TVアニメ『ワッチャプリマジ!』皇あまね役・庄司宇芽香さんインタビュー「佐藤順一総監督の作品を見て声優という職業を知り、宝塚に憧れ芸能界を志した私にとってあまね役は使命・運命」
あまねのステージ曲の指導をしたのは宝塚のあの方
──あまねのステージ曲についても改めてうかがわせてください。「The Secret Garden」は、宝塚を彷彿させる上品でカッコいい曲です。さきほどお話にあった14話の脚本にも参加された天真さんが作詞を手がけられています。
庄司:実は……「この曲です」って仮歌をいただいたときに、思わず「いやいやいや、嘘でしょ!?」と。なんと仮歌、天真さんが録られていたんです。もうこのままで良いんじゃないか、というくらい素晴らしいものでした。「天真さんが歌われているこのテイストで、できる限り臨んで欲しい」ということだったんですが、レコーディング当日も天真さんがいらっしゃって、歌唱指導もしてくださったんです。
──ガチガチの、マジですね! すごいお話です。
庄司:そうなんです!(笑)緊張しましたが本当に嬉しかったです。「ここはみんなで一斉に踊るようなイメージです」など、宝塚のステージを例にわかりやすく教えていただきました。宝塚の皆様の技術力の高さを目の当たりにして、終わったあとはボロ雑巾のようになりました(笑)。もう立ち上がれないくらい。
──庄司さんにしかできないことだと思います。ある意味、庄司さんの夢もひとつ叶ったというか……。
庄司:プリマジに夢を叶えてもらった感じですね。一度夢見た舞台の方たちとお仕事させていただくって……変な言い方ですけど、天からの使命のように感じています。それと同時に、今まで声優としてやってきたことも試されているというか。「己の持てるものすべてを出せ!」と言われているような感じです。
──自分自身のマジを試されるというか。いろいろな思いが詰まった曲なんですね。
庄司:当時はまだアフレコがそこまで進んでいない状態だったので、あの歌を通して彼女を深く知ることができた気がしています。サトジュン総監督、坪田さんも現場にいらっしゃっていて。最初はおおらかな感じで歌っていたんですが、坪田さんから「もっと熱く激しく歌ってください。あまねはステージに立ったらオラオラ系なんで」と言われたのを覚えています。客席のひとりをロックオンして射抜いて落とすようなイメージで歌いました。そこで「こういう激しいものを内に秘めているひとなんだな」と。
──いち視聴者としても、ステージを通してあまねをよく知られた気がしました。初披露の時はあまねの引退劇という少し特殊なお話で。
庄司:14話はオープニング前の話の入りから凄い回でしたよね(笑)。 このインタビューが掲載される日(第17話放送後)の、翌週の第18話はあまねにスポットを当てたお話なんです。そこでまたひとつ彼女のヴェールに包まれた想いが、明らかに…なる…かな?(笑)。
──ところであまねは公式プロフィールにも「いつもおおらかだけどプリマジでは一変する!? 」とあります。そういった部分も感じながらのレコーディングだったと思うのですが、そんなあまねに共感する部分はありますか?
**庄司:*私も普段「話しているときと仕事の時とで変わりますね」と言われることが多いんです。「(スタジオの中で)人が入れ替わったのかと思った」と驚かれたりします(笑)。