「特『刀剣乱舞-花丸-』~月ノ巻~」桑名江役・伊東健人さん&松井江役・土岐隼一さんインタビュー ――今回の作品を通じてふたりの間には自然な関係が成り立っているのだと感じました
“とある本丸”を舞台に、刀剣男士たちがほがらかに過ごす日常を描いたアニメ『刀剣乱舞-花丸-』シリーズ最新作「特『刀剣乱舞-花丸-』〜雪月華〜」が三部連続で劇場上映。
「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪ノ巻~」に続き、第二弾となる「特『刀剣乱舞-花丸-』~月ノ巻~」が7月8日(金)より3週間限定で公開されます。
本作には、「特『刀剣乱舞-花丸-』」に初登場となる刀剣男士も多数出演。作品の雰囲気同様、アフレコは終始和やかだった様子です。「特『刀剣乱舞-花丸-』〜雪月華〜」に初登場となる桑名江役・伊東健人さん、松井江役・土岐隼一さんに詳しいお話をうかがいました。
『花丸』は笑顔になる
ーーおふたりは「特『刀剣乱舞-花丸-』」にご出演されるのは今回が初めてとなります。本作にはどのようなお気持ちで挑まれたのでしょうか。
伊東健人さん(以下、伊東):『花丸』の中では初めての登場ですが、最初のシリーズから数えると長い歴史のある作品。ゲームをプレイされている『刀剣乱舞』のファンの方も、『花丸』の空気感を知っている方が多いと思います。僕自身も『花丸』の柔らかい空気感をわかった状態だったので、台本を見ながら「うんうん、そうだよね」と、とても穏やかな気持ちになりました。ゲームだと戦うシーンや激昂する場面がありますが、『花丸』はひたすら平和で。桑名江の柔らかい表情や台詞などが見られるんじゃないかなと思います。
土岐隼一さん(以下、土岐):松井江が『花丸』の世界に入れる機会をいただき光栄だと思いました。僕らだけでなく新しく『花丸』に参加した刀剣男士の個性がふんだんに盛り込まれているストーリーになっていて。松井江は戦うイメージが強いので、「どんな雰囲気で松井江は『花丸』の世界にいるんだろう?」と思っていましたが、一言目から「あ! 松井だ」と思える台詞で。松井が日常をどのように過ごしているのかを垣間見えるシーンがたくさんあるので、僕にとっても新たな発見がありました。
ーー台本のお話がありましたが、台本を読んだときはどのような印象がありましたか?
土岐:『花丸』の雰囲気で江のメンバーのストーリーがどう進行するのかとワクワクしながら台本を読みました。『花丸』のお話は読んでいてずっと笑顔でいられますね。いろいろな事件が起こりますが、解決のために前向きに頑張っていく……。見終わったあと、気持ちよく劇場を去れるのも『花丸』の良さだと思いました。
伊東:僕らの登場シーンは畑から始まります。家族に近い間柄なんだなと今回の作品を見てさらに思いました。みんな自然体なんです。
土岐:うんうん。
伊東:(桑名江が)土を食べていても(笑)、「桑名江はそういう奴だよな」という感じで自然に受け入れていてくれる関係が素敵だなと思いました。直接的な台詞はないですが、「江の間柄は長いんだな」ということが、空気感で表現されている印象がありました。
土岐:若々しくない仲の良さがあるというか(笑)。長年ルームシェアをしているような、一緒にいることが当たり前といった空気が心地良いなと。
ーー そういった関係性というのは、「特『刀剣乱舞-花丸-』~月ノ巻~」ならではの見どころになりそうですね。
伊東:そうですね。長年の相棒感。桑名江なら周りが協力してくれた時に自然にお礼が言えたり、江のみんなが「これくらい当然だよ」と返してくれたりする信頼関係が見どころだと思います。そこまで長いシーンではありませんが、信頼関係が感じられるところが僕はすごく好きです。
土岐:とっとさん(伊東さん)がお話された通りです。江の繰り広げられる日常、関係性が短いシーンでもわかりやすく表現されています。刀剣の世界ですから、厳しく冷たい世界ではありますが、『花丸』の良さである日常感、江の温かさがギュッと詰まっているところが良いなって。江同士の掛け合いは今までになかったので、奥行きを感じて楽しんでいただきたいです。
アフレコも和やかなムードの中で
ーーアフレコについておうかがいさせてください。おふたりはご一緒に録られていたのでしょうか?
伊東:一緒だったよね?
土岐:うん(笑)。
伊東:土岐くんとはいろいろなコンテンツで一緒なので、アフレコのときに何気ない会話をしたように思います。今回のお話は、桑名江の可愛さ、のほほんとしている感じがより強調されています。今回は服も破れなければ(笑)、怒りもしない。桑名江の柔らかい人間性が出るよう意識しました。
掛け合いは初めてだったので、新鮮で楽しかったです。松井は“不穏な台詞担当”のようなところがあるので、キラーワードが多い印象がありました。
土岐:あはは、確かに。ひとつひとつの台詞はやべぇ奴なんですけど(笑)、他のキャラクターが優しく包んでくれます。ツッコむわけでもなく、スルーをするわけでもなく、松井江らしさを受け入れる空気感。お互いを分かり合っている雰囲気がこの作品にはあります。(篭手切江役の)広瀬裕也くんとも一緒に録ったことを覚えています。
(参加している刀剣男士の)年齢感はバラバラですが、何度も話している役者同士なので、緊張せずに収録ができたかなと思います。アフレコ時も共演のみんなが優しい雰囲気を出してくれました。
ーー作品の穏やかな雰囲気を声優さんたちも感じながらのアフレコだったんですね。
伊東:そうですね。また、今回は他の方たちのお芝居を見ることができて。別の刀剣男士のグループの方と会話しながら、穏やかな雰囲気を感じつつ……という感じでした。
ーーアフレコ時、なにかディレクションは受けましたか?
伊東:たぶん受けたんですけど詳しいことは覚えてなくて。それだけスムーズだったんじゃないかなと。
土岐:キャラクター性に関しての指示はなかったですね。スムーズでした。「松井江の可笑しいところを見せてほしい」とかはありましたけど(笑)。何度も演じているキャラクターなのでとても自然に収録が進みました。