「これが本当の二人の始まり」──人気青春コメディの劇場版「からかい上手の高木さん」高木さん役の高橋李依さんインタビュー|高木さんと西片の中学最後の夏が見られるのは劇場版ならでは!
自主リテイクなど演じやすい現場を作ってくれたのは西片役の梶さんのおかげ
──西片役の梶 裕貴さんのお芝居の印象や魅力についてお聞かせください。
高橋:梶さんの演じる西片の言葉を聞いて、そこから出てきた感情や声で演じればいいという信頼感と安心感があります。例えば3期最終回の「3月14日」の西片が走って、高木さんを追いかけてきてくれたシーンは現場任せでいこうと。
長年やってきた感覚もあったし、「梶さんが何とかしてくれるはず」と信頼して、あまり悩まずに収録に臨めました。
また収録ではまずテストで自分が持ってきたものをやってみて、本番前にスタッフさんから「こんな方向でお願いします」などご提案をいただいて、修正して本番で演じた後、私たちから自主リテイクをお願いすることがあります。
梶さんも率先して言ってくださるので、私も安心してお願いすることができます。自主リテイクは、1回OKをいただいたものに対して、止めてしまう作業でもあるので、現場によってはそれがないケースもありますが、『高木さん』に関しては「思いついたならどうぞ」と受けて入れてくださって。そんな現場の雰囲気ができたのも梶さんのおかげだと思っています。
──1期のEDからずっと、高木さんとしてJ-POPの名曲をカバーされていますが、アニメのシーンやエピソードとリンクしているのが素晴らしいですね。
高橋:基本的にはアニメ内のエピソードに関連したワードや季節に関連する曲を選曲してくださっています。EDで流れるだけでなく、1期12話の「出逢った頃のように」(Every Little Thingカバー)や2期7話の「STARS」(中島美嘉さんカバー)は物語から続くように曲が流れて、楽曲もアニメの一部であり、ED曲まで本編になっていて嬉しかったです。
3期は最終回のEDの「花」(ORANGE RANGEカバー)で回収したのもよかったです。花は1話の夢の中でも出てきましたが、それを最終回で回収すると後から知った時は鳥肌が立ったし、また1話を見直した時に泣きそうになりました。夢オチというとんでもないからかいでしたが(笑)、シリーズ構成が最高だなといつも思っています。