激動の1年に夢と希望を届け続けた『ヒーリングっど♥プリキュア』! 最終回収録を経て、春公開の映画に向け溢れ出す想い──悠木碧さん、依田菜津さん、河野ひよりさん、三森すずこさんインタビュー
『ヒーリングっど♥プリキュア』(以下ヒープリ)のプリキュア全員がそろった初の劇場版となる『映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っと GoGo!大変身!!』が、3月20日(土)より全国公開となります。
“みんなのゆめ”がテーマとなった本作に、ゲストキャラクターとして“ゆめアールプリンセス”のカグヤ、天才科学者・我修院サレナが登場。さらに『Yes!プリキュア5GoGo!』の6人のプリキュアも駆け付けます!
本日最終回を迎えた『ヒープリ』。さまざまな困難がありながらも、夢と希望を届け続けてくれた悠木碧さん(キュアグレース/花寺のどか 役)、依田菜津さん(キュアフォンテーヌ/沢泉ちゆ 役)、河野ひよりさん(キュアスパークル/平光ひなた 役)、三森すずこさん(キュアアース/風鈴アスミ 役)の4人に、最終回を迎えた率直な気持ちをおうかがいしました。
4人の確かな絆を、言葉の一つひとつから感じていただけると思います。ヒープリならではの、思いやりの気持ちとやさしい空気感に溢れたインタビューとなっていますので、ぜひご覧ください!
キュアアースも一緒に映画に! 喜び溢れる「ヒープリ」チーム!
──『映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っと GoGo!大変身!! 』の製作が決まったときのお気持ちはいかがでしたか?
悠木碧さん(以下、悠木): 春映画はヒープリとしては集大成として放映されるものなので、皆さんの元に『ヒーリングっど♥プリキュア』の映画をお届けできることにホッとしましたし、アースまで全員そろってみんなで迎えられる劇場版を楽しみにしていました。
『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』の時のドキドキ感とはまたちょっと違って。当時は「ミスってみんなを待たせたらヤバいぞ」というような緊張感があったんです。
でも、『映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っと GoGo!大変身!!』に関してはみんなのことを信頼しきった状態で始まりました。「みんなと1日一緒だ、楽しみだなぁ♪」って気持ちでいられて。レジャーに参加するような楽しい気持ちで収録に挑みました。
なによりも「やれてよかった!」って気持ちが大きかったですね。みんなに希望をお届けできる大きな機会ですし、3人で育ててきたアースの銀幕デビューを見届けられることがとっても嬉しかったです! アースの神々しい姿を大画面でご覧いただきたいです。
三森すずこさん(以下、三森):うれしい(笑)。ありがとうございます。アースは初めての劇場版に出演ということで、本当にずっと待ってました! 『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』の収録現場のお話は皆さんから聞いていて。
「先輩たちと一斉に録って緊張した」と言っていたので、私も早くプリキュアの映画に出て、先輩方と共演して「プリキュアに出てる!」って感じを味わいたいなと思っていたんですが……時は経ってしまって、やっと出られることが決まってすごくうれしかったです。お話もステキな内容なので、「この時まで待ってた!」感がありました。
河野ひよりさん(以下、河野):私は『Yes!プリキュア5GoGo!』(以下プリキュア5)を見て育ってきたので! 声優を目指すにあたって「あまりアニメは見ないけど応援してるね」って地元から送り出してくれた友だちがいるんですが、映画が決まったときに連絡をくれて。
「映画「プリキュア5」じゃん!」「見てたよね、うちら!」って(笑)。子どものころ見ていたシリーズが今も続いてるってすごいことだと改めて思います。同年代の人たちにも見てもらいたいです! キュアレモネードと喋れるなんて……(依田さんに同意を求め、笑顔で)ねえ! 本当に感無量で、不思議な感じでした!
依田菜津さん(以下、依田):私は一作前の『映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』を劇場に見に行っていて。そのときに、本当にたまたまキュアスター役の成瀬瑛美さんにお会いしたんです。
悠木:すごい!
