新アイドルコンテンツ『HeavenlyHelly』1stアルバム発売!【FAB-EL】のガブ役・竹田海渡さん、ジェリー役・草野太一さん、ミカ役・田中章貴さん鼎談インタビュー【連載第2回】
『HeavenlyHelly』(ヘヴンリーヘリー)は、声優×音楽×マルチエンターテイメントプロジェクト。神の怒りを買い、人間界に堕とされた天使と悪魔たちが、それぞれ元の世界に戻るために、堕天使=【FAB-EL(ファブエル)】、堕悪魔=【Inferno Teller(インフェルノテラー)】という2つのグループにわかれて、アイドルを目指すという新しいアイドルコンテンツです。
人間界から離れた彼らが何故アイドルを目指すこととなったのか、何故人間界に堕とされることとなったのか……現在YouTubeでは第3章のストーリーが展開中です。
そして、5月25日には、初となる2枚のアルバム『天国から堕ちた天使』(FAB-EL)、『地獄から堕ちた悪魔』(Inferno Teller)がリリースされます。本作にはこれまで発表してきた曲と最新曲、さらに第1章のボイスドラマをパッケージ。入門編としてもオススメの1枚です。
アルバム発売を記念して、アニメイトタイムズでは『HeavenlyHelly』のインタビューを順次公開。今回は【FAB-EL】より、ガブを演じる竹田海渡さん、ジェリーを演じる草野太一さん、ミカを演じる田中章貴さんの鼎談インタビューをお届けします。
天国や神様をリスペクトする3人
──見た目に反して毒舌なガブ、可愛いけれど小悪魔的なジェリー、無口で天然なミカ。一見バラバラに見えながらも信念を持った3人ですね。
草野太一さん(以下、草野):僕が演じているジェリーは見た目もカワイイ感じなんですが、子どもっぽくて気分屋な性格です。さすがに僕自身はここまでいたずらっぽくはないんですが(笑)、気分屋なところは自分に似ているのかなって。他にも共通点が結構多いので、「ジェリーになろう」というよりかは、身を投げて、作品に入れたらなと思っています。だから敢えて決め打ちはしないようにしているんです。コロナの影響で全員で掛け合いはできないのですが、周りの人をいじることが多いキャラクターなので、テンション感や空気感を意識して「今日はこういういじわるのほうがいいかな……」などと考えています(笑)。
竹田海渡さん(以下、竹田):いじわるの種類を考えてるんだ(笑)。
草野:例えば現場で竹田さんと会ったときに「あ、今日はこういうテンションで攻めてみようかな」とか。
竹田:こっちを見て決めてたのか(笑)。
草野:それもあります。結構自由に演じさせてもらっていますね(笑)。
竹田:草野くんはめちゃくちゃ自由なんですよ。アフレコのときも……ジェリーの「◯◯なんだよ、てへ」というセリフに対して、ガブがその台詞の真似をしながら「“てへ”じゃないですよ!」とつっこむ場面があったんですけど、ここを「てへ」じゃなくて「(高い声で)へへぃっ」と言ってきて。そんなの真似できないじゃないですか(笑)。でも物真似を成立させなくちゃいけないので、頑張って「“へへぃっ”」って再現したんですが、結局ジェリーのセリフから録り直しになって渾身の物真似も没になっちゃいました。
一同:(笑)
草野:その裏エピソードとしては、実は収録をしているときに「あ、ここ仕掛けられるかも」と思って(笑)。ちょっといじわるしたいなと思ったので、アドリブでやってみたんです。
竹田:いや、もう「仕掛けてきたな」って!だからちゃんと打ち返しました(笑)
草野:いろいろそういう仕掛けをしていったほうがジェリーに入りやすいなと。例えば、今日、インタビュー前にアフレコをしていたのですが、そのときは【Inferno Teller】でダーリョン役を演じている日向朔公くんと一緒で。純粋なダーリョンを騙して、「いっぱい騙せて楽しい!」みたいな内容だったんです。で、そのアフレコがはじまる前に朔公ちゃんに、アフレコブースのレンガを見ながら「朔公ちゃん知ってる? レンガの色って目の保養に良いんだって」という話をして……。
──へえ、そうなんですか!
草野:嘘なんですけど……。
竹田:僕は話を聞きながらうすうす分かってましたよ(笑)。
草野:「へえ、そうなんですね!」って朔公ちゃんが言ってるのを聞きながら、楽しい思いで収録に挑みました。
──ネタバラシはしてないんですか?(笑)
草野:収録が終わったあとにちゃんとネタバラシしました (笑) 。
竹田:終わった後(笑)。じゃあ収録中、朔公ちゃんはずっと騙されてたのか……。
草野:まさにジェリーとダーリョンみたいだなって(笑)。
──田中さんに仕掛けることもあるんですか?
草野:ミカはあまりジェリーの影響を受けないんですよね。むしろ、彼の空気感に返り討ちにされてしまう。章貴くんに対しては甘えているときのほうが多い気がする。
竹田:確かに章貴にはあんまりイタズラとかしないもんね。
田中章貴さん(以下、田中):今日はじめて、ちょっとしたいじわるがありました(笑)。1枚の色紙にみんなでサインを書いたのですが、僕が代表で宛名を書くことになったんです。で、宛名を書こうとしたときに「章貴くん、筆記体とかで書いちゃってもいいよ!」って言われて(笑)。「うまく書いてね!」という圧に負けてしまった僕は文字をうまく書けなくて……。
竹田:「書いちゃってもいいよ」(笑)。
草野:色紙を見て「あ、本当に緊張したんだ」と思いました(笑)。ジェリー役をいただいてから「イタズラをして楽しむってどういう気持ちなんだろうな」と気になって。チームメンバーにはいろいろと仕掛けてます。
──草野さんのイタズラが【Inferno Teller】の空気感を作るのに一役買ってるんですね。
竹田:僕は結構くらっていますね。くらいながらも「かわいらしいな」って思ってます。
草野:みんな優しいので許してくれるんですよ。
田中:そういう意味では、僕的にはおふたりはキャラクターと似てるなと思うんですけど、実際にはどうなんでしょうか?
