2ndアルバム『Equal』発売記念 内田雄馬さんインタビュー｜「ARTIST」=「声」【短期集中連載企画 第1回】

内田雄馬さんの2ndアルバム『Equal』が9月22日にリリース！　誕生日9月21日の翌日にリリースされ、1stアルバム『HORIZON』から約2年ぶりとなるアルバムは、内田さんとファンの皆さんは同じ存在だというメッセージを込め、自身と皆さんつなぐ記号「=（イコール）」をテーマにした意欲作。

アルバムリード曲含め8曲の新曲に加え、『この音とまれ！』EDテーマ「Rainbow」、『あひるの空』EDテーマ「Over」、『怪病医ラムネ』OPテーマ「SHAKE！SHAKE！SHAKE！」、『灼熱カバディ』EDテーマ「Comin’ Back」、ノンタイアップシングル「Image」といった5曲のシングル曲を収録した全13曲の超強力盤です！

10月16、17日は幕張メッセイベントホールにて、自身初となるアリーナ2DAYSライブ『YUMA UCHIDA LIVE 2021「Equal Sign」』が開催されます！

そんな注目アルバムのリリース&ライブ開催を記念して、アニメイトタイムズでは全5回のインタビュー連載をお送りします。

『Equal』の収録曲の全曲紹介、内田さんを構成する5つの要素についてのテーマトークとそのテーマを漢字1文字で表していただくなど、アルバムとアーティスト内田雄馬の魅力に迫っていきます。

1回目となる今回はアルバムのコンセプトと1曲目から4曲目までを紹介。また、今回のテーマトークは「ARTIST」です！

アルバムは内田雄馬と皆さんは同じであり、皆さんと僕をつなぐものという想いを込めて

──アルバムを制作するにあたってのコンセプトと、タイトルの由来を教えて下さい。

内田雄馬さん（以下、内田）：音楽活動をしていく中で、「聴いてくださるあなたも内田雄馬の一員です」と言い続けてきた想いが形になっています。

タイトルは1stアルバムのタイトル『Horizon』は地平線が漢数字の「1」に見えることも由来の1つでしたが、今回も記号で書くと「=」で「2」に見えるという遊び心もあって（笑）。

もちろんそれだけではなく、僕と皆さんをつなぐものという意味や、僕は皆さんとは何の変わりもない同じ人間であり、一緒に力を合わせて歩んでいきたいという想いもあります。

──一緒に頑張っていこうというメッセージが込められた曲も多い気がしました。

内田：コロナ禍の中で、他の方と直接お会いしたり、お話ししたりする機会が減って寂しさや、1人でいることの怖さ、未来への不安、自分に何ができるのだろうと感じていました。

そんな時に「自分もあなたと同じように不安を抱いているんだよ」と言ってもらえたら救われる気がしたんですよね。その想いがタイトルや楽曲につながっています。

──またライブが控えていることもあり、ライブを意識したアルバムにもなっているのかなと。

内田：そうですね。ライブでのパフォーマンスや構成を考えて、「こんな曲も欲しいな」と思った曲をオーダーした部分もあります。

全曲紹介　Part.1

「You & I」はアルバムの入口&「equal」につながるデジタルアレンジのコーラスと言葉のみの曲

──では収録順に収録曲のご紹介をお願いします。1曲目の「You & I」はオーバーチュア的な曲ですね。

内田：『HORIZON』の1曲目にも「Harmony of waves」という僕の言葉とコーラスだけの楽曲がありましたが、今回もやりたいなと思って、アルバムの入口となる曲を作りました。

ただコーラスだけだと「Harmony of waves」と同じ印象になってしまうので、何か変化が欲しいなと思って、今回は楽器も入れて、デジタル系のアレンジにしてみました。音が左右から中央に集まって聴こえるようなギミックも入れています。

そして次の「equal」につながるように、歌詞の中にも「=life」や「=dream」などのフレーズも入っていて、アルバム全体を象徴するような1曲になっていると思います。

──「equal」は本格的なヒップホップの要素が詰まったダンスチューンですね。歌詞には「You&Iどころじゃない～きっと僕たちは=（イコール）」と前曲からつながりつつ、コンセプトも体現しています。

内田：アーティストとして活動していく上での大事なメッセージも込められています。アルバムのコンセプトと同じく、僕とあなたに違いはなく、助けが必要な時は支え合い、楽しい時は喜び合ったり、1人ではなく、一緒にいることが大切なんだと伝えたくて。

