アニメ

2021-02-20 14:00

ぼくらの人生を変えたアニメ11選【2014年編】｜『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』ビジュアルノベルは、かつてのオタク達にとっての青春だった

主人公以外の、マスターとサーヴァントの関係性にもドラマがある

メインヒロインである遠坂凛の魅力も、筆者の心を鷲掴みにした要素だった。

凛は士郎とは同じ高校に通う同級生であり、学内きっての優等生のマドンナ的存在。士郎自身もそんな高嶺の花であった凛に対してほのかな憧れを抱いていだのが、聖杯戦争での出会いを通して「あかいあくま」とも呼ばれる容赦のない本性を知ることになる。

魔術の名門・遠坂の魔術師としてのドライさはもちあわせながらも、聖杯戦争のライバルであるはずの士郎を手助けしたり、聖杯戦争に巻き込まれた犠牲者たちを見捨てられなかったり、本性は士郎に負けず劣らずのお人好しで、いわゆる「ツンデレ」系のヒロインでもある。

魔術師としての実力は超一流で、武道も嗜み料理も完璧にこなす、まさに完璧超人とでもいうべきスペックの持ち主なのだが、いざという時にとんでもないヘマをやらかしたり、魔術に傾倒するあまり電化製品の扱いがさっぱりという弱点も持ち合わせている。

実は物語開始時点で、凛自身も士郎に対して興味をもっているのだが、これが実にあっけない出来事がきっかけになっていたり、意外とチョロイン（ちょろいヒロイン）な属性も持ち合わせているギャップもとにかくかわいい。

『Fate/stay night』においては、［UBW］ルート以外でも出番が多く、それぞれに見せ場がしっかり用意されており、士郎と並ぶもう１人の主人公的な存在でもある（物語のプロローグも、凛の視点から始まっている）。

そのため、どちらかというとカッコいい、ヒロインよりもヒーローとしての印象が強いキャラクターでもあるが、そんな凛が士郎に対してデレデレになる、かわいい姿が見られるのが［UBW］ならではの要素。

『Fate/Zero』、『Fate/EXTRA』、『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』等、他の『Fate』シリーズの作品にも何度も登場しており、セイバーと並んで『Fate』シリーズを象徴する人気キャラクターと言えるだろう。

また、これは多くの『Fate』シリーズに共通する要素でもあるが、マスターとサーヴァントの関係性が深く描かれるのも大きな魅力。

時にはぶつかりあいながら絆を深めていく士郎とセイバー、一見ドライながら、強固な信頼関係で結ばれている凛とアーチャーといったように、仲が良かったり悪かったり、その関係性は多種多様。

士郎と敵対するマスターとサーヴァントの関係性も非常に魅力的に描かれるのがすごいところで、個人的には、［UBW］で描かれるイリヤとバーサーカー、凛とランサーの関係性もお気に入り。それぞれの別れのシーンは、何度見ても涙腺が崩壊するほどだ。

基本的にサーヴァント達は、聖杯戦争の勝敗に関わらず聖杯戦争が終わると現代からは消滅してしまうので、どのコンビにも最終的には別れが待ち受けている、一期一会の関係といえる。

ほんの一時でしかない出会いが、その後の人生に長い影響を与えていくことを想像できるのも、今風に言う「てぇてぇ」な魅力が詰まっている（セイバーと士郎、『Fate/Zero』のライダーとウェイバーの関係性などが、とくにその感動が大きい）。

現在進行系で刻まれ続ける、『Fate/stay night』という伝説

最初に筆者がPC版『Fate/stay night』をプレイしてから15年以上の月日が経ち、当時は想像していなかったライターとして生計を立てる日々を送るようになった。

筆者が積極的に文章を書いたり読むようになったのは、ビジュアルノベルやライトノベルを好きになり、長い文章を読むことに抵抗がなくなったことが大きく、ビジュアルノベルにハマるきっかけを与えてくれた『Fate/stay night』がなければ、その後の人生は大きく変わっていたのかもしれない。