竹田:僕が演じているガブのキャッチコピーが「己以外を見下す鬼畜天使」なんですが、その鬼畜という部分は似てないと思っています(笑)。似ているところの話をすると、彼は悪魔や人間が大嫌いで「汚らわしい」「滅しますよ」という言葉をよく発するんですが……この言葉を部屋の汚れなんかに対しても使うんですよね。「汚らわしい!」って。汚れにも対悪魔並に厳しい。そこは似てるかなと。
──お掃除が好きなんですか?
竹田:大好きです。僕の家が散らかってるときは心が乱れてるときなんですよ。排水溝まで掃除しないと気がすまないタイプです。【FAB-EL】は寮で生活をしているので、掃除は当番制なんですけど、ガブはこの当番をきっちりとこなさせようとするんです。「今日の風呂掃除はあなたでしょ!」「洗い物が溜まっていましたよ」とか。僕もメンバーに対して世話を焼いちゃうタイプで「もうあと5分だよ!」とタイムキープをしたり「このバッグ誰の!?」とかついつい言ってしまいます(笑)。だから共感するところも多いですね。
あと草野くん──普段はたいぴょんと呼んでいるんですけど、たいぴょんが僕にイタズラして「もう!」ってなるときは、自分とガブが重なりますね。ガブは冷静に見えて素直に驚くし、素直によろこぶし、素直にドヤ顔する。状況に対して案外率直な態度を取るんです。そういうところに共感しています。
ただ、そういった素直さは【FAB-EL】のメンバーに対してしか出てこなくて、堕悪魔に対してはまったく態度が違うんです。彼らのことは完全に毛嫌いしているので、一ミリたりとも心を許さないんですよ。こういった点は演技の面にも影響しています。例えば【FAB-EL】のダーリョンはガブに憧れているんですけど、ガブは冷たくあしらっていて。その冷たさは自分にない部分だったので、収録中はダーリョン役の朔公くんのことを一切見ないようにして、冷たく演じようと。収録終わった後には「朔公ちゃんごめんね〜!」って言いました(笑)でも、こういう似てないところもあるからこそ演じやすいところがあります。
──田中さんはミカを演じるにあたって意識されていることはありますか?
田中:ミカは天国を素晴らしい場所だと思っていて。太一さんの言葉なのですが「天国ガチ勢」です(笑)。【FAB-EL】のメンバーってみんな一枚岩ではないというか、個々の目的があって。ジェリーは「パパリンがいちばん」(神様のこと)、ガブ様は「エリート天使がいちばん」というところがあって。その中でミカは天国のことを最優先に考えていて、そこは絶対に曲げないし、頑固なんですよね。自分のペースを一定に保ちながらも「ここは言うべき時だ」ってときにハッキリと物申す、そのメリハリは意識しながら演じるようにしています。
草野:ボイスドラマの2章で、ファウタが「アイドル活動なんてやってらんないよ! 別に天国帰りたくないし!」って言って、ミカが「え、天国に帰りたいでしょ? 天国は良いところなんだから!」という頑なな意思を持って、ファウタを連れ戻そうとする話があって。そういうところでも強い意思が垣間見られます。
──田中さんは柔らかな物腰で、頑固というイメージはないのですが、どうなんでしょう?
田中:(ふたりに対して)どうですかね?
竹田:彼は周りの状況を優先するので、普段はそういう一面を出さないようにしている印象があるんですけど……彼の中にはしっかりとした信念があるので、それ故の頑固な部分が本当に、たま〜に出るんですよね。
草野:たまに出るのを見逃さない(笑)。
竹田:そう、トシキングのそういうところを見逃さない。
──竹田さんは皆さんをあだ名で呼ばれているんですね。
竹田:そうですね。章貴かトシキングと呼んでいます。僕は意識して、メンバーをあだ名で呼ぶようにしているんです。藤澤奨くんは奨ちん、三野雄大は……三野だけはあだ名がなくて「三野」と呼んでいますが(笑)。
草野:たいぴょんというニックネームをつけてもらったので、僕は“かいとぅん”と呼んでいます。最近呼びにくいなと思って、“とぅん”と呼んでいます(笑)。
田中:ニックネームで呼んでもらえるのはありがたいです。今までの人生であだ名がつくことがなかったので。
竹田:それは僕的に意味があって。【FAB-EL】のメンバーって先輩・後輩が混ざっているんです。奨がいちばん後輩で、その次に章貴、たいぴょんと三野がいて、その上が僕なんです。同じ事務所の例えば1年生から4年生までいるっていうような状況なんですね。こういう状況ではどうしてもお互いの立場を意識して気を使う部分が出てくるかなと思って。あんまり意識しないでいられるよう、あだ名で呼んでいます。
──すごくいい話です。でも先輩だからこそ見えることもあるだろうから、仕切る場面っていうのも出てくるとは思うんですが、あだ名で呼ぶと柔らかくなりそうですね。
竹田:そうですね。レッスンをする中で「その振りはそうじゃないんじゃない?」「もっとこういう歌い方にしたほうがいいんじゃない?」っていうディスカッションをよくするんです。そういうときに普通に呼び捨てで呼んでしまうと少しキツく聞こえてしまうかなと。できるだけ柔らかな空気の中で、後輩たちにも自由に意見してもらいたいんです。他にもいろいろな意味がありますが、とにかく仲良くなりたいなって思っています(笑)。