最初は自信がなかったみのり役。知れば知るほど大好きに!? アニメ『トロピカル～ジュ！プリキュア』石川由依さん インタビュー【連載第3回】

「プリキュア」シリーズ18作目『トロピカル～ジュ！プリキュア』が、ＡＢＣテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネットで放送中です。

放送からもうすぐで1年が経ち、物語はついにクライマックスへ。そこで今回は、キャスト陣にインタビューを実施し、物語を振り返った感想を伺いました。

第3回はキュアパパイア/一之瀬みのり役・石川由依さん。クライマックスに向けた見どころはもちろん、『トロピカル～ジュ！プリキュア 感謝祭』についてもお話いただきました。

許されるならまだまだみんなと一緒にいたい

──『トロプリ』がクライマックスに向けて物語が動き始めています。アフレコもクライマックスに差し掛かっているところだと思いますが、石川さんの今のお気持ちとしてはいかがですか？

キュアパパイア/一之瀬みのり役・石川由依さん（以下、石川）：長いと思っていた1年が、あっという間に過ぎ去り、もう終わってしまうことに驚きを隠せません。

許されるならまだまだみんなと一緒にいたいのですが……それは難しいので、最後までみんなと楽しく思いっきりトロピカりながら、駆け抜けたいと思っています。

──石川さんがキュアパパイア／一之瀬みのり役を演じる上でいちばん大切にされてきたことはなんでしょうか。回を重ねていくうちに、気付いたこと、変化した気持ち、改めて気づいたみのりの魅力などもありましたら合わせて教えてください。

石川：普段はポーカーフェイスであまり感情が見えないみのりですが、みのりの中にもちゃんとトロピカった気持ちがあることを忘れないこと！そして戦うときには、絶対に諦めないこと！を大切にしています。

登場したばかりの頃は、みのりのことがイマイチ掴めずにいましたが、回を重ねていくにつれてどんどん面白いところが出てきて、知れば知るほど大好きになりました。

控えめで自信を失う時もありますが、大好きなものややりたいことには真っ直ぐで積極的。そんなみのりの魅力を最大限引き出していきたいと思いながら演じてきました。

──（現在の収録の段階で）これまでのエピソードを振り返って、キュアパパイア／一之瀬みのりの好きなシーン・お話や、自身の役以外で「トロピカってる！」と感じたシーン・お話を教えてください。

石川：いっぱいあって選ぶのが難しいのですが…みのりとローラの関係性がすごく好きです。出会った当初は性格も真逆で、1番心の距離が遠そうな2人でしたが、くるるん登場回ではみのりがローラに想像力の大切さを教えたり、2人の入れ替わり回ではお互いが見ている世界を体験するという特別な経験をしたり……全然違うからこそ学びや気づきがあって、いつの間にか唯一無二の関係性になっていたように思います。

なぜみのりが小説を書けなくなったのかを気にかけてくれたのもローラで、そんな2人の関係がとても尊く感じました。今までは1人で本を読むことが好きだったみのりですが、トロピカる部に入って、みんなと過ごすことでどんどん成長していく姿を見ることができて、嬉しかったです！

自分以外の役というか、みんながトロピカっていたのは、第33話「Viva！10本立てDEトロピカれ！」です！　あれはなにもかもが最高でした！（笑）

──これまでのお話のなかで特に印象的だったディレクションやアフレコでの出来事などありましたら教えてください。

石川：一番印象深いのは、みのり登場回のアフレコです。実は最初の時点ではみのりのことがよくわからず、理解できない子を演じることは難しいと思い、みのり以外の役でオーディションに臨んでいました。

最終オーディションでみのりを振っていただきましたが、正直自信はなく…。みのり役に決まったと聞いた時は、めちゃくちゃ嬉しいのと同時に、ちゃんと理解してあげられるのだろうかという不安がありました。

でも最初のアフレコの際、スタッフさんたちから「みのりは私たちもまだ固まりきっていないキャラクター。なので、石川さんと一緒に作っていけたら嬉しいです」と言っていただき、「最初から全てわかってなくてもいいんだ！みんなと一緒に考えていけばいいんだ！」と、すごく気持ちが楽になりましたし、そう言ってくださったスタッフさん達の優しさを感じました。

──前回のインタビューでは「みのりには秘めたものがありそう」とおっしゃっていましたが、40話では一歩踏み出し、【いま一番やりたいこと】のために動き出す場面が描かれます。みのりの確信に触れるお話でしたが、どのような気持ちでアフレコをされたのでしょうか。

石川：みんなの優しさとみのりの成長を噛み締めていました。最初はプリキュアになるのも「私にはムリ…！出来ない…！」と諦めていたみのりが、みんなに支えられて自信をつけ、最後には「私は、キュアパパイアだってこと！」と胸を張って敵と対峙している…その姿に感動しました。

そんな風に自信を持って言えるようになったのは、みんなと過ごしてきた時間がみのりにとってかけがえのないもので、みのりなりにトロピカってこられた証だと思います。その感謝と意志の強さをしっかりと伝えたいと思ってアフレコに臨みました。