坂本真綾さん、三石琴乃さんら声優陣9名が登壇した『Q:3.333』+『シン・エヴァンゲリオン劇場版』連結上映舞台挨拶レポート|『シンエヴァ』のケンスケは縁の下の力持ちとして人と人の縁を繋ぐポジション
2021年3月8日(月)に公開されたアニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。そして2012年に公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』は、庵野秀明総監督による全面的な監修と再撮影を施した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.333』としてBlu-rayが8月25日(水)に発売となります。
6月27日(日)にはそんな『Q:3.333』Blu-ray発売を記念して、『シンエヴァ』の連結上映&舞台挨拶イベントが新宿バルト9で開催。出演声優陣から坂本真綾さん(真希波・マリ・イラストリアス役)、三石琴乃さん(葛城ミサト役)ら9名が登壇しました。
本稿ではこのイベントの模様をレポートしていきます。終盤で碇シンジ役・緒方恵美さんからのメッセージも届きましたので、あわせてチェックを!
出演者
坂本真綾さん(真希波・マリ・イラストリアス役)
三石琴乃さん(葛城ミサト役)
山口由里子さん(赤木リツコ役)
関智一さん(鈴原トウジ役)
岩永哲哉さん(相田ケンスケ役)
岩男潤子さん(鈴原ヒカリ役)
長沢美樹さん(伊吹マヤ役)
沢城みゆき(鈴原サクラ役)
勝杏里(多摩ヒデキ役)
坂本さんが絶対に言えないとした庵野監督からの話とは!?
MCの呼び込みで声優陣が登場すると、会場に集まったファンのみなさんが拍手で迎え大盛り上がりに。その後は、来場したファンの皆さんの中に未視聴の方がいるのかを質問したり、このイベント時点で『シンエヴァ』が興行収入95億円&観客動員622万人を達成したことを報告しました。
この発表に大いに喜び、延期前に予定されていた当初の公開日から1年が経ったみたいな話をしていったところで、『シンエヴァ』関連のイベントに初めて登場するという坂本さん、関さん、沢城さんに話を伺っていくことに。
関さんは人前に出るのが久しぶりだと話すと、前回の舞台挨拶の時に沢城さんと共に別件で参加できなかったことに言及。続いて沢城さんは、自分は新参者だとしてとても緊張していることを窺わせました。
坂本さんについては作品絡みのLINEグループでイベント等の集合写真が行きかっていたのを見て、自分は参加できなかったなと感じていた模様。今回のイベントはその念願が叶った形だったようです。
ここから『Q』についてのトークということで、まずはこの作品から出演となった勝さんと沢城さんが話題の中心に。
勝さんは『エヴァ』について、高校生の頃、声優になる前からファンだったと話すと、オーディションに参加できるだけでも嬉しかったが受かったことを知って非常に喜んだとコメント。
沢城さんはオーディションの際のエピソードを披露しました。その当日は『シンエヴァ』で監督を務めた鶴巻和哉氏が同席されたそうですが、一緒に渡された絵コンテの説明が非常に細やかだったのだとか。鶴巻氏が、絵コンテひとつから書いた人物の意図をそこまで読み解く姿が印象に残っているようです。
作品の印象についてへと話題が移ったところで、坂本さんがマリは謎が多く自分でもすべてを理解しきれていないとコメント。庵野総監督の言葉をヒントに何となくの理解でキャラクターを作り上げているらしく、こういったイベントやインタビューで誰にも言っていないことがたくさんあると暴露。
この会場でそれが明らかになるかと思われましたが、坂本さんは「庵野さんの許可を得ないと絶対に言えない」と戦々恐々とした様子。三石さんは何を言っても庵野総監督は大丈夫と言ってくれると話しましたが、坂本さんは「墓場まで持っていく」としていました。
お次は三石さんが『破』~『Q』までの14年間に何があったのかを想像しつつキャラクターを演じたことを明かしました。
様々な人を裏で支えたケンスケの行動
その後は山口さん、長沢さんと話していき、いよいよ『シンエヴァ』についてのトーク。岩男さんと関さんのターンではおふたりが演じるキャラクターが夫婦となったことから、トーク中は和やかな空気が流れることに。
続いてケンスケについてでは、岩永さんが今回の彼を縁の下の力持ちとして人と人の縁を繋ぐポジションだと評しました。シンジに対しても父親と話し合えと背中を押していたり、アスカの孤独に対する救いになっていたりとまさにその通りの活躍でしたね。
