実写映画『ハケンアニメ!』声優・群野葵を演じる高野麻里佳さんインタビュー!「ハケン」争いで感じた「知ってもらわなければ、楽しんでもらうこともできない」の意味は?
アニメ界の新人監督と天才監督が「ハケン」を目指して激突! アニメ業界の裏側と関わる人たちの人間ドラマを描いた映画『ハケンアニメ!』(原作:辻村深月さん)が2022年5月20日より全国公開!
新人監督の斎藤 瞳役を演じるのは吉岡里帆さん、行城プロデューサー役を柄本 佑さん、天才監督の王子千晴役を中村倫也さんほか、おなじみの俳優陣に加え、2本の劇中アニメには梶 裕貴さん、潘めぐみさん、木野日菜さん、速水 奨さん、高橋李依さん、堀江由衣さん、花澤香菜さん、小林ゆうさん、近藤玲奈さん、兎丸七海さん、大橋彩香さんという豪華声優陣が出演することも話題に!
そんな注目の映画『ハケンアニメ!』でメインキャストのひとり、群野 葵役を演じ、アフレコでも『サウンドバック 奏の石』でも主役のトワコを演じるなど大活躍の高野麻里佳さんに初の実写映画出演の感想や映画の見どころなど語っていただきました。
初の実写映画出演を受けたのは「葵役だから」!? この映画で、お芝居以外に大変だったことは?
――初の実写映画出演について、オファーが届いた時の感想をお聞かせください。
群野 葵役 高野麻里佳さん(以下、高野):声優業界で細々とやっている私が実写映画で、しかも顔出しするなんて恐れ多いなという気持ちでした。もし声優役でなければ、丁重にお断りしていたかもしれません。でも群野 葵ちゃんという役柄を演じさせてもらえることになってからは、「葵ちゃんを表現したい」という気持ちで前のめりになりましたし、嬉しいことが多かった気がします。
――実写映画への出演が発表されてからの周りの反応や反響はいかがでしたか?
高野:たくさんの反響をいただきました。ファンの皆さんからは「遂に映画まで出るんだ!」とか。ただの顔出しではなく、実写映画だったことに驚かれた方も多かったみたいで。
あと、映画が正式発表されるまでは秘密にする必要があったため隠すのが大変でした。撮影所までは家族に車で送ってもらっていたんですけど、行き先が東映さんの撮影所であることに疑問を抱いていて。「いろいろ仕事があるの」とやんわりとかわしていましたけど(笑)、発表された時は「だからか」と納得していました。
――脚本を読んで感じた作品の印象や魅力についてお聞かせください。
高野:アニメ業界にスポットライトが当たることはなかなかないと思うし、私も知らなかったような裏側も知ることができて、脚本を読みながら「勉強になるな」と思っていました。
例えば、アニメの制作委員会の人たちがコの字になって会議しているシーンは、「アニメにはたくさんの時間と人とお金がかかっているから、実際もそうなのかな?」とドキドキしました(笑)。
また葵ちゃんはアイドル声優と呼ばれる役どころですが、彼女が普段どういう想いでお仕事に臨んでいるのかというところまで読み込むことができたので、私自身も身が引き締まる作品でした。
――様々な形でアニメに関わっている人たちが描かれていて、時にもめたりもするけど、それぞれが熱い情熱を持っているところが素晴らしいなと思いました。
高野:そうですね。みんながこの仕事に誇りを持っていて、好きなこと、大切にしていることを貫きたいからこそ、時には衝突してしまうこともあって。でもそれぞれの言い分や気持ちがわかるし、「みんな、素敵だな」と思いました。
最初は(柄本 祐さん演じる)プロデューサーの行城さんも嫌な人に見えるけど、すべてはアニメ制作をうまく進めるためだったんだとわかった時は見え方も変わったし、「現実でもこういう人がいるかもしれない」と思いました。