また『Fate/stay night』という作品が凄まじいのは、発売当時を大きく越えた人気作品へと成長していること。

アニメイトタイムズで始まった本企画では、今後も少し懐かしさを感じさせるアニメのタイトルが挙がってくることになると思うのだが、この『Fate/stay night』に関しては、昨年まで劇場版［HF］が公開されたこともあって、「懐かしい」と感じる人の方が少ないのではないだろうか。

当時と比べて、ビジュアルノベルというジャンルの勢いが落ち着いてきた今日にいたっても、『Fate』は15年前と変わらず、オタクにとっての共通話題であり続けている。その要因として、このTV版［UBW］のような、作り手の原作愛の籠もった映像作品が果たしてきた役割は非常に大きい。

なおTV版［UBW］の放送後には、今や誰もが知るアプリゲームとなった『Fate/GrandOrder』がリリースされ、現在の『Fate』シリーズの人気へとつながっていくことになる。

『Fate』シリーズが続く限り、『Fate/stay night』の伝説も色褪せることなく、現在進行系で歴史が刻まれ続けていくのであろう。

[文/米澤崇史]

あなたの人生を変えたアニメとそのエピソードを教えて下さい

2014年に放送されたアニメであなたの人生を変えたアニメにまつわるエピソードを教えて下さい。みなさんのエピソードはこちらの記事に随時追加していきます。

※投稿は記事で使用させていただく場合があります。
※アンケートは記事の最後にあります。

2014年放送アニメ

■「あ」行
アオハライド
 暁のヨナ
 アカメが斬る!
悪魔のリドル
 甘城ブリリアントパーク
 アルドノア・ゼロ
アングリーバードステラ
一週間フレンズ。
いなり、こんこん、恋いろは。
犬神さんと猫山さん
犬猫アワー 47都道府犬R&にゃ〜めん
異能バトルは日常系のなかで
ウィザード・バリスターズ弁魔士セシル
ウィッチクラフトワークス
 Wake Up, Girls!
失われた未来を求めて
エスカ&ロジーのアトリエ〜黄昏の空の錬金術士〜
M3〜ソノ黒キ鋼〜
オーバー・ザ・ガーデンウォール
オオカミ少女と黒王子
 お姉ちゃんが来た
おはようハクション大魔王
 オレカバトル
 俺、ツインテールになります。
オレん家のフロ事情

■「か」行
ガールフレンド（仮）
怪盗ジョーカー
学校のコワイうわさ花子さんがきた!!
彼女がフラグをおられたら
 神々の悪戯
カリーノ・コニ
カリメロ
牙狼-GARO- -炎の刻印-
ガンダム Gのレコンギスタ
 ガンダムビルドファイターズトライ
 監督不行届
がんばれ!ミランバくん
寄生獣セイの格率
 キャプテン・アース
 銀の匙 Silver Spoon
繰繰れ! コックリさん
 くつだる。
グラスリップ
 ぐらP&ろで夫
 グリザイアの果実
 クロスアンジュ天使と竜の輪舞
 月刊少女　野崎くん
健全ロボダイミダラー
GO!GO!575
Go!Go!家電男子
 極黒のブリュンヒルデ
 ご注文はうさぎですか?

■「さ」行
最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。
桜Trick
さばげぶっ!
残響のテロル
 山賊の娘ローニャ
 四月は君の嘘
 シドニアの騎士
JEWELINCLE じゅえりんくる〜12の妖精とふしぎな宝石箱〜
笑撃のナムチャックス!
少年ハリウッド
 白銀の意思アルジェヴォルン
 SHIROBAKO
神撃のバハムート GENESIS
人生相談テレビアニメーション「人生」
スーパーウィングス
スター・ウォーズ反乱者たち
ストレンジ・プラス
 スペース☆ダンディ
 スミ子
 星刻の竜騎士
せいぶのねこキャリー
精霊使いの剣舞
 世界征服～謀略のズヴィズダー～
Z/X IGNITION
Selector infected WIXOSS
ソウルイーターノット!
そにアニ -SUPER SONICO THE ANIMATION-
ソニックトゥーン
 天体のメソッド
 それでも世界は美しい

