入らないものに気づいていただき、人は有名で裕福なセレブでなければ価値がないということなんて決してないと、改めて“気付き”をしていただければいいなぁ、と思っています。
どんな人にも、他の誰もと同様に価値があり、すべての人生に価値がある。本作で語っているテーマはそういうものだと、僕は思います。
そんなシーンが本作にはいくつかあって、僕がお気に入りのシーンとしては、22番がポーチに座ってムーンウインドが姿を現すのを待っている時に、彼女の手の中に舞い落ちて来るものがあるというシーンです。
それはまるで、1つの人生が彼女を選び出したのだと思えるシーンになっています。その瞬間、“自分も人生を生きたい”と彼女が気付くのを、観客は見て取るのです。これは皆さんに気に入ってもらえる、とてもいいシーンだと思います。
ダナには、他に何かお気に入りのシーンがあるかな?
ダナー:お気に入りのシーンは多すぎるぐらいあるわ。私は、ジョーが彼の母親と一緒にいるシーンを見ると、いつも泣いてしまいます。あそこは、ママがジョーのことを、本当の彼をはじめて理解して見ている瞬間のシーンです。
——ありがとうございました! スローダウンの時間がある今だからこそ、『ソウルフル・ワールド』はぜひ多くの方に観ていただきたい作品です。まだご覧になっていない方は、ぜひチェックしてくださいね!
[取材・原稿:福室美綺]
福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。好きな作品は『Free!』『NO.6』『十二国記』『ギヴン』『新世界より』など。好きな声優さんは保志総一朗さんと坂本真綾さん。ハッピーエンドよりも意義のあるトゥルーエンドや両片想いが大好物な関係性オタクで、主にイベントレポートやインタビューを担当しています。最近はVTuberがマイブーム。
上映開始日:ディズニープラスにて12月25日(金)17時 より独占配信開始
ジョー役:ジェイミー・フォックス(CV:浜野謙太)
22番役:ティナ・フェイ(CV:川栄李奈)
理髪店の客ポール:(CV:木村昴)
監督:ピート・ドクター
共同監督:ケンプ・パワーズ
製作:ダナ・マレー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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