私たちの新しい表情が出た主題歌に──主題歌シングルリリース記念『デリシャスパーティ♡プリキュア』の物語を明るく彩るプリキュア歌姫・Machicoさん、吉武千颯さんロングインタビュー
プリキュアシリーズ19作目となる『デパプリ』こと『デリシャスパーティ♡プリキュア』(ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネット)の主題歌シングルが3月30日(水)にリリースされます。
『デパプリ』のテーマは 「ありがとうの気持ち」「シェアする喜び」。キーワードは「ごはんは笑顔」!
Machicoさんが歌唱するオープニング主題歌「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」、吉武千颯さんによるエンディング主題歌「DELICIOUS HAPPY DAYS♪」が、笑顔あふれる物語をさらに盛り上げます。
プリキュアシリーズの歌姫としてお馴染みとなったおふたり。今作の主題歌にも並々ならぬ愛情を注いでいます。『デパプリ』第1話放送後のタイミングに、対談形式でお話をうかがいました。
プリキュアシリーズを背負う喜びと責任感
──『トロピカル〜ジュ!プリキュア』(以下、『トロプリ』)に続き、『デリシャスパーティ♡プリキュア』(以下、『デパプリ』)の主題歌を歌うことが決まったときはどのようなお気持ちでしたか?
Machicoさん(以下、Machico):私は『ヒーリングっど♥プリキュア』の前期エンディング主題歌ではじめてプリキュアシンガーとして参加させていただいたのですが、そこから3年連続でプリキュアの楽曲を歌わせてもらえることになるとは思わなかったので、本当に嬉しかったです。
『トロプリ』でははじめてオープニング主題歌を担当させていただき、その喜びが2年続いただけでも嬉しかったのに、まさか3年も続いていくなんて思っていなかったんです。
なので「こんなに長くプリキュアシリーズに携わらせていただきありがとうございます!」という気持ちが大きかったんですが、喜びと同時に責任感もありました。
吉武千颯さん(以下、吉武):こんなに何年も歌わせていただけることって本当に幸せなことで。プリキュアが大好きだからこそ、オーディションにもより気合いが入るといいますか。
自分が携わらせていただく作品が少しずつ増えていく中でプリキュアへの愛や、大好きな気持ちが大きくなっています。それとMachicoさんもおっしゃっていた通り、何年も歌っているからこその責任感も芽生えています。「もっと頑張ろう」「期待に応えたい」という気持ちがありましたね。
──いま吉武さんがオーディションとおっしゃっていましたが、主題歌にもオーディションがあるんですね。知りませんでした。
吉武:毎年オーディションがあります。オープニングもエンディングも歌って、という感じで。
Machico:オーディションの段階ではどちらの曲も歌うので、受かったとしてもどちらが担当なのかは分からずで。
──それは確かに緊張しそうですね。
吉武:吐きそうなくらい緊張します(笑)。
Machico:落ち込んで帰った記憶がありますね。
吉武:私もです。プリキュアシリーズは毎年曲が難しいんですよね(笑)。「ああ、ダメだったかも」という気持ちがありました。
──おふたりほどの方でもそう思われたんですね。そういったお話はおふたりでされたことがあるんですか?
Machico:主題歌を歌わせていただくことが正式に決まったときに、お互いのオーディションの記憶を話したんですが、そこでふたりとも落ち込んで帰ったってことがわかりました(笑)。
今までのプリキュアの主題歌を歌わせてもらっているので、(オーディション現場には)知っている制作の方もいらっしゃるんですよね。
そういった方が見守ってくれている中で、オーディションに受かりたいという気持ちと、ちゃんとした自分でいなくちゃって気持ちとが重なって、喉の緊張につながってしまったんです。
吉武:そうなんですよね。普段のパフォーマンスを見てくださっている方たちばかりだからこそ、「上回るものを出さなきゃ!」って。
Machico:そうそう!
