あの日誓った姉妹の絆は永遠に――『アキバ冥途戦争』和平なごみ役・近藤玲奈さん&ねるら役・石見舞菜香さんインタビュー 「この世界において、ねるらちゃんは貴重な存在」【連載第7回】
CygamesとP.A.WORKSのタッグで贈る新作オリジナルTVアニメ『アキバ冥途戦争』が2022年10月6日(水)より放送中です。
衝撃の展開が続く中、第6話「姉妹盃に注ぐ血 赤バットの凶行」は、”アキバビッグバン”を目論む、“赤い超新星”と呼ばれたメイドリアングループのメイド・愛美が出所する場面からスタート。
一方で、メイドリアングループの「侵略カフェですとろん」で働くねるらと、“姉妹の契り”を交わしたなごみ。ねるらの密告によりメイドリアングループによるとんとことんへの襲撃をかわすことができたものの、グループの裏切り者となってしまったねるらは「私は自分のメイドを貫きます」と自ら戦い……。
インタビュー連載第7回は、和平なごみ役・近藤玲奈さん、ねるら役・石見舞菜香さんによる対談をお届け。同い年であるおふたりは「いつか共演してみたいと思っていた」と思っていたそう。和やかなムードの中、なごみ・ねるらの築き上げてきた友情を語ってもらいました。
この世界の良心・ねるらが死亡
──第6話はまさかのねるらが……。驚きました。
和平なごみ役・近藤玲奈さん(以下、近藤):5話までは作品全体の雰囲気が面白かったんです。ディレクションも「ギャグ要素多めで」という感じだったので、私も「いかに面白くしようか」と考えながら演じていました。「ずっとそういうテンションでいくのかな」と思っていたので、6話は自分の中で衝撃的でした。ちょうど折り返し地点の回でもあるので、転換期になるのかなと。今までも毎話で誰かがお亡くなりになってきましたけど、なごみを演じる身として、ねるらちゃんの死はショックでした。
ねるら役・石見舞菜香さん(以下、石見):実は(ねるら登場前から)ねるらちゃん以外にも、いくつかモブで参加させていただいていたんです。その時に「これは任侠アニメです」という説明を受けていて。「死ぬときも全力で、殺すときも全力で」と言われていたので、その心持ちでいました。
ただ「ねるらは戦いには積極的な人ではない」と伺っていたので、ねるらちゃんは戦い慣れていて良いのか、それとも戦うしかないから頑張っているのか、どちらが良いのかが現場に入るまでは分かりませんでした。
テストのときにあまり戦い慣れていない雰囲気で演じたら「ねるらちゃんはできる子だから、全力で殺しにいって大丈夫です」というディレクションをいただいて。それで思いっきりドスを利かせました。
──なごみが止めようとした時に「来るな!」と振り払ったシーンが印象でしたね。
石見:任侠魂はありつつも、最後まで良い人なんですよね。なごみちゃんには情を持って接していて。良い人だからこそ悲しい終わりではありましたが、最後までカッコよかったなと思いました。守って散ってしまうという、美しい去り方なのかなと……。
近藤:最初に「ねるらちゃんは裏表のない良い子です」と伺っていたんです。あそこまで良い子すぎると「いつか裏切るんじゃないか」と少し思っていたんですが……。
──正直、私も思っていました。
近藤:「この作品にこんな良い子がいる?」ってキャストの中ではざわついていたんです(笑)。でも最後まで裏切ることがなくて安心しました。
ねるらちゃんはなごみが持つ価値観と一番近い存在なんですよね。もちろん、とんとことんのメンバーも大切に思っていますが……みんなは戦うことを大事にしているけど、なごみは戦わずに真のメイドを貫きたいと思っていて。その考え方を受け入れてくれたねるらちゃんという存在は本当に大きかったんです。アフレコにも神妙な面持ちで臨んでいましたが、映像チェックのときに思わず涙が溢れてしまいました。
──近藤さん的にも、それだけねるらちゃんに思い入れがあったんですね。
近藤:はい。