アニメ『トモダチゲーム』四部 誠役 大野智敬さんインタビュー|自分が参加者になったらという視点で楽しめるアニメ、4話は犯人の思惑通りに進むのかもお見逃しなく!【連載 第4回】
四部は自身に近くて、大好きなキャラ。声優生活でこんなディレクションを受けたのは初めてで困惑?
――演じる四部の印象と共感できる点、ご自身との相違点をお聞かせください。
大野:四部役でオーディションのお話をいただいた時、「なんて自分に近い男なんだろう?」と感じました。彼の気持ちも理解できる部分が多かったです。僕も騒がしいタイプで、口数も多いし、僕の中のフィルターも薄くて、すぐに思ったことを口にしてしまって。言った後に「あっ!? やべっ!?」と思うことも多くて。だから四部という役を理解し、自分に落とし込む作業は割とスムーズに進められた気がします。
自分との相違点は、彼は家が裕福で、イケメンでスポーツ万能ですが、僕は裕福でもないし、イケメンでもないことですかね(笑)。
――5人の中では裏表もなく、バカ正直なキャラクターだなと思いました。
大野:そうなんです。そのバカ正直さに助かることも多くて、作中で「これ、何で?」と疑問に思った時、四部も「何、それ?」と発言してくれて。「そうそう! 俺も聞きたかったんだ」って(笑)。メンタルや考え方が自分と近いから、すごく親近感もあるし、大好きなんです。
――演じる際に意識された点、受けたディレクションをお聞かせください。
大野:1話の収録の時に、僕が緊張していたせいもあってか、「かわいこぶらないで」と言われて、僕もつい笑ってしまいました(笑)。
僕が役を作りすぎると四部くんから離れてしまうみたいで、「いつもしゃべっている大野くんが四部に近いから、普通にしゃべるように演技をして」とも言われました。「イケメンだけどイケメンにしないで」とか「ひどいことを言っていても悪気はないから、そのままやってくれればいいから」というディレクションもありました。
あとよく言われたのは「もっとバカでいいよ」で、「もっと何も考えなくていいから」と言われて。マイク前ではあるけど、そのままの自分でしゃべることを要求されることは難しいですし、「あまり作らないで」というディレクションを受けたのは初めてだったので、とても印象深かったです。
収録中に雰囲気や気分が休憩にも残るのは没入できている証拠。そんな時の大野さんがとる行動は?
――5人の中に四部みたいなキャラがいることで、バランスが取れている気がします。
大野:ありがとうございます。収録でも5人一緒に収録させていただいていますが、ギスギスしたシーンが多くなってくると、休憩中も口数が少なくなりがちで。でも僕は比較的素のままで演じているので休憩時もギャップが少なくて、「〇〇さん、最近、〇〇でしたよね? ツイッターで見ましたよ!」と、皆さんにどんどん話しかけてしまうんですよね。僕自身、話すのが好きだし、それを許容してくれる現場や役でよかったです。
――そういえば前回ご登場いただいた美笠役の濱野さんが「休憩時間中はどういう顔をしてみんなと接すればいいんだろうね? と話したこともある」とおっしゃっていました。
大野:でも、収録時のギスギスした雰囲気がそこまであるということは、『トモダチゲーム』の世界観にそれだけ没入できているわけで、いいことだと思うんです。ただ四部のキャラクター性と僕の性格的な部分が相まって、休憩中など手持ぶさたになってしまうこともあって(笑)。そんな時は友一役の小林(千晃)さんが他愛もない話をしてくださっているところに、「そうですよね!」とよく入らせてもらいました(笑)。
――友一たちは高校2年生ですが、高校2年生の時はどんな学生でしたか?
大野:高校時代を振り返ると野球しか思い出せないほど打ち込んでいました。髪も五厘刈りの丸坊主で。こんな話し方をすると活躍していたように思われるかもしれませんが、部員数がすごく多かったわけでもないのにベンチウォーマーでした(笑)。
野球部時代から声が大きかったので、試合には出れないけど、選手に大きな声で発破をかけたり、応援したりする役割をしていました。守備が終わって戻ってきたピッチャーに「今日、球キテるよ!」と言ったり。声の大きさやその時の経験が声優にも活かされていると思います。
――ちなみにポジションは?
大野:ファーストでした。高校3年生になると副キャプテンも任されて。その時も試合には出られず、ベンチで、ピンチの時にピッチャーの元に行って励ましたり、まさに「モチベーター大野」でした(笑)。
――『トモダチゲーム』にちなんで、好きなゲームや得意なゲームは?
大野:スマホゲームではずっと『パズドラ』をやっています。気付いたら起動させていて、暇つぶしにちょくちょくプレイしています。あとカードゲームですが、『ポケモンカード』に最近ハマっています。ただみんなと会う機会がなかなか作れないので、1人でたくさんデッキを作って、1人で対戦しまくっています(笑)。
普段、あまりゲームでは遊んでいないのですが、僕は旅行好きで、よく友人と行って、温泉や海で遊ぶことが僕にとっての楽しみですね。
――小林さんもゲーム好きとのことなので、おもしろいゲームを教えてもらってみては?
大野:いいですね! ゲームについて熱く語る小林さんも見たいので、今度お話しする機会があった時に、そのネタをふってみたいと思います。
――アニメ・声優界で親友、仲がいい「トモダチ」は?
大野:この業界の友人はたくさんいますが、特に仲がいいのは同じ事務所で同期の森永彩斗くん、アーツビジョンの安田陸矢くん、ヴィムスの浦 和希くん、アイムエンタープライズの佐藤 元くんですね。一緒に旅行に行ったり、『ポケモンカード』の話題でよく盛り上がっています。