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アニメ『BASTARD!!』谷山紀章、楠木ともり、安元洋貴、日笠陽子 声優インタビュー

剣と魔法の世界、そしてちょっと過激な表現に惹かれた思い出──アニメ『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』谷山紀章さん、楠木ともりさん、安元洋貴さん、日笠陽子さん インタビュー

元祖だからこそ“ドストレート”!いちおしキャラはダイ・アモン?

──演じられるキャラクターの魅力を教えてください。

谷山:ダーク・シュナイダーはダークヒーローやピカレスクヒーローでありながらも主人公なので、“良いもん、悪いもん”で分けると“良いもん”なんですよ。オレサマで性格最悪とも言われますが、ヨーコさんにどつかれたりしてどこか憎めないところもあって。なので演じるにあたっては、その可愛げを持たせることを重視しています。

楠木:ヨーコさんはヒロインでありながらも、しっかりとした強さを持っています。それでいてダーシュ、ルーシェには恋ではなく愛を持って接していて、あくまで姉のような母のような愛情を主軸に、怒ったり照れたりするギャップも見せてくれます。

そういった面は現代のヒロイン像とは異なる魅力だと思いました。演じる上ではその良さが伝わるようにというのはもちろん、原作ファンにも納得してもらえるようにとアフレコに挑みました。

安元:原作がこれだけ長く愛されているので、ほとんどの魅力はバレてしまっていますよね(笑)。でも演じてみて、ガラはお母さんみたいな人だなと再確認しました。

楠木:たしかに!

安元:「ママ?」と思ったことも(笑)。

一同:(笑)

安元:ガラは口うるさいけれど、しょうがねぇなと言いながら助けてくれたり、ダーク・シュナイダーに強く当たるヨーコさんを面白がっていたりと人間臭さが見えるんですよね。あと、ネイの変化や変わらない心に気付き、全部受け止めるところは肝っ玉かあさんみたいだと思いました。

日笠:ネイは自分の心の中に秘めた処女性と言いますか。四天王であり、皆を率いる責任ある立場にいるので、自分の目指す世界を切り開いていく覚悟を持っていますが、その根幹にはダーシュがいるんです。愛するがゆえに憎しみが生まれてしまうところとか、まさに女性ですよね。

安元:女性は皆そうなの?

日笠:そうですよ? 恐ろしいんです(笑)。

一同:(笑)

日笠:でも、そんな愛憎をダーシュが振り払うと、そこには小さい頃の甘えん坊なネイがいて。彼女はモノローグで「ダーシュ、ダーシュ」と言うシーンが多く、物語が進んでいくうちにすごくきれいなものが見えてくるんです。アフレコもだいぶ進んだ今だからこそそう感じています。

──お気に入りのキャラクターを教えてください

谷山:僕は、中の人を含めてダイ・アモンですね。

一同:(笑)

谷山:少ししか登場しないんですけど、アニメというところでかなり印象に残りました。

楠木:私もダイ・アモンと言おうと思ったんですよ(笑)。

安元:皆、ダイ・アモンでいいんじゃない?(笑)

楠木:私はガラが登場すると安心します。

安元:ママみがあるよね。

楠木:そうなんです! 解説役になってくれたりしますし、ダーシュを見守るような立場でありながら戦う時は男らしさを見せてくれたり。現代の主人公像に近いのがガラだと思うんです。

安元:あぁ〜、なるほどね。

楠木:ダーシュはワクワクするし、ガラは安心する存在です。

安元:僕もダイ・アモンなんですけど、見ている方には我々が何故こんなに盛り上がっているのか登場すればわかってもらえるはずです。一度退場しますけど原作ではその後にまた出てくるってことはきっと先生が気に入っちゃったんだと思います。アニメではより良いエッセンスが加わっていますので、ぜひ注目してほしいです。

あとアビゲイルも。怪しいキャラクターで言葉尻に変なことを言うんですけど、演じる杉田(智和)君のニュアンスの汲み取り方が素晴らしいんですよ。今、褒めてるんですよ?

