『Re:ゼロから始める異世界生活』2nd season後半クール:リューズ役 田中あいみさんインタビュー前編|重要なキャラかつ複数いるリューズを演じる時に意識したこととは?
リューズは見た目は少女、でもセリフから人生の重みを感じられるように
――リューズについての印象をお聞かせください。
田中:見た目が小柄な少女みたいなデザインだったので、最初は「かわいらしいマスコット的なポジションになるのかな? かわいく演じたいな」と思っていました。でも実際に収録が始まると印象がまったく変わって。リューズさんは長として聖域の村人たちをまとめる役なので、「声はそのままで、もっとおばあちゃんにしてください」とか「長い年月を生きてきた人生の重みや余裕がが言葉の端々に出るような喋り方に」というディレクションをいただきました。
――見た目はかわいいけど、実はすごく年を重ねているキャラが多いですよね。ベアトリスのように褒め言葉として「ロリばばあ」呼ばわりされるキャラがいたり。
田中:確かに(笑)。
――そして回を重ねるごとにその重要性が増していって。
田中:いただく台本を読んで今後の展開を知るので、ベアトリスやロズワールなど1st seasonから登場しているキャラクターと関係性が深いキャラクターだったことに驚きました。魔水晶の中にいるリューズ・メイエルが元になっていて、家名の異なる4人のリューズさんは個性を持った特別な複製体。話が進んでいくにつれ、想像以上に重要なキャラクターだと気付かされました。出番も多くて嬉しかったです!
聖域の物語の中では重要なキーパーソンだったので、セリフの言い回しや視聴者の方に「ここは強く伝えたい」など、考えながら大切に収録していました。
複製体を演じる時は差異がないように。本体ではおばあちゃん感を抜いて!?
――リューズは1人ではなく、複製体がいたりするので複雑ですね。演じる時はそれぞれで違いや差をつけられていたのですか?
田中:メインの複製体4人のうち、最初に登場したのがビルマさん。その時はディレクションを頼りに、セリフから受ける印象をそのまま表現しました。その後にシーマさんが登場しましたが、ビルマさんと意見も違えば服の色も違ったので、明確な差をつけたほうがいいのかなと思って、原作の長月(達平)先生にご相談したら、「まったく差をつけないでほしいです」とのことでした。そこで聖域の外からやってきた人物には、リューズが複数存在することに、気付かれないよう、意識的に変化をつけないようにしました。
――更にロズワールの若い頃のシーンにもエキドナやベアトリスと一緒に登場していて。
田中:それが複製体の本体であるリューズ・メイエルです。このリューズさんだけは差がでてもいいのかなといました。メイエルのセリフから受ける印象は丁寧で内気な少女だったので、見た目のイメージ通りそのまま等身大で演じようと。最初に作っていたロリばばあのリューズから(笑)、おばあちゃん成分を抜いて、声だけはリューズ感を残しつつ、ちょっとだけ変化させてみました。
(C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会