夏アニメ『平穏世代の韋駄天達』朴璐美さん&緒方恵美さんインタビュー|アドリブは筋肉をパンプアップさせないとできないんだ!!!
命の尊さを感じてもらえたらと思います!
――朴璐美さんが演じているハヤトに関して、演じてみていかがでしたか?
朴:ハヤトくんは、『何が正しいのか』とか『概念』とか、そんなことは関係ないんです。単に強くなりたいだけなので(笑)。それと韋駄天の発生が、『人の悲しみが募った時』と『誰かに引き出された時』にその人の性質を引き継ぐというものなので、韋駄天がどういう存在かは分からないけど、何が何でも強くなると思った誰かがいたはずで…その人たちの悲しみの集合体が韋駄天なので、ハヤトは本能的にやっているけど、そのベースは絶対にあるのではないかと思いながら、頑張って強くなろうとしています(笑)!
――師匠であるリンにやられ続けていますけど、強くなりたいという執念が凄いですよね。
朴:私だったら絶対にイヤだし、逃げたイースリイが正しいと思いますよ。(笑)あんなにフルボッコされたくないですから。心臓を潰されるとか意味が分からないし。そういう意味で言うと、頭でほとんどこの作品の醍醐味みたいなのものは語られているのかも知れないですね。
――フルボッコされているときのハヤトくんのお芝居を聞いて、これは本当に痛そうだな……と思ってしまいました。
朴:あははははは(笑)。
緒方:本当に困るんですよ! とあるシーンがありまして、そこは音響監督さん的にやられる声を入れる予定ではなかったらしいんです。でも、朴さんがとても絶妙なアドリブでやられてくれたので、「今後韋駄天チームはこの状況になったら、全部そのアドリブ入れましょう」と言われたり。朴さんのおかげで我らもいろいろと大変です。
朴:だって、精一杯やれと言われたんですもん(笑)。
緒方:もちろん! それでいい(笑)。
――イースリイについてですが、第2話あたりはセリフ量がものすごいと思いました。
緒方:2話あたりではなく、ずっとすごいんですけどね(笑)。基本的に説明役なので。でも説明が多すぎて、「早回し」というか高速説明のターンが何度もあってかなり大変です。ずっと自分だけがそうだったんですが、この前やっと別のキャラクターが高速説明仲間に加わってくれたので良かったなと思いました(笑)。
――実際、高速説明はどうなっているのですか?
スタッフ:倍回しなっているんですけど、緒方さんの演技が素晴らしくて、ちゃんと聞き取れるし、意味が分かるんですよ。
緒方:最近は倍速でアニメを見るアニメファンもいらっしゃるみたいじゃないですが、この作品ではそれだと聞き取れないですね。だから皆さん、ぜひ通常の速さでご覧ください(笑)!
――そうですね(笑)。緒方さんはコメントで「アフレコが楽しいです。コロナ禍始まって以来の楽しさ!(注:当社比)」と書いていました。アフレコはいかがですか?
緒方:コロナになってから、どのアニメの現場に行っても単独とか二人くらいで録ることが多いんです。でもこの作品では、主要メンバーで頭から順に録らせてもらっているので、みんなでやっているという感覚を本当に久しぶりに感じています。それが本当に嬉しくて。
――掛け合いを楽しめている感じなんですね。
緒方:最近は他のキャストが絡んでくるシーンが増えてきたのでメンバーが入れ替わることもあるんですが、リンとハヤトとイースリイとポーラの4人で最初の何話かは録れていたんです。
朴:最近は、兄貴がいないときもあるんですよね……。
――先程、お二人で男の子役を一緒にできることが楽しみとおっしゃっていましたけど、その感想はどうですか?
緒方:もちろん楽しいです。掛け合えることって普通のことで、それが本来は当たり前だったんですが。
朴:私も楽しかったですねぇ。楽しかったっていうか……楽しかったですね。兄貴だー!って。
――では最後に、アニメを楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
朴:先程聞いて「そうだったんだ!」と驚いたんですけど『今あるアニメの概念をぶっ壊して、新たなアニメーション作りをする』ということを掲げて、この『平穏世代の韋駄天達』を作り上げているそうなのです。コロナ禍なので打ち入りもないし、プロデューサーの方々や監督と雑談をする時間も空間も十分に共有できないので、そういうことをこの取材で初めて聞いたんです。そんな気概のある作品に、こんなにやりたい放題やらせていただける役で出演できることが本当に嬉しいです。
モラルの欠片もない人達だらけのお話なので、誰か一人くらいは「このモラルは自分にもないな」と、キャラとの共通点を見つけられるんじゃないかなと思っています(笑)。いろんなことに裏切られて、『裏切られる快感』を覚える作品なので、ぜひぜひ、頭で考えずハートと魂でこの作品にのめり込んで、ズブズブになって、命の尊さを感じてもらえたらと思います!
