「プリキュアの元気をみんなに感じてもらえるような、そんなライブにできたら」キュアコーラル/涼村さんご役 花守ゆみりさん|「トロピカル~ジュ!プリキュアLIVE2021」リレーインタビュー第2回
“海+コスメ”をモチーフに、明るく愉快なストーリーを描く『トロピカル~ジュ!プリキュア(トロプリ)』。
6月の放送でシリーズ史上初となる“人魚のプリキュア・キュアラメール”が誕生し、ますます盛り上がりを見せる中、毎年恒例プリキュアシリーズの本格ライブイベントの最新公演「トロピカル~ジュ!プリキュアLIVE2021 Viva!トロピカSUMMER!LIVE」が、2021年9月25日(土)にパシフィコ横浜 国立大ホールで開催決定!
昨年のプリキュアライブは残念ながら中止となってしまいましたが、今年は新型コロナウイルス対策を徹底した上で行われます。
アニメイトタイムズでは、ライブに出演するプリキュアキャストへのリレーインタビューを実施中。第2回目に登場してくれたのは、花守ゆみりさん(キュアコーラル/涼村さんご役)。
ライブに対する意気込みや、楽曲の感想、キャラクターへの思いなどを柔らかな表情で語ってくれました!
以前のリレーインタビュー記事はこちら
「プリキュアLIVE2021」リレーインタビュー第1回 ファイルーズあい
ファイルーズさんの明るさに照らされながらのアフレコ
──(インタビュー現在は)本日は25話目の収録とのこと。物語は新しい展開を迎えているのでしょうか?
花守ゆみりさん(以下、花守):ちょうど2クール目を終えて。ローラがプリキュアになるまでの物語を終え、これからますます、新しい彼女たちの姿、会話が見られるんじゃないかなというタイミングです!
──トロピカる部の活動もにぎやかになっていきそうで楽しみです。ファイルーズさんから、アフレコに一体感が増しているとうかがっています。
花守:私もそれを感じています。技を合わせるシーンや変身のシーンは「テスト」と言いつつ「今のテイクが良かったので、このままいただいちゃいます」ってことも増えてきました。
アフレコが始まって約半年くらいですが、最初に玩具の声を収録したときから考えると……もう1年くらいになるんですね。そう思うとずっと一緒にいるんだなあと。
──役者同士の内面的なつながりも強くなっているとおっしゃっていましたが、花守さんも感じられていますか?
花守:はい! ファイちゃんがみんなをつなげる要になっているように感じています。ファイちゃんはいつもオープンに接してくれていて。「もっとこうしてみたい」といった意見も積極的に提案してくれるんです。
ファイちゃんは本当にまなつのような、太陽みたいな存在なので「ファイちゃんにみんなついていくから!」「ファイちゃんの期待に絶対に応えたい!」って。ファイちゃんの明るさに照らされながら、先輩であり、仲間である私たちが、背中を押すお手伝いをしていような感じです。
ファイちゃんがいてくれるからこその空気感だと思います。お話のなかでも、さんごちゃん、みのり先輩、あすか先輩、ローラも、それぞれ自分の殻から一歩踏み出すという場面で、まなつの明るさや芯を通している姿に背中を押されていて。その関係性が現場にもあるなと感じていますね。
──殻を破っていくという意味では、さんごに顕著ですよね。
花守:確かに! プリキュアになるきっかけ自体も“殻を破る”ことが明確に示されたキャラクターだったんじゃないかなと。最初に「“自分のかわいいを信じる”を大切に描きたいキャラクターなんです」とプロデューサーさんからおうかがいしていたので、そこは大切にしていきたいなと思っていました。
一歩踏み出してプリキュアになって、その先で「自分ってどういう人間なのかな」と、成長していく物語をやらせてもらっていて。さんごちゃんって最初は引っ込み思案という印象があったと思うんです。
人より前に出ることが苦手で、“私の思うかわいいは、みんなとは少し違う”と感じていたから、みんなに合わせるクセがあったと思うんですが、
第9話 「メイクは魔法? 映画でトロピカる!」では、自ら着ぐるみを被っていて(笑)。
自分がかわいいを感じている個性的なものにも「これがかわいいと思う!」とハッキリ言えるようになって成長を感じています。「自分が良いと思うものって言って良いんだよね!」というのは、自分自身にも刺さってくるところがあって。演じていて気付きをもらえるキャラクターです。
それでいて、そんなさんごちゃんの悩みに共感してくれる子たちもいるんだなと。「自分もかわいいものをかわいいと言えるようになりたい」という反響をたくさんいただいていて、「そうだよね! 私もそう!」って。