■「た」行
大図書館の羊飼い
 旦那が何を言っているかわからない件
地下すぎアイドルあかえちゃん
超爆裂異次元メンコバトルギガントシューターつかさ
ツムツム
ディーふらぐ!
ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ
 テラフォーマーズ
 デンキ街の本屋さん
 とある飛空士への恋歌
 東京ESP
東京喰種トーキョーグール
 となりの関くん
 トムとジェリーショー
トライブクルクル
ドラゴンコレクション
 ドラゴンボール改
DRAMAtical Murder
トリニティセブン
 曇天に笑う

■「な」行
七つの大罪
ナノ・インベーダーズ
なりヒロwww
ナンダカベロニカ
ニセコイ
猫ピッチャー
のうりん
 ノーゲーム・ノーライフ
 信長協奏曲
 ノブナガ・ザ・フール
 ノブナガン
 ノラガミ
野良スコ

■「は」行
ハイキュー!!
ハイ・ホー7D
幕末Rock
バディ・コンプレックス
離すな、魂の綱
ハナヤマタ
 ハピネスチャージプリキュア!
ハマトラ
 ばらかもん
ハロージャドゥ
ヒーローバンク
ピギーテイルズ
棺姫のチャイカ
 ひめゴト
 Pupa
ピンポン THE ANIMATION
風雲維新ダイ☆ショーグン
ふうせんいぬティニー
FAIRY TAIL
Fate/stay night Unlimited Blade Works
普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。
フューチャーカードバディファイト
 ブラック・ブレット
 フランチェスカ (ハートビット)
プリティーリズム・オールスターセレクション
プリパラ
ブレイクブレイド
ブレイドアンドソウル
 ベイビーステップ
 鬼灯の冷徹
ぼくはクラレンス!
僕らはみんな河合荘

■「ま」行
まじもじるるも
 マジンボーン
 魔弾の王と戦姫
 魔法科高校の劣等生
 魔法少女大戦
 魔法戦争
 マンガ家さんとアシスタントさんと
 未確認で進行形
 みならいディーバ
ミニフォース
みんな集まれ!ファルコム学園
めいたんていラスカル

アンケートはこちらから

◆上手く表示されない方はこちらから

読者のみなさんからの回答

Fate/stay night [Unlimited Blade Works]

　
●20代・男性
当時Fate/zeroと並行してシーン毎に見てハマりました。
今でこそufotableの事を知っていますが、当時は制作会社や声優のことなど気にせずアニメを観ていたので、こんなに絵が綺麗でカッコよくて話が面白いアニメがあったんだと感激し、そこからずっとFateのファンであり続けています。

　
●20代・男性
今まで観てきた作品の中で1番引き込まれた

　
●10代・男性
2014年に見た訳では無いがこの作品に出会って不登校の時人生で1番好きな作品になった
fateのおかげで毎日楽しくなりました

　
●10代・男性
アーチャーの思想とそれに対しての後悔する心情がとても好きで、それを目の当たりにした士郎もそれでも貫き通す意思が心に響きました

　
●10代・男性
とても面白くて、FGOをプレイしておりとても楽しくてさらに、様々な神イラストに出会えた

ハイキュー!!

　
●20代・女性
熱い！！王道スポーツ作品です！！
登場人物たちがひとつひとつ成長していく姿は、涙が出るほど感動的です。
敵も味方も、人物全員がバレーに真摯に向き合っていて愛おしい。
また試合中の作画、演出が見事で見入ってしまいました！
この先のお話も楽しみです！

SHIROBAKO

　
●30代
アニメの裏方の話をコンパクトに2クールで分かりやすくみれたし、昔からアニメは好きだったから大変さがマジでわかりやすかった。
毎回色々なのみてるけど、裏方がいないと何も始まらないから

ご注文はうさぎですか?

