「デリシャスパーティ♡プリキュア LIVE 2022 Cheers!Delicious LIVE Party♡」開幕まであと少し! シンガー・五條真由美さんにインタビュー「ステージから見る景色って本当に特別なんです。お客さんが楽しんでくれている姿を見られることが、いちばん嬉しい」【連載第10回】
『プリキュア』シリーズのライブコンサートが今年も開催! 今年は「デリシャスパーティ♡プリキュア LIVE 2022 Cheers!Delicious LIVE Party♡」というタイトルで、10月29日(土)・30(日)の2日間、TOKYO DOME CITY HALLで行われます。
ライブに先駆け、7月20日(水)にはキャラクター・イメージソング集『ボーカル
アルバム ~Welcome to Delicious Party~』が発売となりました。『デパプリ』のメインキャスト&シンガーに加え、歴代の『プリキュア』シンガーも参加。にぎやかなパーティが繰り広げられます。
アニメイトタイムズでは毎年恒例となったリレーインタビューを実施。リレーインタビューのラストを飾るのは、初代『ふたりはプリキュア』から『プリキュア』シリーズに携わられている、レジェンドシンガー五條 真由美さんです。
デパプリライブに向けたお話や最新曲のエピソードだけでなく、名曲「DANZEN!ふたりはプリキュア」について、そして当時の制作背景なども教えてくれました。
「デリシャスパーティ♡プリキュア LIVE 2022 Cheers!Delicious LIVE Party♡」、もうすぐ開幕です! インタビューを読んで、気持ちを高めていただければと思います。
いかにみんなが幸せになってくれるか
──五條さんにお話をおうかがいできるのは初めてなのでお会いできてすごく嬉しいです。さきほど宮本佳那子さんのインタビューをさせていただいたんですが、五條さんに対する愛のバトンを受け取ってきました!
五條 真由美さん(以下、五條):あはははは。佳那ちゃんは大変なんですよ。いつも褒めすぎ。だって、それこそ電車に乗る時に──。
──そのエピソードも伺いました(笑)。新大久保駅で電車に乗る直前、愛の告白をされたとか。「五條さんは覚えてないかも」とおっしゃっていました。
五條:いや、忘れないですよ(笑)。「五條さん大好きです!」って言われた瞬間にドアがプシューと閉まって、周りの視線が刺さって恥ずかしかったなぁ(笑)。すっごく覚えています。
──クールなところも素敵だとおっしゃっていました。
五條:(笑)。いつも追われている感じです。で、追われると逃げるという。出会った当初、彼女は中学生だったんです。だからお付き合いもだいぶ長くなりましたね。
『デパプリ』ライブ リレーインタビュー 宮本佳那子【連載第9回】
──そして、今回宮本さん、五條さんも歴代『プリキュア』シンガーとして参加される『デリシャスパーティ♡プリキュアLIVE 2022 Cheers!Delicious LIVE Party♡』が開催されます。お話をうかがった時はどのようなお気持ちでしたか?
五條:以前、参加する予定だったライブ(『ヒーリングっど♥プリキュアLIVE2020』)が中止になってしまったこともあって「今年はやれるんだ!」と思いました。
この2、3年はなかなかライブが難しい時期でしたよね。だから「今度はちゃんとできるといいなあ」と。それと同時に「今回は他にどのシリーズの方が出るのかな?」とも思いました。そしたら佳那ちゃんも出演するとのことで「佳那ちゃんも出るんだね」って。
──歴代の『プリキュア』シンガーから映画主題歌を担当される後本さん、後期エンディング主題歌を歌われている佐々木さんまでと幅広いメンバーが集まりました。
五條:佐々木さん、後本さんはまだお会いしたことがないので楽しみにしています。今回は結構年齢差があるので「さて、どうしよう」と。
『プリキュア15周年Anniversaryライブ ~15☆Dreams Come True~』の時は『Splash☆Star』のうちやえ(ゆか)さんなど年上組がいたんですけど(笑)。母としては無理かもしれませんが、先輩としてステージに立てたらいいのかなと思っています。
──五條さんがプリキュアライブに参加されるのは、『スター☆トゥインクルプリキュア』振りになりますが、五條さんにとって、プリキュアライブはどのような場所になっていますか?
