劇場版『Fate/Grand Order -終局特異点冠位時間神殿ソロモン-』高橋李依さん×鈴村健一さんインタビュー｜マシュとロマニの絶妙な関係

かつてないほど「主人公」している藤丸

ーーお次は主人公の藤丸についてですが、『終章』での藤丸の印象はいかがでしょうか。

鈴村：今回、藤丸は新礼装を身に着けて戦いに臨むんですが、そのおかげかこれまでで一番“主人公感”がありました。詳しくは公開日まで言えないんですが、新礼装の力で今までとは違う戦い方ができるようになっているんですよ。

高橋：『FGO』の最終決戦を映像作品で描くにあたって、最高の回答があの新礼装だったんだと思ってしまいます。

『終章』での藤丸を見て、「彼がいなかったら、特異点の修復は不可能だった」という事実に、また改めて気づけました。藤丸がいかにピンチと向き合い、本来は戦いが苦手なマシュをどうやって奮い立たせてくれていたのか。『終章』を通して藤丸のマスターとしての真価がより伝わってきました。

鈴村：魅力的なキャラクターは今までたくさん出てきたけど、やっぱり主人公は藤丸なんだな、と思えたよね。

ーーそれでは最後に、『終章』をこれから観に行こうという方々に向けて、注目すべきポイントを教えてください。

高橋：原作ゲームで『終章』の内容を知っている方は、どうか「泣きに行くぞ！」と身構えながら劇場に向かわないでいただきたいなと。「泣くぞ泣くぞ！」という思いは、藤丸やマシュ、そしてロマニたちの頑張りとは真逆の感情かなとも思うんです。それよりは「藤丸たちと一緒に戦いに行くぞ！」という気持ちでぜひ観ていただきたいですね。

鈴村：内容を知っている方は、鈍器で頭を殴って記憶を一度消してから観ていただきたいですね。……まあ、それは冗談として。『FGO』は藤丸とマシュの物語ですが、『終章』はずっと焦点が当てられることのなかったロマニの物語でもあります。なのであえて言いますが、ロマニに注目して観ていただきたいですね。これまでロマニはカルデアで指示を出すだけでしたが、彼がどんな思いを抱えてこの10年を歩んできたのか、そして彼は何のために孤独に戦ってきたのかが本作で明かされます。『終章』を観たうえで、改めて『バビロニア』などを見返していただくと、また違った感慨を受けると思いますよ。

作品情報

『Fate/Grand Order -終局特異点冠位時間神殿ソロモン-』
全国の劇場にて7月30日（金）より上映中

【劇場情報】
https://anime.fate-go.jp/ep7-tv/theater
※上映館の情報は公式サイトをご確認ください。
※劇場情報は予告なく変更・追加する可能性がございます。

■公開直前PV
アニメ『Fate/Grand Order -終局特異点冠位時間神殿ソロモン-』公開直前PV

■イントロダクション
2019年10月より2クールに渡り放送され紀元前の古代メソポタミアを舞台に、人と神の壮大な闘いをTVアニメーションとして圧倒的なスケールで映像化し、大好評を博したTVアニメシリーズ『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』。

焼却された人類史を存続させるため、歴史上の特異点を修復すべく日夜活動を続けている人理継続保障機関・カルデア。マスター・藤丸立香と、そのデミ・サーヴァントであるマシュ・キリエライトは、カルデアの仲間たちに支えられながら、いよいよ最終決戦・終局特異点に立ち向かう――。

『バビロニア』に引き続き、CloverWorksが制作を担当、赤井俊文が監督を務め、大胆に繊細に映像化。ゲーム『FGO』リリース6周年となる記念すべき日（＝7月30日）から劇場特別上映が決定。

各章から様々なサーヴァントも参戦する第一部完結の物語。

未来を取り戻す、その運命の戦いの結末とは――。

■あらすじ
七つの特異点での戦いを遂行し、ついに聖杯探索グランドオーダーの最終地点――終局特異点、冠位時間神殿ソロモンへと到達した

人理継続保障機関・カルデア。

全ての元凶である魔術王ソロモンを倒し、未来を取り戻す。そのときを間近に控えた一行は、それぞれの時間を過ごしていた。

ロマニ・アーキマンは自分がこれから行うであろう選択に、マシュは限りのある命に、思いを馳せる。

そして最後の作戦を控えた藤丸は、新たな礼装に身を包もうとしていた。

これまでに得た多くの出会い、そして多くの未来を賭け、藤丸とマシュはついに最後の作戦へと赴く……。

■STAFF
原作：奈須きのこ／TYPE-MOON
リードキャラクターデザイナー：武内崇
監督：赤井俊文
脚本原作：奈須きのこ
キャラクターデザイン：高瀬智章
サブキャラクターデザイン：岩崎将大・滝山真哲・川上大志
総作画監督：浜友里恵
クリーチャーデザイン：浅賀和行
プロップデザイン：道下康太・竹内志保
コンセプトアート：幸田和磨
テクニカルディレクター：宮原洋平
美術監督：薄井久代・平柳悟・臼井みなみ・合六弘（マカリア）
美術設定：塩澤良憲・竹内志保
色彩設計：中島和子
撮影監督：松井伸哉・佐久間悠也
3DCG：株式会社白組
3Dディレクター：吉田裕行
編集：三嶋章紀
音楽：芳賀敬太・川崎龍
音響監督：岩浪美和
エンディングテーマ：愛弓「Eternity Blue」
制作：CloverWorks
配給：アニプレックス