　
●10代・男性
私は、放送5周年イヤーの時期であった、2019年の夏に出会いました。
レンタルビデオ店で「どんな作品を見ようかなー」とみていたところにごちうさのDVDを見つけました。いざ見てみると、美しい世界観、可愛い登場人物に圧倒されすぐに、はまってしまいました。
夏休み期間中に2期まで視聴し、その後発売された、OVAも発売数日後に購入し、それから私の日常は、とても楽しくなりました。
私は、間もなく高３になり、沢山の後輩を持つことになり今よりも大変になるかもしれませんが、本作の主人公であるココアちゃんみたいに、誰にも明るく、優しく接していきたいと今回、改めて思いました。
最後になりますが、私は、本当にごちうさに出会ってよかったなと思いました。これからも、末永く応援をしていきたいです。

月刊少女野崎くん

　
●20代・男性
放送当時、中学生だった私の周りではとても流行っていました。
文化祭の準備で、クラスの友人たちと話をしながら盛り上がっていました

フューチャーカードバディファイト

【DVD】TV フューチャーカードバディファイト 1

　
●10代・男性
元々バディファイトが好きで、アニメの演出を見て、より好きになったから

繰繰れ! コックリさん

　
●10代・女性
初めて次回を楽しみになるアニメだったから!『繰繰れ!コックリさん』を見てからアニメにハマった!

アオハライド

　
●40代・女性
主人公のひたむきさと、等身大の乙女心にキュンキュンきていました。洸くんのかっこよさと彼の持っている悩みを主人公がぶち破る爽快感もあいまって、最終的にハッピーエンドになってほしいと願う自分がいました。アニメでは声が本当に合っていて、アニメーションが綺麗で、マンガの最後までやってほしかったです。

アカメが斬る！

　
●10代
最初はubwにしようと思ったけど、あのアカメが斬る！の独特な雰囲気が好きだった。全てのキャラに魅力があり、同時にそのキャラが死んだ時の衝撃もそれ以上に大きかった。

魔法科高校の劣等生

　
●20代・男性
当時は中学生で、アニメにドハマリしだしていた時期であり、その年の甘ブリや恋いろは、ブラック・ブレット、グラスリップ、ノゲノラ、河合荘等など…多くの作品を見ていた中、やはり厨ニ心を揺さぶったのか魔法科高校の劣等生が衝撃的でした。作画（特に魔法発動時）が奇麗で劇場版とも遜色なく、主人公の声優が中村さん、opがLiSAと言う事もあり毎週楽しみにしていました。よくある無条件で魔法が発動する話かと思いましたが、あくまでも科学技術として発動時の術式や公式を考えてあり、設定がしっかりで他の作品とは違うと感じました。あとは、初めての俺TEEE作品であり、やはり爽快だったのもあります。リアルタイムで楽しみにしていて、終わってほしくないと感じた作品は当時だと初めてであり、設定の詳細やその後の展開が気になり直ぐに原作ラノベを購入し、現在も新巻を楽しみにしているという今に至ります。
アニメヲタクの道に入ったきっかけが、さくら荘のペットな彼女でこれが初のラノベ購入&全巻制覇。そして、今改めて思うと魔法科高校の劣等生が、ヲタクの道を加速させた作品であると確信しました。
※Rising Hopeを友達とカラオケで熱唱しまくったのはいい思い出です。

ベイビーステップ

(C)勝木光・講談社/NHK・NEP

●10代・男性
作中にでてきた『理性と本能のバランス』は今の自分にとても影響を与えています。例としては理性ではやらなきゃ・本能ではやりたいと思っている時がベスト、的なものです。自身の一例として、前述した考えの元に行動したところ部活の成績が著しく向上しました。何より自分自身が成長したと実感できてます。