そんな想いをノリのいい、ポップな曲にのせているので、きっと受け入れやすいし、気持ちも明るくなってもらえるのではないかなと思っています。

──メッセージ性がありながらも「ばぁっ！こんな変顔どう？」や「涙は流れ星にするから ねぇ、いいかな？」など表現が身近に聞こえるのもいいですね。あとサビ「I I」は「アイアイ」と歌っていますが、聴くとキャッチーですし、2枚目を表す「II」にも見えて。

内田：「I I」は英語としては使わない表現ですが、アルバムのメッセージとも重なる意味を込めていますし、歌詞カードで見るとちょっとかわいいですよね（笑）。

──ラップもライムの歌い方や表現も何通りもあって難しいはずなのに上手で。

内田：ありがとうございます（笑）。レコーディングなどでアドバイスしてくださるスタッフさんたちのおかげです。

3人の方が作曲にクレジットされていますが、ヒップホップ、ダンスミュージック、ポップなどいろいろな要素がミックスされていて、華やかさもある楽曲にしてくださいました。でもキーが高いのに加えて、メロディの継ぎ目が少なくしっかり息を吸わないと歌えないので難しかったです。

──MVではカラフルなセットをバックに「SHAKE！SHAKE！SHAKE！」のMVのようにダンサーと楽しそうに踊っていたと思ったら、シンプルなスタジオでシックな衣装で踊る雄馬さんも。

内田：人の持つ2面性を表現したくて、ポップとクールで構成しました。ダンサーチームが入ってくれたので華やかになりましたし、特にポップなパートではダンス以外でもかなり遊びを入れてくれました。みんなともこれまでライブやMV撮影で一緒にやってきてすっかり仲良くなったので、自然と楽し気な映像が撮れたのかなと思います。

でもダンサーのみんなは、棒を持って「=」を作ったりなど撮影の中でやる事が多く大変だったと思うので、本当に感謝です。シックなパートはポップパートを撮り終わって、全セットを撤去した後だったので、「あともうちょっとだ」とみんなで集中して踊り切りました。

「Comin’ Back」はカバディの表現しながら攻めの姿勢を貫いた曲

──「Comin’ Back」は8枚目のシングルで、クールさの中に熱さを秘めたダンスチューンです。

内田：僕が出演させていただいたTVアニメ『灼熱カバディ』のED曲です。タイトルを直訳すると「戻って来る」ですが、カバディは敵陣にいる相手をタッチして自陣に戻るまでが攻撃という個性的なスポーツで。体と声だけで戦い、常に頭の中はフル回転し続けるスピード感と戦略的な面があるのがおもしろいところだと思います。

攻撃する時は「カバディ」と言い続けなくてはいけなくて、それを「キャント」と呼びますが、この曲も特にサビでは呼吸する間もないほどのスピード感で歌っています。肉体的にも激しい曲でしたが、カバディのような攻めの姿勢を最後まで貫こうと制作しました。

──カバディを表現したような歌詞でありながら、雄馬さんが演じた宵越の試合中、熱くなりながら冷静に分析するところにも合致しているような。

内田：そうですね。宵越君は優れたスポーツ脳を持つ天才で、冷静に分析して戦うタイプですなので、そんな姿も重ね合わせています。疾走感もあって聴いているとテンションも上がってくるので、自分にとっての大切な戦い、試験や試合、仕事などの前に聴いていただくのにピッタリかなと思います。

──「Image」は6枚目のシングル曲ですが、4枚目の「Rainbow」、5枚目の「Over」がバンドサウンドだったのに対し、クールで浮遊感があるサウンド感の曲だったので驚いた記憶があります。

内田：久しぶりのノンタイアップのシングルだったので、純粋にその時自分がやりたかった音楽を作らせていただきました。去年の夏にリリースしましたが、自分と改めて向き合おうと意識し始めて、仕事に対してどう戦っていくべきかなど考えていた時期でした。

クールなダンスナンバーですが、自分の意識や感覚を研ぎ澄ましながら、闘争心を刺激する曲になったかなと思います。またMVでも初めて全編通して本格的なダンスを取り入れていて、その後の楽曲制作やパフォーマンスにも大きな影響を与えた挑戦の１曲になったと思います。