五條:私が主題歌を担当してた頃は、ここまで大きいライブはできていなかったんです。後半になって、たくさんライブをするようになって。
たくさんのメンバーが出演した『プリキュア15周年Anniversaryライブ ~15☆Dreams Come True~』の時の盛り上がりも凄かったです。お客さまが喜んでくださる姿を見れるのが、やはりいちばん楽しいです。
──それはシンガーとしてのいちばんの醍醐味でもあるのでしょうか。
五條:そうですね。シンガーとしての役割は、いらして下さったお客さまを楽しませることだと思っていて。私自身も、お客さまが楽しむ姿を見たり、「会えて嬉しい」と思ってくれたりすることに楽しみを感じています。いかにみんなが幸せになってくれるか、いつも考えていますね。
「DANZEN!ふたりはプリキュア」誕生エピソード
──五條さんは初代『ふたりはプリキュア』から現在まで、歴代の『プリキュア』シリーズで数々の名曲を世に送り出されています。五條さん、宮本さんがご出演される「かんぱいParty♡」は「歴代プリキュア歌手たちが歌う『デリシャスパーティ♡プリキュア』&名曲もりだくさんのスペシャルライブ!」ということで、きっと過去の『プリキュア』シリーズの楽曲も聴くことができるんだろうなと。
五條:そうですね。『プリキュア』シリーズの話をすると『Yes!プリキュア5』で一度卒業した感じはあったんですけど、その後もコーラスや劇伴に参加させていただいたり、節目節目で呼んでいただいたりと、長くお付き合いさせていただいていて。
「まだやっても大丈夫?」という感じで参加させて頂いてます(笑)。
──改めて、五條さんにとって『プリキュア』とは、どういう存在なのでしょうか。
五條:一言で表すのはなかなか難しくて。『プリキュア』が現在のようなコンテンツになる前は、海の物とも山の物ともな時からのスタートでしたので。
野沢雅子さんが打ち上げで「こういう番組は10年続かないと」と言っていたことがすごく印象に残っています。雅子さんがおっしゃった通り、10年続いて。そして、15年、次は20年。感慨深いものがあります。
当時は「もしかしたら半年で終わるかもしれない」という状態でしたから。
──そうだったらしいですね。そのお話をうかがったとき驚きました。
五條:西尾大介さん(シリーズディレクター)、鷲尾天さん(プロデューサー)をはじめ、当時は少人数でやっていたので。音楽チームも少人数だったので、鷲尾さんも西尾さんもよくレコーディングスタジオにいらしてました。サボりに来るんですよ(笑)。
──サボりに(笑)。
五條:と言うと、語弊がありますね(笑)。遊びにくるんです。責任がない場所だから多分羽を伸ばせるんですよね。「ああ、楽しいなぁ」って。
──当時のプレッシャーは想像がつかないほど凄かったと思います。
五條:そう思います。2月に放送がスタートして、3月~4月に人気が出て。そこまで構えていなかったんですよね。当初はそこまで人気が出るとは期待されていなので。
だから1年目にあった池袋の噴水広場の販促イベントには、販促イベントなのに、おもちゃも無いし、CDも無いという状況で。
人気は出たけどおもちゃを売る用意まではしていなくて、「こんなおもちゃがありますよ」っておもちゃを触ってもらうイベントになっていました(笑)。でも、近くのおもちゃ屋には売ってなくて。
──そしたらイベントもあまりなかったんでしょうか。キュアブラック/美墨なぎさ役の本名陽子さん、キュアホワイト/雪城ほのか役のゆかなさんにお話をうかがったときも「表に立つ機会はあまりなかった」とおっしゃっていて。自らいろいろな場所に行かれたと。
五條:1年目はほとんどなかったですね。2年目から少しずつという感じでした。最初はプリキュアという名前も「え、何? ペディキュア?」と聞かれることもありましたし(笑)。
ただ、私自身はイベントを通じて子どもたちから手応えを感じていたんです。声優さんたちはスタジオにいるから「なかなか人気が肌感で分からない」とおっしゃっていて。だから収録のときに「こういう感じだったよ」「みんな踊ってくれてたよ」って報告しにいっていましたね。
『ふたりはプリキュア総集編 』本名陽子、ゆかな、西尾監督、鷲尾P対談