マーベル映画最新作『シャン・チー/テン・リングスの伝説』日本版声優 細谷佳正さん&内田真礼さんが作品の魅力をご紹介!「マーベル・スタジオ作品のファンは絶対見た方がいい! 最後の最後まで席を立てない。劇場を後にできない展開になっています!」
マーベル・スタジオの最新作映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』が9月3日(金)より、公開中です!
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』で描かれるのは、最強ゆえに戦うことを禁じた新ヒーロー“シャン・チー”誕生の物語。
アメリカ・サンフランシスコで平凡なホテルマンとして暮らすシャン・チー(シム・リウ)。彼には、かつて父が率いる犯罪組織で最強の武術を身に付け、
組織の後継者になる運命から逃げ出した秘密の過去があった。しかし、悪に染まった父シュー・ウェンウー(トニー・レオン)が伝説の腕輪《テン・リングス》を操り世界を脅かす時、彼は宿命の敵となった父に立ち向かうことができるのか?
二度と戦わないと誓った男シャン・チーが、封印してきた力を解放し、葛藤しながらも過去と向き合い、運命を受け入れ、“本当の強さ”に目覚めていく姿を描いています。
今回は映画公開を記念して、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』の日本版で、シャン・チー役を演じている細谷佳正さんと、シャン・チー役の妹シャーリン役(メンガ―・チャン)を演じている内田真礼さんにインタビュー。作品やキャラクターの魅力から吹替ならではの演じる魅力についてなど、たっぷりとお話をうかがいました。
※シーンなど、一部ネタバレと感じる部分もありますので、作品をご覧になっていない方はご注意ください。
見終わった後に、シャン・チーたちと一緒に旅をしたように感じられる作品
――映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』という作品に対する印象をお聞かせください。
シャン・チー役/細谷佳正さん(以下、細谷):派手で美しいアクションシーンがありつつも、真に悪役というのが出て来ないところが、人間ドラマを面白くしていると思いました。
シャン・チーの父(シュー・ウェンウー役/演:トニー・レオン)も、ただ妻(ジャン・リー役/演:ファラ・チャン)に会いたかっただけで。それを遂げようとして、シャン・チーが引き戻されることになった。『自分を偽らずに本当の自分でいるべきだ』というメッセージは、シャン・チーがアジア人で、アメリカで暮らしているという設定に対してでもあるし、本当の自分で居なさいという事でもあるんだろうなと思いました。
アクションシーンも沢山あるけれど、どこか清潔感があって、必要以上に血が出ないし、バイオレンスではない。アクションなんだけど、極端にカンフーにも寄っていない気もしました。
そして、シャンチーが世界で公開されるということを考えると、多民族国家で生きている人々が、母国の文化や自分のアイデンティティーに対して誇りを持っていいじゃないか、というメッセージも込められている気がして、素敵だなと思いました。
そういったことのいろいろなバランスを鑑みて、子どもから大人まで分け隔てなく、楽しんでもらえるような内容になっている作品だと感じました。
――細谷さんの「どこか清潔感を感じるアクション」という言葉が気になりました。
細谷:軽やかなんですよね。映画じたいはシリアスなテーマも含んでいるんですけど、決して重い雰囲気でそれを描いてはいない、というところがいいなと思いました。
――内田さん、作品に対する印象をお聞かせください。
シャーリン役/内田真礼さん(以下、内田):映画を拝見して、今回の作品は家族のお話を物語っているんだなと感じました。作品の中で、家族ひとりひとりにスポットが当たっていきます。
作中で描かれる家族というのは、団体としては小さなものなのですが、最終的に大きなお話になっていくんです。その中で、シャン・チーたちがいろいろな人に出会って、環境が徐々に変化していくところが、作品を見終わった後に、シャン・チーたちと一緒に旅をしたように感じられる作品だなと思いました。
それから、移動する時、車に乗るシーンがあるのですが、私はあのシーンがすごく好きで、マーベル(・スタジオ)作品らしさを改めて感じました。戦っているシーンももちろんそうですし、マーベルらしさというのがいろいろなところに入ってはくるのですが、あのシーンはとても印象的でした。収録の時もすごく楽しくて、ノリノリで収録した記憶があります(笑)。
敵をひとりひとり倒していく時も気持ちがいいんです。細谷さんは清潔感とおっしゃられていましたけど、空手の形(かた)みたいな感じもあるのかなと思いました。
一同:(頷きながら)あぁ~!
内田:敵を倒すためではなく、魅せるための動きのように感じて、ものすごくきれいで、いいシーンですよね。
細谷:(取材前に)内田さんが「冒頭のシーンのお父さんとお母さんの所作が美しくて好きだった」とお話されていました。
内田:きれいでしたよね!
細谷:シーンの最後に、父親が地面に落ちないように、母親が水の中に落とすように攻撃を逃すんですけど、そこも血が流れないようにつくっているところがいいなと思いました。
――細谷さんもお話していましたけど、シャン・チーのお父さんが悪者に見えなくて、愛するが故の狂気のように感じました。
細谷:権力を振りかざして好き放題していた頃の父親は、母親に会う前はもしかしたら悪だったのかもしれないですけど、母親が亡くなって、もう一度テン・リングスを付けたところからは、普通の人間らしいというか。愛する人を奪われたら、報復したいと思うだろうし、もう一度会えるなら、絶対に会いたいと思うだろうなと。
――内田さんはどのように感じられましたか?
内田:マーベル作品を見ていると、「あの犯罪組織のテン・リングスが出てくるの? お父さんはどういう感じなんだろう?」と気になると思うのですが、今回の作品を見て「こういう組織だったんだ!」と思いましたし、ワクワクしたところのひとつでした。そういった部分はマーベル作品らしい繋がりを感じましたし、ドキドキしました。
――お二人はマーベル・スタジオ作品をご覧になられていますか?
細谷:内田さんはマーベル作品を沢山見られています。僕はもうかじる程度で、『アベンジャーズ』、『キャプテン・アメリカ』、『アイアンマン』、『スパイダーマン』、シリーズを見たぐらいです。
内田:最近の作品では『ブラック・ウィドウ』を見に行きました。マーベル作品は、繋がりがどんどん生まれてくるところがより楽しめる部分でもあると思います。
『アイアンマン』からずっと続いている流れがまた新しいフェイズに入っているので、今回の作品も、マーベル作品が好きな方は特に見てほしいです!