また加持リョウジ(CV:山寺宏一)とミサトの息子のリョウジ(CV:内山昂輝)についても、彼の記録をミサトに伝えるため第三村に敢えてとどまっているのではないか、シンジとリョウジの写真はケンスケが撮影したのではないかと様々な想像を膨らませたトークを展開。
そして坂本さんは収録がアスカ役の宮村優子さんと一緒だったことに言及。宮村さんにお会いする機会自体はこれまでも何回かあったものの、おふたりの共演自体は『エヴァ』のみだそう。
坂本さんは同じ空間で声を聞きながら収録できたことが本当に良かったと感じており、宮村さんの演技を間近で見たことで長い時間をかけて築き上げられた役と声優の深い繋がりに感動を覚えたのだとか。
沢城さんには、『シンエヴァ』でようやく少しあった兄・トウジとのやり取りについてが問われることに。とはいえ、トウジというよりは彼の娘であるツバメの存在が特に大きいと感じているようでした。
関さんは『破』の時から妹のサクラ役が沢城さんになると聞いていたそうで、あの写真に添えられたトウジのメッセージは関さんによるものだったとのこと。
そしてミサトについてということで、三石さんは『Q』では戦闘シーンばかりだったので、『シンエヴァ』ではもう少し心情的なセリフがあって欲しかったとコメント。『シンエヴァ』ではそういった部分が増えましたが、艦長という役職に就いた時点で艦と運命を共にすることは何となく感づいていた様子。
リツコはそんなミサトを支えた訳ですが、山口さんはミサトを大学の同級生であり同志であり運命共同体だと思っていたと話しました。そんなミサトを演じる三石さんとの収録を幸せに感じていたそうですが、今はそれが終わり寂しさを感じているとも話していました。
そろそろ時間が迫ってきたということで、最後の話題は入場者プレゼントについて。まずは「公式謹製36P冊子『EVA-EXTRA-EXTRA』(A4)」ですが、表紙がシンジとミサトの2ショットになっていることはポイントでした。
三石さんにこの事を伺っていくと、これまでこういった特典のイラストはシンジやレイ、アスカら14歳の少年少女が多かったので、ミサトが描かれていて嬉しかったそうです。後はシンジの肩に手を乗せ、想いを託すような気持ちが描かれていることにも触れていました。
『Q』の前日譚が掲載されているのもこちらですが、坂本さんはこれによってこれまでは知ることが出来なかったアスカとの関係性を知ることができたとのこと。
他にも岩男さんによるヒカリとツバメ周りの話題があったところでマリとカヲルのミニポスターについても語っていき、最後にシンジ役の緒方さんよりのメッセージをサプライズで紹介。
緒方さんはファンのみなさんへ『シンエヴァ』ラストランへ来場されたファンのみなさんへの感謝を述べていました。そしてこれから連結上映へ臨む方々へのメッセージを残し、また何かの機会にみなさんにお目にかかれればとコメントを結んでいました。
このメッセージの紹介の後、本イベントは幕を閉じました。
いよいよ興行収入100億円が目前となった『シンエヴァ』。このコロナ禍ではありますがラストランとなっていますので、悔いの残らないよう機会に恵まれた方は最後に劇場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作品概要
・上映時間:2時間35分
・企画・原作・脚本・総監督:庵野秀明
・監督:鶴巻和哉、中山勝一、前田真宏
・テーマソング:「One Last Kiss」宇多田ヒカル(ソニー・ミュージックレーベルズ)
・音楽:鷺巣詩郎
・声の出演:
緒方恵美
林原めぐみ
宮村優子
坂本真綾
三石琴乃
山口由里子
石田彰
立木文彦
清川元夢
関智一
岩永哲哉
岩男潤子
長沢美樹
子安武人
優希比呂
大塚明夫
沢城みゆき
大原さやか
伊瀬茉莉也
勝杏里
山寺宏一
内山昂輝
神木隆之介
・制作:スタジオカラー
・配給:東宝、東映、カラー
あらすじ
新たな劇場版シリーズの第4部であり、完結編。ミサトの率いる反ネルフ組織ヴィレは、コア化で赤く染まったパリ旧市街にいた。旗艦AAAヴンダーから選抜隊が降下し、残された封印柱に取りつく。
復元オペの作業可能時間はわずか720秒。決死の作戦遂行中、ネルフのEVAが大群で接近し、マリのEVA改8号機が迎撃を開始した。
一方、シンジ、アスカ、アヤナミレイ(仮称)の3人は日本の大地をさまよい歩いていた……。
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