依田:「あれ、スターがいる!」って(笑)。
──試写会ではなく、プライベートでですか?
依田:そうです。そのとき、成瀬さんが「ぜひ」とおっしゃってくださって、パネルの前で一緒にお写真を撮らせてもらったんです。とても思い出に残っています。
スタプリさんの映画もとてもステキで、劇場でいっぱい泣いてしまって。その日からずっと『ヒーリングっど♥プリキュア!』の映画が公開されることを楽しみにしていました。映画では、「プリキュア5」の先輩たちと共演ができたり、私自身も夢を描いて(地元から)出てきた東京という場所が夢の世界として輝いていたり。
夢と希望に溢れた作品がこうして無事に公開されることになって、本当に、ほんとうに嬉しく思っています。
リハ終わって #ヒープリ 観たよー!?✨
— マキシマムえいたそ☆成瀬瑛美 (@eitaso) February 16, 2020
スタプリで一緒にアフレコしていた依田菜津ちゃんがキュアフォンテーヌに...!
キラやば〜っ(≧ω≦)!?✨熱い!☆#precure
──『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』のお話が出ましたが、当時の収録から約1年。7月の放送からは三森さんが加わり、どんどんと絆が深まっていったと思いますが、4人のチーム感というのはどのように変化していったのでしょうか?
河野:私、めちゃくちゃ感じていたことがあるんです。最初のころは、とにかく拍を合わせることに全然慣れなくて。ボールド(アフレコ時に声優がセリフを喋るタイミングを示すマーク)を見るだけでもう気持ちがいっぱいいっぱいになってしまっていました。
これだけステキな皆さんとご一緒できているのに、会話を楽しむということができず、まずは「自分の務めを果たさなければ!」って感じだったんです。でも、毎週やらせていただくうちに、「ここは会話のテンポを作ってくださっているから、そこにのっかっていけば自然とひなたでいられる」って時がどんどん増えてきて。
夏が終わるくらいから、それぞれのキャラクター性が掘り下げられていき、よりくっきりと浮かび上がってきたこともあって。今回の回はひなたらしい空気を作って、このシーンだけでも自分が引っ張れたらな! ひなた色にできたらいいな! って思うようになったんです。
そういうと、おこがましい話かもしれないんですが……自分なりにがんばろう、挑戦してみよう! って思える日が増えて。
一同:(うなずきながら)うんうん!
河野:そんな自分になれたのは、「ヒープリ」チームの皆さんがひなたと共に私を育て上げてくれたからだなと思っていて。そんな変化に絆を感じて、お芝居も変わってきたなと思っています。
依田:私もうれしい気持ちはありましたが、最初は必死でした。『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』のときは(人数が多い分)収録のスケジュールが詰まっていたこともあって、「とにかく頑張って乗り切らなきゃ!」って気負っていたところがあったんですが──これはすごく言いたかったんですが、悠木さんがめっちゃ褒めてくれるんです!
悠木:おお!?(笑)でも私は誰でも褒めるわけじゃないよ!
依田&河野:(顔を合わせて)聞いた~!?
一同:(笑)
依田:悠木さんはとにかくナチュラルに褒めてくださるんです。「ここで勝負してみたい。でもどうなんだろう?」ってポロッとこぼすと、一つひとつ拾い上げてくださって。「私はそこ良かったと思うよ」「ここステキだったよ」って、私から何も言わなくても声をかけてくれて。
たくさん優しい言葉をいただいて、どんどん勇気を出せるようになりました。ひよりちゃんと一緒なんですけど、「もうちょっとこうやってみようかな」「チャレンジしてみようかな」って思いにさせてくれる空気感を作ってくださったので、自然と気負いがなくなりました。
悠木さんからは、学ぶところがたくさんあって。今年1年、とても頼りになる私たちのグレースであり、座長でありといった感じでした。
悠木:うれしい(笑)。
依田:で、気づいたら、「ずっと楽しい!」って状態で、今日になっていました(笑)。映画が決まったときもうれしくて「今週、映画の収録じゃん!」って(笑)。先輩たちとお会いするのは緊張しましたが、特別な思いで挑みました。
──悠木さんは今のお言葉をうけていかがでしょうか?
