ぼくらの人生を変えたアニメ11選【2016年編】|『ユーリ!!! on ICE』から学んだいろいろな“愛の形”
勇利とユーリ
「『ユーリ!!! on ICE』で名シーンを選ぶならどのシーン?」と聞かれると本当にたくさんあるので迷ってしまいますが、“人生を変えたシーン”と言われれば、筆者があげるのは第4話。
「僕は、この容姿でいられる時間が短いんだ」と美しいプリマとして輝き始めるユーリと、「僕たちの競技人生は短い」と気持ちを固める勇利。
この2人の言葉にハッとさせられたことを覚えています。選手人生は本当に短いんだと、輝く瞬間はとても貴重なものなのだと……。
正直、これまでは選手の“演技”や“輝く瞬間”ばかりに目を向けていましたが、この2人の言葉で、選手がどのような道を歩んできたのか、この演技を通して何を伝えたかったのか知りたいと思うようになりました。
このシーンを見てからというもの、選手たちの“内面”や“歩んできた道”に注目して競技を見るようになり、より世界が広がったように感じています。
また、勇利×ユーリという正反対の2人が対比して描かれているのも最高だな、と。
自分に自信のなかった勇利は選手生命を絶とうとしていましたが、憧れのフィギュアスケーターであるヴィクトル・ニキフォロフがコーチになることで自分自身と向き合い始め、やりたい曲で表現したいことを表現していく。
ユーリはライバルとなる相手がいないせいで自分に過信していたところがありましたが、勇利に出会い、自分の容姿も1つの武器として、自分だけの新しい強さを作ろうとする。
自信が持てず前に進めなかった勇利と自信がありすぎてやる気を失っていたユーリ。この2人が成長しようと一歩を踏み出す姿は何度見ても勇気がもらえるシーンです。
特に、第4話の後半。自分の好きな曲で氷上を思うままに滑る勇利と、どんどんプリマらしく美しい強さを身につけていくユーリの姿が映し出されるシーンは何度見ても鳥肌が立ちます。(ここで流れる「Yuri on ICE」の曲もまた最高にいい)
誰もが「自分」という大きな壁にぶつかるときがありますが、この2人の姿を見てると、「自分ももっと何かやれるのでは」と、向き合うことのできなかった“前”へ一歩踏み出すことができるでしょう。
今生きている時間を1分1秒大切にしていこうと強く思えるきっかけにもなりました。