緒方:命の尊さ!?
朴:あはははは(笑)。そうです。そこに違和感を感じてもらえれば!
緒方:ホントに? 我ら韋駄天たちに命の尊さは全然関係ないと思うけど(笑)。
朴:そういうことも出てくるのかな~と思って(笑)。
緒方:私も概ね朴さんの意見に同意ですが、テロップで必ず「よい子の皆さんは真似をしないでください」と出してほしい。韋駄天は心臓を貫かれても死なないけど、人間は死にますし、骨を折ったら治るのに時間もかかりますからね(笑)。
まだ予告PVしか見れていないのですが、めちゃめちゃ戦っているしボロボロになっていますけど、カラーリングがパッション溢れる感じのポップな色合いなので、そんなに悲惨な感じには見えないんです。いろんな意味で楽しんでもらえる作品になっていると思います。エグさもエロさもあるけど、それを超えた不思議な爽快感がある。単純にぶっ飛んだエネルギッシュな作品ではあるのですが、考察好きの方には追求したくなる部分もたくさんあるので、そこも楽しんで欲しい。
毎週「そう来ますか!」な台本を、「そう来ますか!」な芝居の応酬で満ちているスタジオ。毎回どこかで爆笑しています。そんな風に楽しみながらアフレコをしている我々の空気感みたいなものは伝わるのではないかなって。そうできるよう音響制作スタッフさんたちが一生懸命スケジュールを調整してくださっているおかげです。コロナ禍始まって以来の"ある種"の楽しさを感じていただけるのではないかと。
ぜひ、アニメーションらしいアニメーションを、楽しんでください!
TVアニメ『平穏世代の韋駄天達(へいおんせだいのいだてんたち)』作品情報
放送・配信情報
フジテレビ“ノイタミナ”ほか各局にて
毎週木曜24:55より放送
FOD / Amazon Prime Video にて独占見放題配信
※2話以降TV放送後次週放送回先行配信
※放送時間および配信時間は予告なく変更になる場合があります。予めご了承下さい。
ストーリー
“韋駄天”ד魔族”ד人類”、
何が起こるか誰にもわからない禁断のバトルロワイアルがいま始まる――!!
壮絶な戦いの末、圧倒的な速さと強さを誇る戦いの神々「韋駄天」が
世界を破滅に導く「魔族」を封じ込めてから800年。
今や“あの戦い”は遠い神話の中の昔話でしかない。
生まれてから一度も戦ったことのない「平穏世代の韋駄天達」が平和ボケしている中、何者かにより、再び魔族が長い眠りから復活させられた――!?
武力、智略、政治、陰謀、使えるものはとにかく何でも持ってこい!
ノールール&ノーリミットな三つ巴のバトルロワイアルがいま始まる!!
スタッフ
原作:天原・クール教信者「平穏世代の韋駄天達」(白泉社「ヤングアニマル」連載)
監督:城所聖明
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:大津直
総作画監督:大津直、北尾勝
コンセプトアート:スカイエマ
美術監督:田村せいき
色彩設計:鎌田千賀子
3DCGディレクター:金子拓磨
撮影監督:加納篤
編集:柳圭介
音響監督:長崎行男
音楽:出羽良彰
アニメーション制作 MAPPA
オープニング・テーマ「聖者の行進」キタニタツヤ
キャスト
ハヤト:朴璐美
イースリイ:緒方恵美
ポーラ:堀江由衣
リン:岡村明美
プロンテア:石田彰
ギル:伊藤静
ピサラ:瀬戸麻沙美
ニッケル:上坂すみれ
コリー:石上静香
ネプト:天田益男
ミク:伊瀬茉莉也
ブランディ:本名陽子
タケシタ:宮本充
オオバミ:チョー
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原作情報
平穏世代の韋駄天達
原作:天原
作画:クール教信者
レーベル:YOUNG ANIMAL COMICS
ヤングアニマル(毎月第2・第4金曜日発売)にて好評連載中!
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コミックス情報
マンガParkにて連載スタート
白泉社の公式マンガアプリ
ダウンロード数:800万ダウンロード突破
作品数:800作品