悠木:そんなつもりもなく、「良いな」と思ったときに「良いね」って言ってしまうんです。オタクなので表に全部出てしまうという感じだったんですけれど(笑)。でも、最初に「ヒープリやりますよ」って集まったときから……なんていうんですかね。スキルのパラメータのバランスが整った人たちばかりという印象を持っていたんです。
そのなかでいちばん尖っている部分が伸びたらより個性的な役者さんになるんだろうなって思うくらい、最初からできることの多い人たちで。だから私も勉強することしかなかったです。
このひとのここがステキだなって思っていた部分がスキルアップしていく様を1年間隣で見させてもらって、私も役者として「もっとやりたいこといっぱいあるぞ」って気持ちにさせられました。
あと、これは照れくさい話なんですが……今までは若干……理想の自分のようなものを求めらえることに抵抗があったんですよ。「こうあって欲しい」っていう期待が時に押し付けに感じるような、そういう苦しみが少しだけあった芸能生活をしていたんです。
もちろんご期待に添いたいという気持ちもあるんですが、もっと自分らしさも欲しいしって。でも後輩たちが純粋に「悠木さんのこういうところが好きなんです!」って言ってくれて、むしろ理想でいなきゃ! って思ったんです。
後輩の存在のありがたみを改めて感じました。で、それができたころに三森ちゃんが入ってきてくれて、安心感が出てきて(笑)。
三森:おかあちゃんで、お父ちゃんって感じでね(笑)。
悠木:そうそう、それ!(笑) 三森ちゃんとは一緒の現場になったことはあったんですが、こんなにちゃんと喋ったことはなくて。
──それは意外ですね。
悠木:たしか昔「筋肉っていいよね」ってすごくアホみたいな会話をしたことがあります。
一同:(笑)。
悠木:本当にそれくらいの些細な会話だったんですが、プリキュアを通して、考え方を聞ける機会があって。「なるほど!」と思うような面白い見解がたくさんあったんです。そうやってステキなところを見せてもらったからこそ、今こういう状態になってるということがあってですね。この1年、このチームでやってこれて本当に良かったなと思います。
──依田さんと河野さんがお話を聞きながらずっと頷かれていて。
悠木:(笑)。
河野:うれしくて、うれしくて。
──(笑)。三森さんはいかがですか?
三森:キャラクターたちも性格がバラバラなんですけど、この4人も得意分野がそれぞれ違って。そもそも考える方向性や、物事の組み立て方の……やり口がちがうというか。
悠木:やり口(笑)。
三森:私は直感で動いてしまうタイプで、気づいたときには動いていたって感じの人間なんですけれど……あおちゃんは、私が「なんでこうなったんだろう?」って思ったことに対して、理由をちゃんと説明してくれるんです。しっかり日本語で(笑)、論理立てて言ってくれるので「分かった、納得!」って。
一方で、ひよちゃんはなんでも聞いてきてくれるんです。「これはなんでこう思ったんですか!?」、「三森さんはこのときどう思ったんですか!?」とか(笑)。ボーッとしてたらスルーしてしまうようなことも、引っかかってくれて。すごく面白いし、絶対そうした性格がいいお芝居につながってるんだろうなって。
河野:知りたがりですみません(笑)。でもうれしいです! ありがとうございます!
三森:そんななかでクッション剤のようななっちゃんがいて。実はとっても感受性が豊かで、最後日の収録はもうずっと泣いていたんですよね。
依田:恥ずかしい(笑)。むせび泣いてしまって。
三森:駅のホームまで泣いていたんです(笑)。この子はこんなに感受性豊かだったんだ!って発見があって。知れば知るほどまったく違う人間のような感じで興味しかないんですよね。すごくいい関係です。
依田:ありがとうございます。