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『アキバ冥途戦争』近藤玲奈&高垣彩陽&内山昂輝 鼎談【インタビュー連載第10回】

第9話は作中における第二のターニングポイント。『アキバ冥途戦争』なごみ役・近藤玲奈さん&店長役・高垣彩陽さん&取り立て屋役・内山昂輝さんインタビュー│野球回のアウト&セーフばかりのセリフに「こんなの初めてだ(内山)」【連載第10回】

取り立て屋は「最初は普通の口調だった」

──内山さん自身は取り立て屋が死ぬことはご存知だったんです?

内山:はい。

高垣:知ってたんだ!

内山:収録の序盤で聞いていましたね。でも初っ端から「どんな展開になってもおかしくないな」とは思っていました。レギュラーキャラが死ぬこともあるだろうなと。

──内山さんは本連載初登場なので、改めて取り立て屋のオファーをいただいたときのお気持ちを教えていただけたらなと……。

内山:僕は突然オファーをいただき、何も知らないまま台本をいただく、という流れでしたね……。

高垣:ゲストの人が来る時は、ディレクターさんが世界観の説明をされるんですよ。そうしないと、何が起きているか分からない(笑)。ちょっとパラレルワールドというか、時代設定が違いますからね。だからみんなアフレコ現場に来るまでは「はて?」という感じで。内山くんも第1話のときはそんな感じだったよね。

内山:はい。さっぱり分かりませんでした。

高垣:役柄もねぇ……(笑)。あの格好で「まする」口調。しかも第1話のときって、取り立て屋のセリフは修正の指示があって語尾が全部変わってなかった? 最初の台本だと、割と普通に話していた気がしたんだけど。

内山:そうそう。キャラクターをもうちょい濃くしたいということで、特徴的な語尾になりました。

──よりインパクトがあるほうに(笑)。スタッフから説明を受けたときの、内山さんの心境は?

内山:「分からない」でした(笑)。第1話はアフレコの段階で映像がかなりできていたので「アクションシーンがめちゃくちゃ動くな」「すごいアニメだな」と感じていました。オリジナルアニメっていきなり注目を集めるのは難しいと思うんですけど「これはイケるかもしれない」と。とにかくインパクトを与えそうな、刺激的な企画だなと。

高垣:第1話のインパクトはすごかったですね。この世界ではメイドさんの抗争があるんだと。曲もすごかったですし。「誰も見たことがないよね、これ」って。

内山:うん、掴みが最高でした。

近藤:第1話はストーリーを知っているはずなのに、仮の映像をいただいてから何度も見ています。中毒性がすごくて、何度も見てしまうんですよね。

内山:中毒性あるよね。

高垣:良い意味で展開が読めない。

内山:1985年からのスタートだったし、時代設定にも仕掛けがありそうだなと。掘れば掘るほど、何かが出てくるようなイメージです。考察する人が続出しそうだと思っていました。

高垣:街の風景がすごくリアルですし、当時を懐かしむ人もいるかもしれないですよね。

内山:そうそう。今のアキバのイメージとはまた違うような気がします。僕自身アキバは行かないので分からないところもあるんですが、おそらく世代によっても響くところが違うんだろうな、とか。

近藤:取り立て屋さんの格好が往年の秋葉原を象徴していますよね。最初(キャラクター表を見たとき)は、とんとことんの熱烈なファンなのかなと思っていました。

──近藤さんはメイドカフェに行ったことがないとおっしゃっていましたが、高垣さん、内山さんはありますか?

内山:ないです。

高垣:私もない! 行ってみたい〜! ジェーニャちゃんはバイトしてたんだよね。

内山:ガチのメイドだったんだ!

──佐藤さんも秋葉原のゲームセンターでメイド服を着ていたことがあったそうです。

高垣&内山:へえ〜!!!!

高垣:みんなで行ってみたいね、メイドカフェ!

──高垣さんは秋葉原の思い出というといかがです?

高垣:イベントなどをさせていただいているので、思い出はたくさんあります。あと、父がプログラミングの仕事をしているんです。だから子供の頃のイメージは「父がなんか機械を買いに行く場所」でしたね。

一同:へえ!

審判役をやるにあたって、YouTubeで事前準備?

──第9話以外で皆さんが特に印象的だったエピソードを挙げるとすれば、いかがでしょう?

