悲願だったオルベリアへの復讐がどうでもよくなるほどのより強い意志力――アニメ『キングスレイド 意志を継ぐものたち』リヒト役・鈴木崚汰さん 声優インタビュー
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カイル王が魔王アングムンドを葬り去って100年――人間やエルフ、オークといったさまざまな種族が暮らすこの世界に大きな危機が迫ると、オルベルリア王国の見習い騎士・カーセルは仲間たちとともに“封印されし聖剣”を求めて旅立ちました。
主人公・カーセルが旅を通して成長していく姿や、多彩な種族たちが織りなすドラマがオリジナルキャラクターを迎えて重厚に描かれる本作。物語はクライマックスに向けて、大きな盛り上がりを見せています。
今回は、両親を殺したオルベリアの人間に対し強い憎しみを抱き、今も復讐を目論んでいるダークエルフのリヒトを演じる鈴木崚汰さんにメールインタビューを実施! もうひとりの主人公ともいえるリヒトのこれまでの活躍を振り返っていただきつつ、作品に関する数々のお話を伺いました!
裏の主人公・リヒトの強い信念――
――本作では、復活しつつある魔王の脅威が各地で高まる中、それぞれの目的に向かうキャラクターたちの姿が描かれています。リヒト、カーセル以外のキャラクターたちの視点も随所で描かれてきましたが、本作のストーリー構成について、シナリオや脚本を最後までご覧になって感じた率直な感想を教えてください。
リヒト役・鈴木崚汰さん(以下、鈴木):主人公カーセルの戦いを通じて成長していく様を主軸に、その裏ではリヒトたちダークエルフ視点の物語が進む二線のストーリーですが、どちらが欠けても成立しない絶妙なバランスで成り立つ構成になっていると感じました。徐々に交わって真実が明らかになり、最終的に点と点が線になっていく展開は毎回ワクワクしていました。
――リヒトは、オルベリアへの復讐を胸に、ダークエルフのリーダー的存在として仲間たちをまとめ上げ、着実に目的に迫っていきました。冷静ながらも、時に仲間思いな一面も覗かせた彼の魅力を教えてください。
鈴木:時に厳しく、時に優しく、ブラックエッジの長として常に矢面に立って戦い続けてきたリヒトだからこそ、仲間たちはついてきたんだろうと思います。根底には必ず復讐心があって、目的がぶれることはない。信念を共有出来ているからこそのブラックエッジの団結力で、その中心にいるリヒトの心身の強さと仲間意識の高さに魅力を感じます。
――第15話では仲間たちの死をきっかけにリヒトを取り巻く環境が大きく変化しました。これを機に、憎んでいた人間たちと関わることも増えてきましたが、徐々に変化するリヒトを演じるにあたって大事にしたポイントを教えてください。
鈴木:かつての冷静沈着だったリヒトが霞むほど強い復讐心を意識しました。オルベリアへの復讐から仲間の敵討ちへと目的が変わっていきますが、悲願だったオルベリアへの復讐がどうでもよくなるほどのより強い意志力を持たなければ、リヒトの感情を引き出せないと思いました。
――リヒトは、スカーレットとの出会いを通して、人間に対する感情が少しずつ変化していると感じます。そんなリヒトを演じる鈴木さんには、この世界の人間たちがどう映っているのでしょうか? 各エピソードを通して、人間側の許せないと感じたところ、または共感できたところがあれば教えてください。
鈴木:長い間ダークエルフを迫害してきたにもかかわらず、ブラックエッジの活躍により手のひらを返すように応援しだすのはいただけないと感じざるを得ませんが、自分が渦中にいたら同じようになってしまう気持ちもわかるような気がします。そんな中でも、スカーレットのように歩み寄ろうとしてくれる人はいる。イリアの真実や迫害の過去を受け止め、その歴史を語り継いでいってほしいと願います。