ミュージカル『テニスの王子様』Dream BD&DVD発売記念:青学(せいがく)9代目・10代目 越前リョーマ役 阿久津仁愛さんインタビュー|「『テニミュ』は青春であり、僕のすべて」
ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンを締めくくるミュージカル『テニスの王子様』DreamのBlu-ray/DVDが2021年2月5日発売!
3rdシーズン最後のコンサート Dream Live 2020に代わり、生配信された「Dream Stream」とその収録の模様を収めたドキュメンタリー「Dream Message」、感動の卒業証書授与や総勢55名のキャストによるリモートでの『スマイル・アンド・ティアズ』歌唱映像など盛りだくさんの3枚組です!
今回は青学(せいがく)9代目・10代目の越前リョーマを4年間演じてきた阿久津仁愛(にちか)さんに「Dream Stream」収録までの道のりを振り返っていただきつつ、3rdシーズン卒業の感想、本作の見どころなどを語っていただきました。
思いも寄らないDream Live 2020中止も前向きに。感動と勇気をもらえた55名によるリモートでの『スマイル・アンド・ティアズ』歌唱映像
――2020年5月開催予定のミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2020が感染症の影響により中止と聞いた時、どのように思われましたか?
越前リョーマ役 阿久津仁愛さん(以下、阿久津):Dream Live 2020で、3rdシーズンを締めくくれると思っていました。緊急事態宣言による自粛期間でも家でできることはやってきたので、中止が決まった時は悔しい気持ちでした。
でもどんな形であっても卒業を皆様に見ていただきたいと思いましたし、そのためには何ができるだろうと考えていました。
――『スマイル・アンド・ティアズ』をDream Live 2020出演予定キャスト55名で、初めてリモート歌唱した感想はいかがでしたでしょうか。
阿久津:まず家で歌うことが新鮮でした(笑)。曲自体、好きなんですけど、『スマイル・アンド・ティアズ』は特に「フワフワ」という歌詞がおもしろいし、普段はキャラクターとして舞台上で歌って踊るけど、この時はキャスト自身として歌っているのもおもしろくて。イヤホンで曲を聞きながらアカペラで歌っていたので自分の映像を見たら不思議な感じでしたが、みんなの歌っている姿を見たら感動し、拍手したくなりました。
リモートでも55人全員の映像が繋がっているのを見た時は「『テニミュ』って最高だな」と思いました。違う場所で撮っているのに繋がっているように見え、一体感も感じられて。それぞれの個性も映像の中でしっかりと出ていて、まるで『テニミュ』のステージを見ているような感覚になりました。一度では見足りなくて、何度も見たくなってしまったし、自分が歌っているんですけど映像からすごく元気をもらいました。
最高の卒業を目指して臨んだ「Dream Stream」。久々のメンバー集結に喜びと寂しさも
――2020年8月にDream Live 2020に代わる企画として「Dream Stream」の制作が発表されましたが、どのような意気込みで収録に臨まれたのでしょうか?
阿久津:映像で表現するという試みも以前からやってみたいなと思っていたので、すごく楽しみでした。表情とか動きなど、舞台ではない違った形で表現できることにワクワクしましたし、絶対に最高の形で卒業できるように頑張ろうという前向きな気持ちでした。
――「Dream Stream」の収録時の現場の雰囲気は、普段と違いましたか?
阿久津:普段通りだったと思います。Dream Live 2020の稽古からメンバーとはしばらく会っていなかったので、集まった時には安心感もあり、「相変わらずみんなうるさいな」と思ったり(笑)。楽しくて、公演をやっている時を思い出しました。
ただ、過去の公演でやっている楽曲が多いので、みんなで振り付けを思い出しながら稽古していると、ちょっと寂しい気持ちもありました。
ステージだけではなく、外ロケなど様々なバリエーションで撮影! ご自身が歌った楽曲の解説も!
――青学(せいがく)だけの『Do your Best!』、外ロケの『ガンガン・ドンドン』は青学(せいがく)キャスト同士でどのような話をされましたか? また現場でのエピソードなどあればお話しください。
阿久津:映像として撮影するのは、みんなほぼ初めてだったので、少し戸惑っていた気がします。
外ロケではドローンを使った撮影もあったので、みんなで目線の位置をどうするかとか、どうしたらカッコよく見えるかなどその都度、相談しながら撮影に臨んでいました。『Do your Best!』は青学(せいがく)10代目としては歌ったことがなかったので、1stシーズンから歌い継がれている伝統的な曲を青学(せいがく)のみんなと歌えることは嬉しかったです。
撮影した時期は暑くて、外ロケはみんなで汗をかきながら頑張り、実際にテニスコートに立って歌って踊るシーンもあったので、部活をしているような感覚でした。
――『俺は燃える~俺は勝つ』、『お前は青学(せいがく)の柱になれ』、『こいつをやっつけたい!』はどのような思いで歌われていたのでしょうか?
阿久津:『俺は燃える~俺は勝つ』は1st・2ndシーズンで歌っている曲と3rdシーズンの新曲が合わさった曲なので気合が入りました。特に『俺は燃える』はやってみたい曲でしたし、跡部との掛け合いや、映像ならではの動きや表情にこだわりながら撮影に臨みました。
ただ、『俺は燃える~俺は勝つ』も『こいつをやっつけたい!』もグリーンバックでの撮影だったので、撮影中はどんな映像になるのか、それほどイメージできない状況でした。
『こいつをやっつけたい!』は公演ではクレーンを使った浮く演出がありましたが、(今回の撮影は)グリーンバック用の全身タイツを着たスタッフさんが緑色の箱の台を回して、そこに僕と金ちゃん(役の平松來馬さん)が乗って、浮いているように見せる撮影は楽しかったし、完成形を見るのが楽しみでした。
『お前は青学(せいがく)の柱になれ』は青学(せいがく)9代目の時、Dream Live 2018でも歌っていましたが、今回は青学(せいがく)10代目の(手塚国光役 青木)瞭君と2人で歌うのは初めてだと気付きました。また、舞台上での撮影だったので、歌いながら掛け合いができたことは「Dream Stream」の中でも印象深かったです。
(C) 許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会