近藤:やっぱり、第8話が好きです。前回の座談会でも話しましたが、第8話の挿入歌のレコーディングが楽しくて。音響制作担当のdugout岡田(拓郎)さんが「野球回のあるアニメは良いアニメ」っておっしゃっていたことを覚えています。

高垣:それは(岡田さんが)無類の野球好きだから(笑)。

近藤:(笑)。

内山:僕が印象深いのは、第8話の野球の審判(笑)。セリフがずっとアウトとセーフ。「こんなの初めてだ」と思って。野球の審判のイメージはあったんですけど、どういう言い方が正解かまでは分からなかったのでで予習しようと思ったんですよ。でも、野球の試合映像を見ても歓声で審判の声は全然聞こえないので「少年野球で審判をやるならこうですよ」みたいな動画を見つけて。

高垣:じゃあYouTubeの審判レクチャー動画を見てアフレコに臨んだってこと?

内山:そうです。「目線の動かし方」とか。あまり参考になりませんでした。

一同:(笑)

内山:というのも、いろいろな流儀があるようで、結局は人それぞれなんですよね。勉強にはなりましたけど「いろいろなやり方があっていい」とのことだったので、自分なりにやりました。終わって思ったのが、審判ってめっちゃ声を使うんだなと。

高垣:疲れた?

内山:めっちゃ疲れた! 「プロの審判ってどんな喉してるんだろう?」って。一球一球に対して「ストライク! バッターアウト!」とか声を張るわけでしょ。舞台俳優さんに近いケアをしないといけないんだろうなと思いました。

高垣:もしかしたら声優より喉が強いかもしれないね。

近藤:確かに……!

──高垣さんがこれまでのお話の中で印象深い回というと?

高垣:これも以前、お話したんですけど(第4話で)店長が店を追い出されたときに、「アタシの店だ!」と戻ってくるところは、クズなんですけど、情があって良いなって……。

内山:情があるクズって(笑)。めんどくさい人だなぁ。

高垣:根は優しいクズなんですよ。回を重ねていくごとに、とんとことんの仲間意識が高まっていくのが良いなと。「こういう一面もあるんだな」と。

──店長は嵐子さんの誕生日会のときも率先して動いていましたもんね。

高垣:あれ、良い回でしたよね! 人との信頼関係、命をかけた絆が重い世界に店長は身を置いているので、自分の都合の良いように裏切ることもあるんですけど、人情的なマインドは根付いているのかなと思っています。ここぞって時に人に熱い部分が出てくる。でも今、内山くんが言ってくれた通り、めんどくさい人だなと思います(笑)。

内山:店長は一番ヤバいキャラのひとりですよ。

高垣:そうですね(笑)。切り捨てなきゃ、となったら「じゃ!」となりますし。第1話のアフレコのときに「ぶっちゃけ、店長がいなかったらこんなにトラブルは起きないんですよね」って言われて……。

近藤:ああ〜!

内山:大体きっかけは店長だよね。「無くしちゃった」「読んでなかった」とか。

高垣:そうそう。だからすべての元凶でもある。

──ある意味、影の主役。

高垣:(笑)。のらりくらりと引っ掻き回してね。とても楽しい役です。

近藤:この間、(佐藤)利奈さんとのインタビューでも話していたんですけど、利奈さんも店長が大好き、高垣さんにしかできない役だよね、って話されていて。

高垣:ありがと〜、報われる!

近藤:店長がいないと始まらないですし。いつも高垣さんが楽しそうに演じられている姿も印象的です。高垣さんの引き出しがとにかく多くて、面白いんです。私の場合は「キャラ崩壊させてください」って言われることも(笑)。当たって砕けろ精神で挑んでいます。

──取り立て屋にはどのようなディレクションがあるんですか?

内山:あまり細かいことは言われないんですけど、語尾が特徴的なキャラクターなので「そこは個性的に、はっきりと音を聞かせてほしい」と何度か言われましたね。

高垣:振り幅がすごいから。取り立て屋の熱さが見える場面はめちゃくちゃ面白くて(笑)。

──この3人がアフレコで一緒になる機会は多かったんです?

高垣:結構あったような。絡みのある人が多いのですが、店長は取り立て屋と一緒にアフレコすることが多かったかな。

近藤:野球回は内山さんと一緒に録りました。ずっと横で聞いていたので、さっきのお話を聞きながらたしかに声を張ってらっしゃったなと。

(C)「アキバ冥途戦争」製作委員会
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