人気作の舞台第2弾『新サクラ大戦 the Stage ~二つの焔~』が12月17日より上演開始! 天宮さくら役の関根優那さんが「ターニングポイント」と語る舞台第2弾の見どころは?
昨年11月に上演され、大好評のうちに幕を閉じた舞台『新サクラ大戦 the Stage』の第2弾『新サクラ大戦 the Stage ~二つの焔~』が12月17日より上演開始!
『サクラ大戦』の代名詞ともいえる田中公平さんが音楽を担当し、出演者全員が女性であり、衣装の再現性の高さと華やかさ、美しい歌唱パフォーマンスと激しいアクションなどのミュージカル性は『サクラ大戦』の舞台そのまま。それに加え、ゲームの「LIPS(Live&Interactive Picture System)」やAR演出など新機軸も取り入れて、大成功のうちに幕を閉じました。
今年3月のライブコンサート『新サクラ大戦 the Stage ~桜歌之宴~』9月の『新サクラ大戦 the Stage 〜桜歌之宴・彩〜』を経て、待望の舞台第2弾が上演されます。
今回は「上海華撃団」と「倫敦華撃団」が初登場し、前回以上に激しいバトルやアクションが繰り広げられるとのこと。もちろん田中さんの新曲も見どころの1つです。
公演を控えた天宮さくら役の関根優那さんに、本公演の見どころや『新サクラ大戦』の舞台の魅力について語っていただきました。
※ステージ写真は、前作「新サクラ大戦 the Stage」の撮影写真です。
実際に使用するセットや舞台で演じたのは公演直前。危ないアクションは命を預ける覚悟で
――昨年11月に『新サクラ大戦』初の舞台公演が行われましたが、さくら役が決まった時の感想と、どのような想いでステージに臨まれたのでしょうか?
天宮さくら役 関根優那さん(以下、関根):さくら役に決まったのが2019年の夏でした。嬉しかったのですが、プレッシャーや責任感のほうが大きくて。
ただ公演自体が2020年3月に開催する予定が11月に延期になったことで、「待ってくださる皆さんの期待に応えたい」とか「絶対にこの公演を成功させたい」という想いがより強くなって、「自分ができることはすべてやろう。粉々になるくらいに出し切ろう」と思いながら全力で稽古に取り組みました。
――この『新サクラ大戦』に出演する以前から数多くの舞台公演に出演されていましたが、2.5次元系の舞台をはじめ、舞台経験が豊富な関根さんでもこのタイトルの大きさや重さを感じられたのでしょうか?
関根:そうですね。『新サクラ大戦』に出演することが発表された時の反響もすごく大きかったですし、田中公平先生やスタッフの方から「関根さんにとってこの作品はターニングポイントになると思うよ」というお言葉もいただいて。自分の人生を賭けるくらいの真剣な気持ちでやらなくてはいけないと思って、臨んだ舞台でした。
――初公演の舞台上や稽古などで印象に残っている出来事はありましたか?
関根:昨年、延期された公演が11月にできることが決まって、みんなで再び集まった時に全員の顔つきがキリっとしていたり、緊張感が増していて。私だけではなく、他の花組メンバーも舞台上で私たちを支えてくれる芽組もみんな、『新サクラ大戦』への想いの強さを感じられたのが嬉しかったし、印象深かったです。そして稽古が始まると、楽しいし、みんな仲はいいけど、緊張感や真剣さは絶やすこともなかったです。
あと劇場の舞台では階段があったり、立体的なセットが組まれていましたが、稽古場は平面なので、イメージをしながらやっていました。更に殺陣も激しいので、相手に命を預けてもいいというくらいの信頼関係がなければできないんですよね。だから公演前日に劇場の舞台についたら短時間の間に確認しなくてはいけないことだらけでした。
まさかだった殺陣中の歌唱。お客さんの拍手で次の展開が決まる「CLAP LIPS」は毎回ドキドキ
――立体的なセットに加え、ARの演出があるし、更に歌うパートもあるし、観客としては見応えがあるけど、演じるほうは大変そうですよね。
関根:そうなんです! 舞台上で殺陣のシーンがあることは聞いていましたが、歌いながらとは聞いていなくて。しかも「OPで殺陣をしながら歌うよ」と(笑)。サクラの曲っていざ歌うとなると想像以上に難易度が高い曲ばかりなのに、OPで歌う「新ゲキテイ(「檄! 帝国華撃団<新章>」)」は特に私の中では難しく、消耗度も高い曲で。
いわば最初からトップギアで、超難易度の曲をパフォーマンスしなくてはいけないので、開演前はいつも緊張で震えていました(笑)。
――ゲーム内でユーザーが選ぶ選択肢によってキャラの信頼度や反応が変わる「LIPS(Live&Interactive Picture System)」も演出上で取り入れられていたのもおもしろかったです。
関根:お客さんの拍手の大きさによって選択肢を決める「CLAP LIPS」というシステムでした。結果が決まるまで、後ろ向きで待っているんですが、「どっちになるかな?」と私たちもワクワクしていました。
お客さんも楽しんでくださったようで、声が出せない分、拍手で応援してくださって。この状況だからこそ、想いを拍手に込めてくださったと思うし、私たちにもその熱い気持ちが伝わってきました。
――『サクラ大戦』といえば、田中公平さんの音楽ですが、この公演でもストーリーを演じる1部に加え、2部の歌謡ショーなど素敵な名曲ばかりで。田中さんともお話しされたそうですね。
関根:先生は『サクラ大戦』に対する想いが一番強い方だと思うし、歴史をすべて見てきた方で、私は『新サクラ大戦』からの参加だったので、これまでの『サクラ大戦』について私が知らないことや舞台の空気感、裏話などしてくださいました。
延期期間があったことで、詳しくお話をうかがう機会も増えたなどより距離感が縮まった気がします。先生は気さくな方ですし、すごく偉大な方なのに私たちと同じ目線で話してくださるので、私たちもすごくやりやすいし、今ではわからないことや不安に思ったら何でも相談させていただいています。
――公演後の反響や反応はいかがでしたか?
関根:最初は、これまでの『サクラ大戦』の舞台のように、アニメやゲームで演じていた声優の方ではなく、舞台役者がやるということや延期も重なって、「いったいどうなるのかな?」と心配される方も多かったし、私も不安がありました。
でも稽古を重ねて、舞台を作り上げていく中で、「皆さんの予想を裏切るくらいの素敵な舞台になるはず!」と手応えを感じていました。そして公演が始まると想像以上の高評価をいただいて。むしろ「次回作への期待が大きくなってしまいそう。大丈夫かな?」と心配になったくらいで(笑)。でも私たちの想いや熱意が皆さんに伝わったことが感じられてよかったです。