一同:(笑)

安元:彼が演じることでより瑞々しくなったと言いますか、素敵になっているので注目してほしいです。

日笠:私はルーシェ(・レンレン)なんですけど、ルーシェとネイは本編で絡むことがなく、伊藤かな恵ちゃんとはアフレコが別で。私としては、伊藤かな恵ちゃんは可愛いキャラクターだったり、ヒロインを演じているイメージが強くて、ルーシェ役が意外だったんですけど、実際に1話から見させてもらったら「え!? これ、かな恵なの?」って。彼女の声優として、役者としての新たな引き出しを見させてもらったので、そういう意味でも印象深いキャラクターです。

──まだ原作をご覧になったことがない方へ魅力をアピールするなら?

谷山:いつの時代も少年少女はこういった作品が好きだと思うんです。僕らが10代の頃に通ってきた一番最初のダークファンタジーだったことが伝わったら嬉しいです。

僕はかつて、手塚治虫先生の作品を読んで、「この時代にこんなエロいことを描いていたんだ!?」と思ったことがあります。だから今の子には、そんな風に時代背景と照らし合わせながら楽しんでもらえるんじゃないかなと思っています。

楠木:元祖であるからこそ、戦闘シーンや技、エッチなシーンとかも変に回りくどくなくて。そんなドストレートと言いますか、教科書とも言える表現の数々は、最近の作品ではあまり見られないと思うんです。ですので、そんなストレートさを楽しんでほしいと思います。

安元:すばらしい。

楠木:ありがとうございます!

安元:この作品は最初からずっとクライマックスなんですよ。楠木さんの言うように、お約束的なことが沢山あるんですけど、それを貫き続け、詰め込んでいる。面白いところを小出しにしたり、美しい流れの作品が多い中、常にフルスロットルで進んでいくこの作品は、演じる側としてはすごく楽しかったです。

ラーメン二郎の全マシを食べているかのようなボリュームがあるので、皆さんの前に素敵に着丼できるようにがんばります(笑)。

日笠:皆さんが仰るように始まりの存在ということで、『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』を読んで漫画家になった人がきっといるでしょうし、またその人たちの作品を読んで漫画家を目指した人もいると思うんです。

私たち声優でも、新人の頃に出た作品を見て声優を目指しましたと言ってもらえることがあるので、そういう風に歴史は巡っていくものなんでしょうね。だから海みたいな存在だと思って。それくらい壮大で、世界を包んでいく、且つ、包んでいるんだけれど時折嵐を呼ぶ、そういう作品だと思います。

[取材/写真・MoA]

アニメ『BASTARD‼―暗黒の破壊神―』作品情報

【キャスト】
ダーク・シュナイダー:谷山紀章
ティア・ノート・ヨーコ:楠木ともり
ルーシェ・レンレン:伊藤かな恵
ガラ:安元洋貴
アーシェス・ネイ:日笠陽子
アビゲイル:杉田智和
カル=ス:小野賢章
シーラ・トェル・メタ=リカーナ:東山奈央
ほか

【スタッフ】
原作:「BASTARD!! 暗黒の破壊神」萩原一至(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:尾崎隆晴
シリーズ構成:黒田洋介
キャラクターデザイン:小野早香
クリーチャーデザイン:須永賴太
エフェクト設計:山田起生
美術監督:井上一宏(草薙)
美術設定:バーンストーム・デザインラボ
色彩設計:篠原愛子
特効監修:谷口久美子
特殊効果:荒畑歩美(チーム・タニグチ)
3DCGI:Felix Film
撮影監督:髙津純平
編集:長谷川舞(editz)
音響監督:えびなやすのり
音楽:高梨康治(Team-MAX)
OPアーティスト:coldrain(Warner Music Japan)
EDアーティスト:Tielle(Warner Music Japan)
プロデュース:Warner Bros. Japan
アニメーション制作;ライデンフィルム
ほか

【配信情報】
2022年 Netflixにて2クール(全24話)全世界同時配信

公式サイト
公式Twitter:@bastard_PR

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