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『ぼくらのよあけ』悠木碧(ナナコ役)インタビュー

映画『ぼくらのよあけ』ナナコ役・悠木碧さんインタビュー|演じるのは徐々に人に近づき成長するオートボット! 実は「ロボ度はとても低いです」

アウトドア派な子ども時代のエピソードを告白!

ーーナナコはあることを選択をすることで大人になりますが、悠木さんが子ども時代から大人になったなと思うことはありますか?

悠木:雪が都内に降った時、「雪だから歩いて行こう!」と思っていた子ども時代と「雪だからタクシーで行こう……」と思う今。だいぶ変わりましたね、これが大人の選択かぁ(笑)。

ーー大人ならではの選択ですね(笑)。雪ではしゃぐような元気な子でした?

悠木:雪はとても嬉しかったですね、学校が休みになるから(笑)。

ーー雪で遊べるからではないんですね(笑)。当時はインドア派だったのでしょうか?

悠木:子どもの頃はアウトドア派でした。ゲームもありましたが、友達と外で遊ぶことも多くて。雪が降った時は、登校中に雪で遊びすぎて遅刻していました(笑)。ただ、大人になると、雪や台風をみて考えることはワクワクではなく、リスクヘッジへ変わりました。

ーー雪のお話でしたが、夏休みはどのように過ごされていましたか?

悠木:鹿児島県のおばあちゃんの家に行っていました。セミを捕まえたり、ミミズを養殖したり! ブロックの下にダンゴムシやミミズがいるので、少し餌を置くと増えるんですよ!(笑)

ーー今の悠木さんからは想像ができないです!(笑)

悠木:トライアンドエラーが好きなのは変わってないですよ、デスクか土の違いです(笑)。

ーー悠真たちのように、親御さんには秘密でしたか?

悠木:言ってました、怒られますけどね。セミを逃しなさいとか。「飼おうと思ったのに。でもセミのご飯知らないや」って(笑)。捕まえたセミをかごから出した時、バァーッと逃げていくのが好きでした。

ーーちなみに、今だとセミは……?

悠木:怖くありませんが、好きではないかな(笑)。当時も別に好きではなかったんですが、捕まえるという行為がゲーム的に楽しくて。

父は海が好きなので魚釣りしたり、結構アウトドアでしたね。両親がかなり陽キャなので、外で遊ぶ機会が多かったのかもしれません。

ナナコは「人がAIに望んでいる姿なのかも」

ーー改めて、完成した本編を見た感想を教えてください。

悠木:懐かしさと未来に向けたワクワクを感じました。あり得そうな未来に期待しちゃう、素敵な作品だなと。

あと、映像の水の表現が美しいなと思いました。聞いた話によると、アニメでは水を表現するのって難しいらしいんです。なので、水が綺麗に描かれている作品を見ると、アニメーターの方々が絵でも感動してもらおうと力を入れて制作している情熱を感じます。

また、音楽もすごく素敵でした。曲がかかるとグッと世界観へ入り込めて、一気にキャラクターとの共感度が高まっていく感覚が気持ち良いですね。

ーー絵的には私たちのいる現代の空気も感じられます。

悠木: 私が生まれた時にはスマートフォンはありませんでしたが、今はすっかり普及し、更に進化していますそれと同じように、文明が馴染んでいく過程って実際はこうなのかもしれません。だからこそ、あり得るのではないかとドキドキさせられますね。

ーー悠木さんの好きなキャラクターはどなたですか?

悠木:好きなのは、二月の黎明号です。未知の存在が、地球の人に興味があるのが嬉しくて。こんな優しい世界であってほしいなと思います。遠慮したりする面も、人間と変わらなくて可愛い。

朴(璐美)さんとは収録時にはお会いできなかったので、お芝居を聞くのがすごく楽しみでした。完成した作品を見たとき、絶対的に存在しているのに、様々な姿を想像させてくれる多面的なお芝居に感動しました! どんな姿かは見えないけれど間違いなく二月の黎明号そのもので、朴さんの声の表現のひだを感じて、より大好きになりました。

ーー改めて、悠木さんからご覧になったナナコの魅力を教えてください。

悠木:ナナコは現代のAIよりずっとハイテクで、ほとんど人との差異がなく、家族として溶け込んでいる姿が好きです。見たがっていたテレビを餌に起こして、洗濯物を回収するところなんて、AIとは思えない順応ですもんね(笑)。AIがもっと生活に馴染むともうほとんど家族なんだと。もしかしたら、人がAIに望んでいる姿なのかもしませんね。

【取材・文・撮影/杉村美奈】

『ぼくらのよあけ』作品情報

2022年10月21日(金)より公開中

イントロダクション

1万2000年をかけて地球に来た“未知なる存在”と子どもたちの極秘ミッションが今、始まる―

講談社「月刊アフタヌーン」で連載された傑作 SF ジュブナイル漫画「ぼくらのよあけ」(原作:今井哲也)が、この秋、ついに劇場アニメ化!

スタッフ

原作:今井哲也「ぼくらのよあけ」(講談社「月刊アフタヌーン」刊)
監督:黒川智之
脚本:佐藤大
アニメーションキャラクター原案・コンセプトデザイン:pomodorosa
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:吉田隆彦
虹の根デザイン:みっちぇ
音楽:横山克
アニメーション制作:ゼロジー
配給:ギャガ/エイベックス・ピクチャーズ
製作:2022「ぼくらのよあけ」製作委員会
主題歌:三浦大知「いつしか」

キャスト

沢渡悠真:杉咲花
ナナコ:悠木碧
岸真悟:藤原夏海
田所銀之介:岡本信彦
河合花香:水瀬いのり
岸わこ:戸松遥
沢渡はるか:花澤香菜
沢渡遼:細谷佳正
河合義達:津田健次郎
二月の黎明号:朴璐美
岸みふゆ:横澤夏子

公式サイト
公式Twitter

(C)今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会
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