──さきほど吉武さんが「毎年曲が難しい」とおっしゃっていましたが、前回の対談のときにもMachicoさんが「プリキュアは次から次に難しい曲がくる。だからこそ成長をさせてもらえる」といったことをおっしゃっていて。今回もまた、チャレンジとなる曲だったと思いますがいかがですか。
Machico:そうですね。オープニング主題歌の「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」はサビから始まる楽曲なので、オーディションでもレコーディングでも頭から物凄く気合いが入りました。リズムの変化も特徴的です。Aメロ、Bメロはハネ感の強いフレーズだったり、歌い方だったりするんですけれど、サビになった瞬間に一気に包み込むような大きなリズムになっていて。
『トロプリ』のときに比べると歌いやすいキーではあるんですけれど、変化がある曲なので、リズムのとり方が全体的に難しいなと感じています。1年間いっぱい歌って、曲と一緒に成長することができたらいいなって。
──Machicoさんは、よく「高いほうが歌いやすい」とおっしゃっていますよね。
Machico:そうなんです。ただ『トロプリ』の時はめちゃくちゃ高くて。あと最近気がついたのが、キャラクターで歌うときはもともとの喉のチャンネルを高いモードにしているので高いパートも歌いやすいんです。
でも最近喉の歳を重ねてしまったのか、かっこいい系の高低差がある曲はチャンネルをスムーズに変えることが難しくなってきて。今鍛え直しつつ、ケアをたくさんして練習をしているところです。
でも「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」はその高低差も自分の中でしっくりくるものがありました。出しやすい音域ですね。
──「年齢を重ねて」とおっしゃっていたんですが、Machicoさんへの期待が年々高くなっていて「もっとできるだろう!」と次から次へと難しい曲が届いているような気がします。
吉武:うんうん(笑)。
Machico:期待していただけるのはすごく嬉しいです(笑)。いつでもどんな曲を歌えるように、自分磨きを頑張ります!
──リズムが難しいというお話をしていたときに吉武さんがずっと頷かれていて。オーディションで歌われたときにやはり感じましたか?
吉武:そうなんです! そんな難しい曲を自分のものにされているのが本当にすごいなって思っていました。尊敬します。
Machico:(照れながら)いえいえいえ。
明るく、可愛らしい歌い方を心がけて
──「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」のレコーディングはいかがでしたか?
Machico:レコーディング前に制作の方に『デパプリ』がどういう作品なのか、説明を聞いたんです。きっと吉武ちゃんもそうだったと思うんですが。
そのお話を受けて、身近にある幸せがいかに特別で、素敵なことかを歌で伝えたいなと思いました。それで今まで以上に歌の中の当事者になって、感謝の気持ちの輪を広げていけるように意識して歌いました。
擬音が多いということもあって、明るく、可愛らしい歌い方をしているところは今までとちょっと違うところかなと思います。心がルンルンするような気持ちをたくさん込めました。
──作詞を手がけられたマイクスギヤマさんは、『トロプリ』イメージソングの「CLAP!〜勇気を鳴らせ〜」をはじめ、プリキュアシリーズの楽曲の作詞もされています。マイクさんの歌詞を見たときはどのような印象がありましたか?
Machico:マイクさんの歌詞って歌っているときに表情をつけやすいんです。抑揚とはまた違って……なんていうのかな、演技に近い感覚で歌うことができるんです。そこにすごく魅力を感じています。
以前、マイクさんが講師を務められている専門学校のオンライントークイベントに参加させてもらったことがあって、そのときにマイクさんに直接伝えさせてもらいました。
マイクさんは「歌詞を書いて渡したあと、シンガーの方に感想を聞く機会はなかなかないからすごく嬉しい。どういう歌詞が歌いやすいのかっていうのはシンガーさん次第だから」とおっしゃっていて。
ご時世的にもスタジオに来ていただくことが難しいので、その時マイクさんのお話できたことが「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」を歌うにあたってプラスになりました。
──「ぐぅ~ぐぅ~ぐぅ~のメロディ ユニゾンしちゃうよ」ってところもすごく可愛いです。サビは<この感動(おもい)を 分け愛たい>という表記になっていて、マイクさんならではの言葉遊びが散らばってますよね。
Machico:字幕で見たときに新しい発見がありますよね! 分け合いたいが<分け愛たい>になっていたり、<感動>を<おもい>と読んだり。耳で聴くときとはまた違った印象が歌詞と一緒に届けられるのが、マイクさんならではのスパイスが効いてるなって思いました。
──特に<この感動(おもい)を 分け愛たい>というところは、コロナ禍の今だからこそグッとくるものがありましたね。
Machico:そうなんですよね! いつになったら心の距離感のまま近づいて、ご飯食べたり、お話できたりできるんだろうなって。