この記事をかいた人
- タイラ
- 99年生まれ、沖縄県出身。コロナ禍で大学に通えない間「100日間毎日映画レビュー」を個人ブログで行いライターに。
週刊少年ジャンプにて連載されていた鬼才・藤本タツキ先生による人気コミック『チェンソーマン』。
本日2022年7月12日(水)、「ジャンプ+」にて読者待望の『チェンソーマン』第2部が公開となりました。
本稿では公開された第98話「鳥と戦争」の最速レビュー・振り返りを行います!
事前に公開されていた制服を着た少女の正体が明かされ、新たな物語がついにスタート。初っ端から藤本先生らしさ全開で、良い意味でヘンな漫画が始まってしまいましたね……!
まずは98話へと続く第1部の軽いおさらいから。
悪魔であるポチタと極貧ながらも幸せな生活を送っていたデンジは、日本政府とガッツリ繋がっていた「支配の悪魔・マキマ」に拾われデビルハンターとして生活します。
次々と現れる悪魔や、ポチタの心臓を狙う者たちと戦いながら、夢見た生活を送るデンジですが、全ては「チェンソーマン」を敬愛してやまないマキマの「チェンソーマン復活」のためのシナリオでした。
自分を利用し、大切な人たちの命を奪ったマキマをそれでも好きだったデンジは彼女を食う事によって決着を付けます。そしてナユタという名前の少女に生まれ変わった支配の悪魔と共に暮らし、支配の悪魔の夢であった「誰かとの対等な繋がり」を与えます。
その後デンジは高校に通いながら、デビルハンターとして「チェンソーマン」として生きていきます。
これが第1部の簡単な振り返りです。第2部ではそんなデンジのドタバタ学園生活が始まると予想していたのですが、流石そんな訳にはいかないのが『チェンソーマン』ですね……。
第1部のより詳しいストーリー解説はこちら↓↓
物語の始まりはとある高校の教室から始まります。
本編より先に解禁されていた謎の少女の正体はその高校に通う「三鷹アサ」。生真面目な性格でいて、強い嫉妬心を持ち、規則や自分の常識を守らないクラスメイトたちを死ぬほど軽蔑しています。
彼女のクラスで「コケピー」という鶏の悪魔を3ヶ月間飼育し、それを殺して食べるという食育イベントが行われることに。悪魔が動物と同じくらいのポジションになっていることが伺えます。(三鷹の親は悪魔に食べられたと噂されていた。ヒグマに襲われたくらいのテンションか?)
その後はお決まりのパターンで、コケピーを殺すことはできないとクラスが団結し共に生きていく事に決めるクラスメイトたち。その中で、三鷹もクラスに馴染めるかと思われたのですが、コケピーを抱いたまま転倒してしまいコケピーはグチャグチャに。結局、殻に閉じこもってしまうのでした。
全世界待望&衝撃の『チェンソーマン』第二部開始✨最新第98話「鳥と戦争」本日配信❗️
— 林士平(りんしへい) (@SHIHEILIN) July 12, 2022
同級生はチキン⁉️
⬇️https://t.co/yJWTOxFU5c
RT&いいジャン&コメント応援大歓迎‼️
コミックスは1〜11巻累計1300万部突破🌎💫
アプリで初回全話無料🆓⭐️第一部から一気読みで毎週水曜連載を是非💥 pic.twitter.com/PtupQ35K2q
そんな三鷹を気にかけたのはクラスの委員長と担任・田中。この2人は以前から三鷹と交流しようとしていました。
しかし、田中先生と委員長は体の関係があり、先生の本命は三鷹だったのです。委員長をうまいこと利用して三鷹とも関係を持とうとしていました。しかも委員長は「正義の悪魔」と契約しており、自分が本命になれなかったストレスや三鷹への嫉妬心を爆発させ、三鷹を殺してしまいます。(コケピー殺害も委員長の策略)
三鷹は死んでいく中で、自分自身の自意識によって生きづらい世界を作ってしまっていた事に気づきます。生前の生活に戻りたいと願った瞬間、「戦争の悪魔」が現れます。
三鷹の「生きたい」という気持ちに強引に答えて契約、戦争の悪魔が復活。戦争の悪魔は触れたものを、「戦争」に関連する武器に変化できる力のようなものを持っており、その場にいた担任の田中先生の脊髄を頭ごと引っこ抜いて「田中脊髄剣」を作り出し、正義の悪魔を一刀両断。正義の悪魔の腕を、サムズアップ(親指を立てるハンドサイン)の形の手榴弾に変え爆破。
ウォーミングアップが完了した戦争はチェンソーマンに「核兵器を吐かせる」と宣言するのでした。
久しぶりの『チェンソーマン』にも関わらず、胃もたれするほどに最高の第1話でした。藤本先生のウォーミングアップも完了していたようです。
第2部の敵?として現れたのは「戦争の悪魔」でしたね。第1部にてマキマが「武器の悪魔と4人の騎士でチェンソーマンと戦っていた」と話していた事から、ファンの間では「支配の次は戦争、飢餓、死の悪魔が登場するのでは?」と予想されていました。
マキマの言った「4騎士」とは、新約聖書に書かれた「ヨハネの黙示録」に登場する騎士がモチーフになっているようです。
ヨハネの黙示録はその他の映画作品や漫画などでも扱われており、キリストがこの世に開放する7つの封印の内の4つが、支配、戦争、飢餓、死をもたらす騎士たちとされています。
なので『チェンソーマン』第1部では支配が登場したので、今回は戦争が来るのでは?と言われていました。もし本作が「ヨハネの黙示録」に沿って進んでいくとすると、また様々な考察をすることができそうですね。4つの騎士を統べるキリスト的立ち位置キャラが登場するかもしれません。
それがチェ……と思ったのですが今週の話を読んでいると、そういったものが野暮なのでは?と個人的には思ってしまいます。
そこかしこにパロディが散りばめられていて、笑えないほどに残虐的というかグロテスクさに拍車がかかっていて「藤本先生、なんだテメェ~」と思ってしまうんですが、綺麗な構図やなんだかスカッとするテンポでこんな事をされてしまうとお手上げです。
最初は「田中脊髄剣……?」と戸惑っていた私ですが、今は「田中!!田中脊髄剣!!」と興奮している始末です。
正直な感想は「分かんないけど一生ついていくよ……」という感じでしょうか。ともかくモチーフだ元ネタだなんて細かいことを考えずに、自由に動く悪魔たちを存分に楽しみたい。『チェンソーマン』だけじゃなく、藤本先生の描く世界を楽しみたいです。
そして読者のワガママとして、作者の気持ちや意図を妄想し共鳴できれば幸せな事は無いなと思います。作品との向き合い方は人それぞれなわけですが、私はこれからも“フツーに楽しみたい”と思います!
99年生まれ、沖縄県出身。コロナ禍で大学に通えなかったので、「100日間毎日映画レビュー」を個人ブログで行い、ライターに舵をきりました。面白いコンテンツを発掘して、壁に向かってプレゼンするか記事にしています。アニメ、お笑い、音楽、格闘ゲーム、読書など余暇を楽しませてくれるエンタメや可愛い女の子の絵が好きです。なんでもやります!
【最新読切配信!】
— チェンソーマン【公式】 (@CHAINSAWMAN_PR) July 3, 2022
原作 藤本タツキ先生
×
作画 遠田おと先生
超強力タッグによる
短編読切『#フツーに聞いてくれ』
がジャンプ+で配信開始!
お楽しみください…!
▽作品ページhttps://t.co/m9z7nZGt5r pic.twitter.com/mZMNeaK5fy