さんごちゃんの悩みや考えって今の小さい子どもたちも、少し大きくなったお姉さん・お兄さんも心の隅に抱えているもののような気がするんです。さんごちゃんというキャラクターは、いろいろな人たちに共感してもらえる子になるんじゃないかなと思っていました。そういう子たちの味方をできるようなプリキュアでありたいなって。
──アニメイトタイムズのインタビューで、花守さんも「私自身、デビュー当初はかわいらしい役を演じることも多かったんですが、年齢を重ねていくうちに、かわいい役を演じることで自分の課題に触れ合うことが多くなってきた」といったことをおっしゃっていましたね。そして「さんごと通じる部分がある」と。
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花守:求められている“かわいいの型”のようなものを意識しすぎた時期があって。その型にきっちりハメないといけないのか、それとも自分が思う“かわいい”に説得力を持たせて演じることが良いのかを悩んでいる時期がありました。
相手側の欲しいものと合わないことがあって「私がかわいくないのかな、私がかわいいと思うものはかわいくないんだろうか」って。それでかわいらしいキャラクターを演じるときに心のハードルが上がってしまったんです。
そんなときにさんごちゃんのお話をいただけて「私、かわいい子を演じてもいいんだ!」って。しかも、さんごちゃんの葛藤と重なる部分があったので、かわいいに自信を持つというより「自分の信じたかわいいを言える人間になりたい!」って思いました。
求められているものと合わないことがあるなら、「私はこう思ったんですが、どうでしょう?」って提案できるようになればいいんだって。自分がかわいいと思うところ、相手が欲しいかわいいところで重なる部分を見つけて、自分を否定しすぎないようにしようと。
さんごちゃんを演じられたことは私にとって運命的というか。感謝してもしきれない女の子です。
──きっとまだまださんごちゃんの成長があるんだろうなと。
花守:ねぇ、本当に! まなつちゃんの傍らで喜んでいるちょっとしたシーンも増えてきて。まなつちゃんたちに会って良かったね、って思いながらアフレコしています。
隣にいるファイちゃんに「さんごちゃん、本当に変わったよね」「さんごちゃん食べるの大好きだよね」って話しかけて(笑)。もう親戚の子どもを見ているような感じと言うか。本当に良い出会いをいただけたなと。
──さんごは食べることが大好きで、一方で虫が苦手だったことが第13話 「ドタバタ校内 放送! 響け、人魚の歌!」で発覚しましたね(笑)。
花守:そうなんですよね(笑)。悲鳴を上げていました。「できるだけここは本当に大きく驚いて欲しいんです」とお願いされて、何テイクかを試して、「これ大丈夫ですか!?」というものを使ってもらいました(笑)。このあとのお話でも「……虫!?」ってなるシーンが出てくるんです。虫に驚くときのさんごちゃんの表情が大好きです!
──花守さんも虫が苦手だったりします?
花守:実は私も虫が苦手なんです!(笑) さんごちゃんみたいに「ぎゃー!」って声を出すタイプではなくて、声が出なくなってしまうタイプ。
自然が豊かな地域に住んでいたので、結構虫が入りこむことが多かったんです。虫に私を認識させないうちにここから退出しようと思うんですが、でも部屋のなかにいるのに姿が見えないのも怖いという(苦笑)。
だから声を出さないように、静かにスプレーを探すということを実家でよくしていました。小さいころは二段ベッドで妹と寝ていて、上が自分で、下が妹だったんですけど、夜中、妹の顔に足がいっぱいついている虫がついてた、とお父さんが……。
──ひい!?
花守:大人になっていくと自分の恐怖と付き合えるようになってくるんですが、その当時は小中学生だったので「私は絶対に上だよ! 交換しないよ!」って(苦笑)。ふたりともおびえてましたね。
──(笑)他にもさんごちゃんとの共通点はありますか?
花守:私自身も食べることが大好きなんです! 妹も友だちに「食べてるときがいちばん嬉しそう」って言われたらしくて。で、それを友だちに話したら「いやいや、君も食べてるときが一番嬉しそうだよ」って(笑)。
もともとお肉が大好きなんですが、最近は魚も甘いものも好き。食べることがとにかく好きです(笑)。いっぱい散歩したあとに、ふらっと入ったお料理屋さんが美味しいと嬉しい。そういう小さな幸せをいっぱい作りたいタイプです。さんごちゃんも小さな幸せを大切にしている子なので、「わかるわかる!」って。