スズナの汗ジトにびっくり! 演技のイメージは“二次元ギャル”!? 冬アニメ『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2』スズナ役・上坂すみれさん インタビュー【連載第9回】
本物の悪人がいない世界観!アニメで新たな発見も!
――第8話の感想をお聞きしましたが、そういったことも含めて、上坂さんから見てアニメ『プリコネR』の魅力はどこだと感じますか?
上坂:世界観の丁寧な作られ方も魅力ですし、基本的にこの世界にはすごく悪い人がそんなにいないんですよ。どこかにはいい心が宿っている人が多くて。なので、癒やしのストーリーではなくても癒やされるというか。
可愛いキャラクターがいっぱい出てきて、それぞれの表情のつけ方が違うのもいいですよね。アニメで初めて『プリコネR』を見た方でも、「この子、可愛い!」って心惹かれる子がいると思います。それに、アニメの動きがあることで、ゲームの立ち絵では隅々まではわからない小物も見えたりして。こんなアクセサリーなんだ、こんな風に髪がなびくんだとか、より生き生きと感じられるのも好きです。ミサキの髪留めがあんな形なんだっていうのもアップで見てわかりました。
――見た目ということでは、スズナ自身についてはアニメでどう感じましたか?
上坂:スズナはモデルをやっているのですごくスタイルが良くて、(一緒にいる)ミサキが小さいからというのもあると思いますが、華奢というよりもしっかりしているんですよね。弓を引く姿も格好良くて。普段のおバカな表情も、立っている時の格好良さもすごく素敵です。
――ポーズが決まりますよね。
上坂:そうなんですよ。さすがモデルだなって感じがします。
――スズナだけでなく【ルーセント学院】のミサキもイオ先生も出てきましたが、【ルーセント学院】の魅力はどういうところだと思いますか?
上坂:なんだかんだ成績の悪い生徒にも優しくて、いつも危機に立たされてはいても、やる気のある子を見捨てない校風が素晴らしいと思います。イオ先生がめちゃめちゃ厳しい先生だったら全然変わってきちゃいますけど、すごく優しくてちょっと天然だったりもして、ひとりひとりの自発性を大事にしてくれているのがいいところですよね。だからこそ、スズナやミサキも生き生きと一緒に遊んだり、勉強を頑張ってみるんだと思います。
――本当にいい先生ですよね。では、スズナたち以外で気になったキャラクターはいますか?
上坂:絡みがあったこともあって、やっぱりコッコロが可愛いなと思いました。あのつかず離れず、だけど程よい距離で見守ってくれている感じが可愛いなって。
――物語はこれから終盤に向かっていきます。第9話以降はどのようなところを楽しみにしてもらいたいですか?
上坂:第8話でも謎めいた示唆的なシーンがあり、クール(第2期)的には山場を迎えつつある話数だったと思います。ここで一度ハッピーに締めくくり、次はどういう展開になるのか。涙のシーンもどう繋がっていくのか、ぜひ最後まで見届けて欲しいなと思います。
スズナは“二次元ギャル”!? 演じる時のコツはとにかく○○を持って言うこと
――演技面のこともお聞きします。ベースの部分がゲームとアニメで大きく変わることはないと思いますが、アニメで演じてみていかがでしたか?
上坂:今回は分散収録ではありましたけど、(ミサキ役の)久野美咲さんと一緒に掛け合いをしながら録ることができました。ゲームはいつも1人で録っているので、テンションをミサキに合わせたりだとか、ゲームよりも会話感を出してお芝居できたと思います。動きや生き生きとした感じをつけやすかったですね。
――今後もゲームなどで掛け合いのシーンは出てくると思いますし、1人で収録する時にも活かされそうですよね。
上坂:そうですね。演じる側としてものすごく参考になることがいっぱいありました。ユーザーさんもこの話数を見たことで、こんな表情をしているのかなってスズナの理解度が高まったと思います。
――スズナは前作『プリンセスコネクト!』から登場しているキャラクターですから、最初に演じたのはかなり前になりますよね。独特のギャルっぽい口調を演じる上で、例えば当時のギャルを意識したとか、どのような役作りで臨んだのか教えて下さい。
上坂:初回の収録の時に、スズナは“架空のギャル感”がすごいと感じました。そんなに流行語を喋るというよりは、概念の中のギャルといいますか。(イベントなどの物語を通して)より仲間思いや優しさといったキャラクター性はプラスされましたが、口調は最初からこのままですね。
――架空のギャル、概念の中のギャルという表現は面白いですね。上坂さん自身はギャルというイメージではないですけど、逆に演じやすかったりするのでしょうか?
上坂:私がギャルから遠いのでやりやすい、というのはすごくありました。スズナは、文化系の人の空想世界にいる“オタクに優しいギャル”という種族だと思うんですよ。私はオタク寄りの人間なので、どういうギャルだったら萌えがあるかなと思いながら演じたというか。たぶん、実在するギャルを参考にすると、もうちょっとダウナーになると思うんですよね。
――確かに、リアルに演じすぎてしまうと、キャラクターとしての萌えにはならない気がします。
上坂:現実の世の中にはいろんなギャルがいるでしょうけど、そういうのを実地調査するわけではなく、いろんな作品で描かれているギャルを見て“二次元におけるギャル”を意識しました。二次元ギャルのいいところは、ちょっとお勉強が苦手だけど友達思いで人懐っこい、優しいというイメージがあったので、そこを大事にしています。
――そのイメージはわかりますね。言葉遣いに関してはいかがですか?
上坂:スズナが使う言葉は、流行語とかではないので逆に古びないんですよ。何年やっていても、ずっと一人称は「うち」だし、主人公のことは「ヒデサイ」と呼びますし。ただ、「もにカワ」ってなに?とはずっと思っています(笑)。
※ゲーム『プリコネR』では、スズナは主人公のことを「ヒデサイ」と呼んでいる。由来は「秀才」の読み方が「ヒデサイ」だと思っていたから。詳しくはゲームのキャラクターストーリーを参照。
――「もにカワ」……なんとなくは理解出来ても、ちゃんと説明するのは難しいですね(笑)。ほかに気になっているとか好きだなと思う口調はありますか?
上坂:「やばばば」も結構好きですね。驚きの度合いによって「やばばばば」って「ば」が増えたりするんですよ。実際の世界でギャルがこんな言葉を話しているのはあまり聞いたことはないですけどね(笑)。あと、「〜なんでよろ!」ってよく言っていますよね。これはむしろ昭和なんじゃないかと思ったりしました。
――ちなみに、そういったスズナらしい言葉遣いのコツみたいなものはあるのですか?
上坂:スズナ語が出てきたら、「とにかく自信を持って言うこと」「迷わないで発音すること」がコツです。先ほど言った「ヒデサイ」も、自分的には「秀才」って読んでいるくらい自信たっぷりに言うのがスズナを演じる秘訣だと思います。
――なるほど。
上坂:言葉遣いはちょっと不思議だけど、言っている本人(スズナ)は決して茶化したりふざけたりしているわけではない、というのが伝わるといいなと思って演じています。